■競泳のアジア勢活躍に中国メディアも狂喜乱舞です。
北島康介選手、平泳ぎ２００㍍もみごと金でした。さらにバタフライ（蝶泳）２００㍍女子で、劉子歌選手が世界記録更新で金、しかも銀も中国の焦劉洋選手。中国ワンツーフィニッシュ。競泳のアジア勢活躍で、中国メディアは盛り上がっています。いやあ、中国び競泳ブームの幕開けですかね。さっきから、携帯メールもなりっぱなし。やはり、競技でエキサイトするのが健全な五輪といえましょう。これらニュースは、本紙でお楽しみください。ブログでは、中国が日本選手をどう報じているか、第２弾をお届けします。

■北島選手については、中国はかねてから好意的です。なにせ、水泳界の劉翔（アテネ五輪陸上ハードル１１０㍍で金をとった中国人選手。アジア人の苦手な陸上でトップにたったという点でアジアの星、アジアの登り竜などと呼ばれている）。ただし劉翔選手は勝利コメントで「私はアジア人の代表だが、それに日本人は含まれていない」と口走ってしまうほど、嫌日家。だから日本人にはあまり人気がないです。一方、北島選手は中国人に人気。かつて、同じ平泳ぎでアテネ五輪金メダリストである蛙女王こと羅雪娟選手（引退）と一時期、つきあっているというウワサがあり、そういうウワサが中国人の北島選手に対する親近感につながっていました。今回も、北島選手に対する報道や、中国人のネット世論は好意的です。

■たとえば、北島選手の２００㍍金をとった瞬間、すぐネットで報道されました。こんなふうに。「北島は１５０㍍ターンまで世界記録を更新する勢いだったが、米国名将・ハンセン選手が欠場のため、強敵がおらず、最後の５０㍍で速度がいくらかおち、世界記録がならなかった」。（人民ネット・天津視窓）。北島の速さへと実力へのリスペクトがうかがわれる記事です。まだ、ネット世論の反応は出てませんが、あの反日世論でおなじみの人民ネット強国論壇ですら「北盗糠界（北島康介）、また、金だよ、すごいやつめ～」との書き込みが。「２００㍍で世界記録を出せなかったのが遺憾」とかこういう挑戦的というか不敵なコメントが、中国人は好きなんですよね。私も好きです。

■もっとも、これにつぐ劉子歌の金とＷＲが、話題をかっさらい、今掲示板はそれでもちきり。ひょっとすると、今度はゴシップ好きの中国人は「蛙王と蝶王はつきあっている」なんてウワサを流すかもしれません。

■さて、前回のコメント欄でリクエストのあった、バドミントンの末綱・前田ペアが準決勝で敗れた試合についての報道も紹介します。

■「バドミントン女子ダブルス三国演義を上演」（中国青年報１４日）

「北京五輪バドミントン女子ダブルス準決勝は、かたや日韓戦争、かたや中国内戦。
中国の楊維・張潔?を淘汰した末綱、前田ペアは、韓国の李孝貞、李敬元と決勝進出を争った。（中略）北京五輪バドミントン女子ダブルス４強戦はまさしく中日韓の三国演義だったのである。

元来、中国バドミントン女子ダブルスは中国人がもっとも安心してみられる競技であった。アトランタ五輪からはじまり、中国が金メダルの常連であった。世界大会に中国には敵はいなかった。中国人の多くは北京五輪でも、中国ペアが決勝を制するものとおもいこんでいた。しかし、いま、予想外の局面となっている。
（中略）

今回で韓国バドミントンチームの強さが復活、彼らは中国チーム最強のライバルとしての圧力を感じさせる。日本バドミントンダブルスも、かつて世界の列強にはいったことはなかった。前田・末綱は今回、中国が独占するバドミントン女子ダブルスの地位に警鐘を鳴らし続けている。（中略）

　北京五輪で、中国バドミントン女子ダブルスは、日韓両国が追いかけてくる足音をすでに感じているのである。」

■日本は韓国にやぶれましたが、１５日に銅メダルを中国の魏軼力・張亜?ペアと争うことになります。これは中国にとって雪辱戦の意味もありますから、会場はこれまでにもまして加油コールがとどろくことでしょう。

ネットには「中国がんばれ！日本の狗（犬）が死ぬ日だ。奴ら家に帰させて、白昼夢を見せてやれ！」といった激しいコメントもみうけられまが、それより激しいのは、魏・張ペアへの、「絶対まけるな」といった脅しにも似たプレッシャーでしょうか。日本に負けたら、彼女ら本当におうちに帰られないかもしれません。加油コールは日本にとって以上に、中国ペアへの重圧と思って、スエマエ・ペアには落ち着いて戦ってほしいものです。