食の安全学再び:日本政府調査団の説明きいてみる②続き

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共同:協議の中で、混入は日本側でおきているのではないか、という認識をうかがわせる中国側の発言はなかったのですか。
調査団:名指しで、日本で、という露骨な言い方はしていませんが、日本で入れられた、ということを心としては思っているような言い方をしたことは何回かありました。

東京:関連で、メタミドホスの入手についてですが、日本側の報道では日本では入手は極めて困難で、中国では禁止はされているけれど、入手できますよ、ということですが、入手について、中国側はどのような認識をしめされているんですか。
調査団:河北省農業当局にききましたところ、メタミドホスは2004年から一部使用をのぞいて使用禁止、最終的に使えなくなったのは2007年。輸出を含めても08年から全面的に禁止が行われています。一部使用禁止が始まったころから、国としても回収、代替剤の措置という形で市場から引き上げるということをおこなっているので、簡単に入手できることはまず少なくなっていくと思います。07年から販売も禁止になっています。販売者に対しても研修会などを通じて、使用禁止を通知しています。入手できるということはない、と考えられます。
東京:今のご説明は、中国側がそのように説明したのですか。それとも、それを聞いた調査団がそういう判断で説明をされているのですか。
調査団:規制措置について、こちらから質問をして、中国当局からそういう説明がありました。
朝日:入手しにくい、というのは中国側の認識ですか。
調査団:それは私の感想です。販売が禁止されているので。現場の販売店は旧正月で休みなので、店頭は確認していませんが。
東京:私がうかがいたかったのは、法令とかで禁止されているということではなくて、中国ではヤミでいくらでも手に入ると、こういう話はままあるんですよ。そういう可能性について中国当局が言及したかどうか、ということをききたいんです。
調査団:ヤミに関しては、それこそ犯罪性のものなので、われわれが農薬の適正使用について調査する場面ではありませんので、こちらからも説明を求めませんでしたし、当局からも説明がありませんでした。

福島:いろんな資料、データを要求されたようですが、先方からデータを拒否された資料、データというものがありましたら、具体的にどんなものかうかがえますか。
調査団:公安当局が押収しているようなデータは、当然渡せない、という説明がありました。
調査団:公安当局が押収しているも以外については、可能な限り提供すると約束されました。
記者:それはこちらから何を出してくれ、といって、何を断られたのですか、具体的に。
調査団:人事管理簿ですね。公安にもっていかれてしまっている、ということです。他には…。

朝日:こだわるんですが、メタミドホスの入手について、調査団は、一般的な法令説明を受けて、一般的入手は困難だと判断されたということですが、ではそれ以上の調査は、そのそも今回の調査団の範囲からはずれる、ということでしょうか。
調査団:一般的入手というよりは、正規の入手法についておたずねしたのであり、一般的という概念でお話したのではありません。あと使用禁止のものを使用した場合は、罰則があります。
朝日:その結果、入手はしにくかろうと。
調査団:罰則があるわけですから、それでも使うかどうか、ということです。
朝日:おたずねしているのは、制度的なものではなく、入手しうる可能性のことなのですが。
調査団:われわれ調査団の構成をみていただければわかると思いますが、警察当局ははいっていません。今回の調査の対象は、中国当局のやってきた調査の確認と、それに関するデータの入手です。その関連で公安当局がやってきたことについても聞きたい、という要求をだして本日、たずねました。従いまして、われわれが、何らかの結論を出すために、相手からこういった資料を求めなくてはいけない、ということではなく、すべての可能性を考えながら、それに役立つ資料を持ち帰るという観点からやってきております。必ずしも、これが必要だ、これをもってこい、と命じられてきているわけではございませんので。
朝日:法律に反する不正な入手については、今回の調査の対象にはいっていないと。
調査団:われわれはむしろ、法律に基づいて何が規制されているのか、その実態は当局としてどのように把握しているのか、をふまえて。

TBS:現地点ですでに提供を受けたものはなにか。原嶋団長と質検総局副総局長との会談の中で、被害の拡大防止、再発防止策構築を強調されていましたが、この点について今後の方向性はなにか?
調査団:データなどについては、先方は外交ルートを通じてということですので、外交ルートを通じて出来るだけ早く送っていただけると認識をもっています。被害拡大防止については、早急な情報提供、どういう食品があぶないか、ということについて、各関係省庁はあらゆるツールをつかって国民に知らせる、と。再発防止策は、原因究明をまってからということになるかもしれませんが、二度とこういうことが起きないように何が必要なのか、それを検討し、それが政策的に必要なら今後、それを構築していくということです。
TBS:ということは、原因究明をまってから…・
調査団:日本でできることはどんどんやっていくということです。原因の究明については中国との間で緊密な連携をとる比重が大きいのではないか、と思います。拡大防止は、あまり中国との接点は大きくないかもしれません。再発防止も、中国側に原因があるとすれば、その観点から、中国側にいろいろお願いすることは、可能性としてありうる。現時点では、原因が分かっていない段階では、中国が悪いとか、具体的にいえる段階ではないですので。ただ、原因の究明をまって、もしそういう必要があれば、中国側にお願いする、あわわ、お願いする以上のもっと強い、アレがあるのかもしれませんが。

福島:調査団としての日程は、きょうのブリーフでおわりですか。
調査団:あしたは帰ることにしたいと思います。

記者:あの、調査の目的が達したからですか、それともあしたから旧正月で、残っていても調べられないからですか。
調査団:やはり、調査といっても、単に相手と長く話していればいいというものではなく、データ分析する必要もありますし、一方で人と話すことも重要で、旧正月に入るということで、どうすれば効率的かというと、いったん帰るというのが一番効率的だろう、という総合的判断です。
記者:目的は達成した?
調査団:今は、いったん戻ることが、効率的に取り組めるということです。

テレ朝:ひとつ確認させてください。昨日、工場を視察されたとき、商品を保管する場所は視察されたんでしょうか。中はどうでしたか。
調査団:冷凍庫の中は確認しています。回収された商品も今、工場に戻されてそれが、保管されています。鍵をかけて、河北省検査検疫局から異動制限をかけられています。

記者:再調査はいつごろ予定されていますか?
調査団:再調査は決まっているわけではありません。それが効率的と判断されれれば、その可能性もありますが。さっきもいいましたように、事態も流動的で、先にデータ分析した方が効率的という判断もあるかと思いますし。公安と警察の協力の可能性については、いわゆる、各国警察の連携というか、インターポールのルールがありますので、警察については、連携するとすれば、そういう世界的ルールに従うことになるかと思います。

NHK:事前にいろんな情報をえて、原因について想像をもっておられたと思うのですが、現地をみてこの可能性はつぶせた、という部分はあるのですか。工場に外部の人間がはいって、異物を混入するという可能性は皆無なんですか。
入り口はひとつ、ということですが、ものを隠し持ってはいる可能性は排除されたのですか。
調査団:いわゆる、工場が乱雑で管理が行き届いてない、というようなことではないと確認できたと思います。ただ、我々が気づかないようなものがあるかもしれず、今後精査をしていかねばならない。これは完全につぶせた、というようなことはなかなか申し上げにくい。
調査団:われわれは工場が適切に衛生的に管理されているかどうかという観点から調べています。こちらはHACCAPの認証をうけている工場です。この衛生管理のプログラムにしたがって衛生管理が行われているものです。このプログラムにしたがっているかどうかの確認をしました。その結果、プログラムに従った衛生管理がおこなわれていたという確認はできました。

日テレ:今回衛生的に管理ができているということは確認できたけれども、たとえばそこに犯罪性みたいなもの、ある人が意図をもって、ものを持ち込もうとしたとき、それはできるかできないか、ということは確認できたのでしょうか。あと新たな農薬について…。
調査団:犯罪性か意図的かということについてではですね、われわれは捜査ではなくて、調査団になるわけで、そこまで踏み込んで調べるとなると、限界があるのかな、ということです。悪意をもつ人はかなり周到にやるわけで、それを見つけ出すというのは、そうなかなか簡単ではなく、有る意味強制力をもった捜査がないと難しいのかな。これは個人的感想ですけど。新しい状況については、入ったばかりで。

記者:新しい農薬については、工場にあったのかなかったのか。
調査団:それは、ジクロルボス、DDVPと呼ばれる薬ですが、こちらでも調査の中身で確認しています。工場内にジクロルボスがあるか、ということですが、これは購入記録には確認はされておりません。工場内で使われることもない、ということです。DDVPの記録として、一部確認できたのは、農薬ですので、原料が搬入のさい、農薬検査項目のひとつとしてDDVP項目があると確認しています。2007年の検出記録を確認したところ、検出された記録はありません。

NHK:中国側はサンプル検査をやったということですが、サンプルはどれぐらいまで保管するものなんですか。その検査の信頼性は?
調査団:天洋食品の場合、サンプルは、賞味期限プラス1月の期間保管しているそうです。検査についは、今回は河北省検査検疫局で国家標準に従った方法で行われているということです。

記者:保管されている10月20日などのサンプルを日本側が持ち帰って日本側で検査することはありうるのでしょうか。そういう要望は。
調査団:10月1日と10月20日のサンプルについては、すでに公安当局の押収されており、工場内にはないということです。
記者:(持ち帰り)リクエストは出したんですか。
調査団:要望を出す以前に、ないと言われました。

共同:生産過程の最後の台は、箱詰めしたあと、冷凍庫に保管されて、最後にトラックコンテナに積む、という風に理解していいのでしょうか。最後はどこに商品がおかれるのでしょうか。
調査団:当然、冷凍食品ですから、箱詰めされたものは冷凍庫に保管されます。冷凍庫から出荷するときは、コンテナーにつめ、その場でシール(鉛)をして、港に持ち込むという流れになっています。
共同:生産されたその日に出荷されるとは限らないのですね。
調査団:確認したところ、最大で一月程度は保管される場合もあるということです。

福島:すみません、細かいことなんですけど。工場視察について。代表取材のプールメモでは、ゴム手袋で30秒消毒液に手をつけるそうですけど、少し前にCO・OPが提供した写真をみると、ギョーザをつくっているときは手袋をしてなかったみたいなんですけど。
調査団:手袋をすることによって、作業を妨げられることがありまして、今回の商品の特徴は、手作業で包んでいる、ことです。ただ、手作業で包む部分については、手の殺菌の手順があり、清潔な手で作業をしているということです。それ以降の工程はゴム手袋をしています。

共同:製造日にもどってききたいんですけど。10月1日に製造されたものは10月1日に出荷されたのではないんですね。いつ出荷されたんですか。
調査団:10月1日生産のロットのついた商品は、出荷は10月30日。10月20日の分は10月23日です。

テレ朝:それと関連するのですが、保管する場所への人の出入りは記録などのこっているんですか。部外者は絶対はいれないんですか。
調査団:倉庫自体は鍵がかかることになっています。倉庫にいたる入り口には、必ず殺菌しなくちゃいけないので、殺菌するための人員が配置されており、部外者の確認は行われています。
(以上)

■いちおう、ブログ読者からコメントによせていただいた質問は、このブリーフで全部質問できたのではないかと思います。ご満足いただけましたでしょうか。

■個人的感想をのべれば、調査団のみなさん、あの中国当局を相手にがんばったのではないでしょうか。みなさん〝中国慣れ〝していない方たちが多く、福島は、内心、昼間は形ばかりの調査でお茶を濁され、夜は夜で検査検疫総局あたりの宴会で接待され白酒と小姐に丸め込まれるのではないか、と心配でした。あるいは春節休みを目前にした中国側検疫当局から、あからさまに邪険に扱われてしまうのでは、と。でも、とりあえず、できることは全部やった、みたいな感じがうかがえますね。まあ、丸め込まれた感は、なきにしもあらずですが。

■調査団が河北省石家荘市で止まったホテルは五つ星とはいえ、一泊300元。メディアは一泊500元前後のもっと高い方のホテルに泊まっていたかと思います。(福島は調査団と同じホテルでしたが)。北京では賽特という4星クラスのリーズナブルなホテルにお泊まりでした。官僚って偉そうな人たちばかりか、と思っていましたが、課長クラスって、やっぱりどこのギョーカイでも、こういう感じなんですね。ずいぶん、メディアにつつかれていましたが、夜中3時近くになっても、質問を途中で打ち切ることなく、手が上がらなくなるまで、答え続ける姿勢もけなげ。春節あけの再調査(まだあるのか?)も同じメンバーでしょうか。(手ぐすねひいて)お待ちしております。

「食の安全学再び:日本政府調査団の説明きいてみる②続き」への33件のフィードバック

  1. お疲れ様です。
    今回の調査団は、犯罪性のある事項については基本的にノータッチで、通常の生産過程での事故の可能性の検証が中心のようですね。まぁ司法関係者じゃないから当たり前なんでしょうけど、もどかしいもんです。
    それと、入退室管理に関する資料がないのでは、HACCAPに従った生産管理がされていたかどうかは、厳密には検証出来ない気もするのですが・・・9-10月の帳票類や管理書類のチェックをして整合性の確認をする形になるのかなぁ?
    中国公安の動きもウォッチしときたいですね。

  2. 福島香織様: こんばんは
    通常の工場肯定からは何も出ないようですね。
    悪意を持って入れたのでしょう。
    中国公安の捜査力に頼らざるを得ないようです。

  3. ブリーフありがとうございました。色々知りたかったことおかげでだいぶ分かりました。(でも真相はこれから)
    今回の日本のお役人さんは、ご指摘のように真面目そうな方たちですね。
    上の方の人たち(日本一学校の事務長職が似合う総理さんやお役所の上の階にお住まいの人なんか)が、肝据えてバックアップしてくれるような感じだと、今回の課長さんたちももしかしたらもっと踏み込んで仕事できたかも知れませんね。
    踏み込んでいろいろ調べて行動したものの、後ろから梯子外されて奈落の底にまっ逆さま、なんてこと中央のお役所の世界ではよくありそう、なんて邪推してしまいます。
    昔、会社員時代に自分の部署の事業本部長とかと一緒に、本社の怖い部署(主計部とか財務部)に新しい海外現地法人設立の説明に行ったら、怖い役員さんから「この時期に新拠点設立など何を言っているのだ!」とどやされた際に、自分の本部長がくるりと振り向いて、僕に向かって「いったいどうなっているのかね!」と言って来た時ほど、絶望と言う言葉がどんなものか思い知ったときはありませんでした。
    ではでは。

  4. 福島さん。リクエストも質問して頂きありがとうございました。
    さて、日本的な今後の展開は内部犯行説でしょうか。工場の労務状況はどうだったのかとか。安全管理面から労務管理面に焦点が移る気がします。私の知る限り、経営者や工場長が表に出てこないのもきっと、公安と入念な打ち合わせを行っているからでしょうね。
    JTやCOOP、双日など日本側にも「工場の労働環境はどうだったんだ!」とプレッシャーをかける必要があるかもしれません。

  5. 福島記者、詳細なレポートをありがとうございます。
    毎日がこんな感じで飛ばしてますが、「中国で汚染」は動かないかな、って印象ですねえ。
    中国製ギョーザ:袋内から殺虫剤検出 中国での混入確実に
    http://mainichi.jp/select/jiken/gyouza/news/20080208k0000m040082000c.html
    スケープゴートが作られるのはイヤですが、公安がやる気になっているところをみると、誰か捕まえるつもりなのでしょうか。

  6. 福島記者
    > …昼間は形ばかりの調査でお茶を濁され、夜は夜で検査検疫総局あたりの宴会で接待され白酒と小姐に丸め込まれるのではないか、と心配でした。
    同感です。 更に「現場写真」撮られてたりなんかしてね♪
    現実問題として、食品衛生関連の課長/技官級に現状確認以上は求められないでしょう…互角に公安当局に対峙できたら凄すぎる!
    > メディアは一泊500元前後のもっと高い方のホテルに泊まっていたかと…
    そして紙面でお決まりの官僚批判やってりゃ世話ねえなぁ…
    私が公安当局の人間ならむしろこいつらから籠絡にかかる事でしょう…産經・福島は危険なので監視のみで接触回避だ(博客の冗談ネタにされるのは堪らん♪)

  7.  お疲れさまでした。
     今回も中国の国内問題が他国(日本)におよぼした、
    いつになったら彼の国は自分のこととして受け入れるのでしょうか、
    日本人にとっての反面教師です。
     アメリカ産牛肉とおなじように、中国産品の安全性が確認される
    までは禁輸で対応するのが穏当と思います。

  8. 最初から、予定調和の法令枠内のお役人仕事では、経済テロのような異常事態には対応できるわけがありませんね。「毒物混入事件」と「残留農薬発覚」とは分けて考えたほうがいいとも思いますし・・・。毒物混入事件は、加工冷食製品の残留農薬問題を発覚させるために起こされたのではないか、と見えてこなくもありませんが(笑)。今日のNHK(だったか?)ニュースでやってましたが、国内の一部の「ギョーザの皮」製造業者さんが、やたらな活況を呈しているようです。ということは、小麦粉製粉業界も波及効果があるということですよね。風が吹けばほにゃららではないですが、とばっちりや棚から牡丹餅や降って湧いた景気やら悲喜こもごもの様相を呈しておるようです。「毒物混入」も「残留発覚」も、結局はどっちもどっちの悪ですけどね。とかくこの世は「偽装」と「粉飾」ばかりのようですね。大きい商売をされている企業ほど。

  9. お疲れさまでした。
    前エントリも含め、朝日・東京・TBSなどが意外に(笑)まともで普通に厳しい質問していたのが印象に残りました。

  10. To lenyさん
     捜査ではなく、調査にきた人たちですから、このあたりがやはり限界という感じですね。

  11. To nakashixさん
    >昔、会社員時代に自分の部署の事業本部長とかと一緒に、本社の怖い部署(主計部とか財務部)に新しい海外現地法人設立の説明に行ったら、怖い役員さんから「この時期に新拠点設立など何を言っているのだ!」とどやされた際に、自分の本部長がくるりと振り向いて、僕に向かって「いったいどうなっているのかね!」と言って来た時ほど、絶望と言う言葉がどんなものか思い知ったときはありませんでした。
    >
    >
    宮仕えはつらいですよね。

  12. To sakuratouさん
     制度、マニュアルが整っていても、所詮、人が運営するものですから、人の質、がモノをいうんですよね。中国の場合、どんな厳しい規則も、それなりに権力のある人、工場では班長クラス(?)が、こいつはオレの弟だから、とかいって、ノーチェックで入れたりすることがありそうな国なんですよね。中国に住んでいる方は、いやというほどご存じだと思いますが。

  13. To iori3さん
     状況証拠的には、中国の工場内で、何者かが意図的に混入した可能性が一番高そうに、見えます。しかし、まさしくあらゆる可能性がゼロではない状況。私は、この事件、迷宮入りになりそうな気がしてなりません。故意の犯罪であっても、事故であっても、いずれにしても中国の管理状況に問題があったとすれば、五輪前の中国のメンツにかかわる大問題になるからです。日中経済関係だけではすみません。中国では日本国内の流通経路でおきた事件、事故ではないかとの説がネット世論でも高まっています。要するに、シロクロはっきりつけられるだけの証拠、犯人逮捕、というものがないかぎり、中国世論も納得しないし、中国側が、それをみとめることはあり得ない。しかし、中国人の犯人がみつかったら、それはそれで、中国としては困りそう。司法権力が独立しておらず、警察の捜査が政治的に左右される国だけに、公安がどう動くかが、気になります。

  14. To 一閑さん
     メディアがホテルを選ぶときは、まず通信回線の便利さを最優先します。そうすると自然、いいホテルになるんですね。

  15.  福島さんも遅くまで、そして丁寧な報告、お疲れ様でした。日本側調査団はマスコミさんの報道のおかげもあって、かなりがんばったのでしょうね。実際問題として、生産工程の問題じゃないとするとそれ以後かなぁ?いろいろとまだ「不明」な点が多いので、また続報をお願いしますね。

  16. To mutimsaさん
    > アメリカ産牛肉とおなじように、中国産品の安全性が確認される
    >までは禁輸で対応するのが穏当と思います。
     そういう方式でいくしか、ないかもしれませんね。

  17. To ニッポニア・ニッポンさん
     国内の一部の「ギョーザの皮」製造業者さんが、やたらな活況を呈しているようです。ということは、小麦粉製粉業界も波及効果があるということですよね。
     私の子供のころは、手作り餃子が一般的でした。私も手伝ったものです。200個ぐらいつくって、冷凍しておくんです。

  18. To Bookersさん
    >前エントリも含め、朝日・東京・TBSなどが意外に(笑)まともで普通に厳しい質問していたのが印象に残りました。
    朝日新聞は最近、ややライトよりで、かまえてますよね。こちらの方が、ボールがよくとんでくるみたいです。

  19. To skyteamさん
    > いろいろとまだ「不明」な点が多いので、また続報をお願いしますね。
    了解です。

  20. 新年快楽! 年が明けて夜2時ごろまで北京でも爆竹・花火が
    煩かったです。年末から餃子の食べまくりです。公寓からは
    知ってか知らずか、ドサッと新年を祝い餃子がプレゼントされました。
    いま、東京にいますが今日の成田への機内食も餃子でした。
    と、中国人にとっては主食の餃子ですが、関係者は春節も休めない
    毎日ですね。ご苦労様です!!

  21. 調査団の無力感と、最初から支那マンセーで「傷害致傷事件」となったのに日本に追求を振り向けるマスコミの能天気さのパラレルには、二の句が出ません。
    マスコミについては、今回も『証拠写真』を撮られて工作員への道をひた走る輩が多社にわたりいるんでしょうね~。

  22. 福島さん お疲れ様です。(ちょっと論点が違いますが・・・)
    赤福が4ヶ月ぶりに営業を再開しました。生産が追いつかず連日昼過ぎには売り切れ状態のようです。これは何を意味するのでしょうか。赤福さんは創業より後に制定された法律に違反しているということで4ヶ月もの営業停止になりました。たぶん前から同じように返品等を(チェックの上でしょうが)再利用していたものと(勝手に)思っています。それでも創業以来、赤福を食べてだれも被害を受けていません。思うに、あとで作った法律に違反したと、よほどお役人の心証を害して、腹いせをくらったのではないかと思います。再開時、店頭で起きたお客の拍手は赤福が問題ないことを愛好者(消費者)がよく知っているからでしょう(お役人へのあてこすりにも感じられましたが)。
    一方、中国製ぎょうざで殺虫剤が混入し未だ入院中の被害者がいます。このまま、原因不明、あるいは中国の工場に原因があったとしたら、農水省は法律的にどのような処分を誰に下すのでしょうか。(楽しみです。)
    私は消費者が確認し、選べるようにぜひ輸入冷凍加工食品には加工業者名を記載させるようにすべきです。中国産のみの表示ではすべてが日本中で拒否反応になってしまいます。
    今の冷凍食品の表示は消費者のためではなく、農水省のためにあるようです。私は、袋に(中国の)加工業者名を書いたら、売れなくなるから、記載しないのでしょうか。
     今回の事件で商社の双日やJT、生協はどういう法律違反で罰を受けるのか、お咎めなしか、赤福とくらべて興味のあるところです。

  23. やっぱりというか、さすがというか、本性丸出しの押しつけが出てきました。
    さあ、マスコミはどう対処するんでしょうか?
    工員もいない、材料もない、証拠を隠滅しておいて工場の一般公開をしても何の意味もない。記者会見もおんなじですね。福島さん

  24. こんばんわ。
    今回の調査はどう見ても、中国側の寄り切り勝ちのように見えます。
    調査とか捜査とか、そんなこと気にしないで、疑問に思ったことは、つっこんで、中国側に質問してほしかったです。
    質問に対する答えが、煮え切らないところがやっぱりなでした。
    調査というより、工場見学の感がぬぐえない今回の調査で、毒の混入ルートのヒントが見つかったようには思えませんが。。
    調査団の人たちは、福島さんの目から見て、頑張ったということですから、
    一応、それなりに評価しなくてはいけないですね。
    そして、ハードな取材で福島さんもお疲れですが、まだしばらくはゆっくりできないでしょうから、休めるときは休んでくださいね。

  25. To masa19861124さん
     中国当局相手に、事実を聞き出すというのは、やはり相当難しいと思います。個人的には、接待とかへんな懐柔策に会わなかっただけマシというべきではないか、と。今回、調査団は手ぶらで帰った、と批判されたらしいですが、おみやげ持たされて帰ってもねぇ。
     調査団の大きな失敗といえば①日本メディアのフルの工場見学の機会を奪ったこと②中国側に、中国側工場の生産は安全だとの認識で一致した、という風に宣伝報道するのに利用された、ということだと思います。
    ①については、中国としては見せてもいいものしか、工場内に残していないわけですから、メディアが全部みたとして、果たして、どれほどの情報を得ることができたか。まあ、全部みせてくれるというものを、こちらから遠慮するなんて、とあきれるわけではありますが。
    ②については、これも、相手が一枚上手だった、というしかないですよね。中国慣れしていない人たちのようなので、きっといいように、言葉を引きだされたんでしょうね。
     中国政府というのは、日本よりも統制のとれた組織だと思います。本当に当局から情報を引き出すとしたらもっとハイレベルな交渉で主導権をにぎらないと。たとえば首相が胡錦濤さんとか温家宝さんにホットラインをいれて、首相命令で交渉の権限を与えられた人物を派遣して、アメとムチ、脅しすかし、と硬軟取り混ぜた交渉術で、中国側から情報を出させる、という風にしないと、ムリなのではないでしょうか。「教えてください」「はい、どーぞ」というのはあり得ないことは、最初から分かっているのだし。
     調査団派遣の目的は何か、といえば、結局、日本政府側の、がんばってお仕事しています、というパフォーマンスなんでしょう。踊り子に選ばれた人たちを、いじりたおしても、メディアとしては後味が悪いというか。
     

  26. (つづき)
    それよりも、本当に、国民が政府を厳しい目でみていかねばならないのは、事件が一応決着ついたあとでしょう。今のところ食品テロ、という可能性が強いとすれば、HACCAPでは食品テロは防げない、ということ。食品テロは、もちろん日本でも、海外でも起こりうるけれど、貧富の差が大きく、社会不満などが募りやすい中国は、おそらくそういったリスクが比較的高いのではないかとは思われます。そういう国に命のキホンである食卓を預けているという状況を、日本は変えるべきなのか、どうなのか。変えられるのか、どうなのか。変えないのなら、中国の食品製造企業のリスクを回避する方法はあるのか。政府は、そういう問題に正面から取り組んでくれるのか。こういうことをまともに取り組めば、外交的な軋轢もうみそうですし、今まで比較的穏やかだった日中経済貿易関係をいろいろ揺り動かす可能性もありそうだが、政府はどう判断するのか。自分たちの健康に直結する問題なので、しっかり考えたいですね。

  27. To chohbeyさん
     私も、冷凍ギョーザ食べまくりです。上海日冷の海鮮焼きギョーザがけっこうイケました。
     去年の春節は、知人の家で一緒にギョーザを包んで食べて、まったり過ごしたと思います。ギョーザに、農薬ではなく、氷砂糖やわさび、お金を仕込んであそびましたっけ。氷砂糖ギョーザに当たった人は一年間、「口が甘い」(おせじばっかりいう)。お金(1分硬化)が当たった人は発財、わさびが当たったら、残念~。

  28. To hanehanさん
     日中関係の発展を望まない少数分子の犯行、ということで決着をつけるんではないでしょうか。

  29. To aqua2020さん
    >毒物の出所の特定にSpring-8を使うようですね。
     SPring8の出る幕もなく、犯行は工場内、という状況証拠ですが、日本警察としては、日本で起きた事件ではない、ということを徹底的に科学的に論証して、中国に逃げ道を与えないようにしないといけませんね。

  30. To nagaok1103さん
    >私は消費者が確認し、選べるようにぜひ輸入冷凍加工食品には加工業者名を記載させるようにすべきです。中国産のみの表示ではすべてが日本中で拒否反応になってしまいます。
    加工業者名の記載は、やったらやれるのではないでしょうか。私は原材料の産地記載もやるべきだと思っています。これは法律で規定されなくても、心ある輸出食品業者は自分たちで率先してやるべきではないでしょうか。それで価格が少々高くなっても、安心を優先させる人は買うと思う。

  31. To iza-1kanaさん
     何も残っていない工場でも、見せてもらえるものは全部みたい。紋切り型の答えしか返ってこなくても、質問したいことは何でも聞く、ということが大切なんだと思います。

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