段ボール肉まんやらせ事件フォロー

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■段ボール肉まん、うっかりすっかりばっちりだまされた福島は腹立ちまぎれに、19日、北京テレビ関係者に電話かけて、ちょっと嫌味をいってしまったよ。
以下電話のやりとり。

■福島「国営放送CCTVもあと追いしたんだよ。このやらせ報道罪深いよ。日本のメディアだったら、編集局長クラスが更迭だな。へたしたら社長だって辞めないといけないくらい大変なことだよ」。
北京テレビ「え~、日本ってそうなんですか。今日はうちは、朝からえらいさんがたが集まってずっと会議しています。それが終わらないと、どうなるかさっぱりわかりません」
福島「編集局長、更迭されるの?」
北京「え、今外遊中だから…。でも台長(局長)はいます。」
福島「本当にホントにやらせ?」
北京「(きっぱり)やらせです」
福島「実はやらせであることは編集局長も、はなから知っていたりして」
北京「本当に、まったく知らなかったんですって。なんか、はっきりしたことがきまりましたら、連絡しますよ、まっていてください」
電話口からてんやわんや、というような空気がただよってくる。編集責任者が不在の時の大不祥事。いや、うちも、いろいろありましたから、えらそうなことはいえませんが、どうおとしまえつけてくれるんでしょうね。

■さて、実は、この段ボール肉まんやらせ事件。個人的には「疑雲重重」(疑問がいっぱい)である。

■疑問①まず肉まんの作り方が実にリアル。アルバイトスタッフが自分で考案した作り方にしちゃ、完璧なできあがり。このブログのトラックバックに、実際に段ボール肉まんつくって食べちゃったひと(日本人)のリポートがあって、実際においしいらしいから、このニセ肉まん製造技術は確立されたものではないだろうか。実際、紙で肉のかさをます肉まんの作り方というウワサはある。

■疑問②京華時報(19日付)の報道を信じるなら、このやらせをしかけたアルバイトスタッフ、去年まで中央テレビ(CCTV)に所属していた30歳すぎのディレクター。北京テレビ番組「透明度」の正式なスタッフではないが、これまでも何度も特ダネをものにした敏腕ディレクターだそうだ。かりにも、国営テレビに所属経験のある有能なテレビマンが、まったくでたらめのねつ造にはしるかなあ?(走ることもあるか)

 ちなみに、この「透明度」という番組は、北京テレビの中でも4番目に人気の報道番組で、タレコミ情報をもとに、記者が盗撮して、その映像を編集して構成される。このアルバイトスタッフはこれまでも「羊脂につけこんだ豚肉を使ったニセシシカバブ」とか「ニセ酢」とかのテーマで高視聴率を稼いできた。ちなみに、このニセシシカバブなどは私自身、食べたこともあるし記事にもした。段ボール肉まんのアイデアも、彼から提案され、取材、撮影を一任したという。

■疑問③国営中央テレビ(CCTV)はじめ、国内メディアのほとんどが追っかけて、どこも、この報道に疑問を持たなかったのってどういうことよ?ねつ造報道って、ふつうライバルメディアが後追い取材中に、なんかへん、と気づくことが多い。みんなして、こうも簡単に信じ込んでしまったのはなぜ?

■疑問④中国メディアはけっこういい加減な報道が多い。私もコメントをもとめられて、掲載された記事がぜんぜん違うなんてことがあったし、知人も中国記者から取材を受けるときは、原稿のチェックを要求するなど慎重だ。アサヒビールの不買運動に発展した歴史教科書問題がらみのねつ造報道やSKⅡ報道など、日本企業も中国の虚偽報道にはよく泣かされている。しかし、中国メディアが虚偽報道に関して、公式に認め、社会や読者、視聴者に謝罪するのは、まず記憶にない。実は、今回の北京テレビのやらせ報道公式謝罪というのは、きわめて、きわめて、マレな異例の事態なのだ。なぜ、そんなにマレなことが、この記事に関してはおこったのか。

ちなみに、なぜ虚偽報道に対して中国メディアが訂正したり謝罪することがほとんどないか、というと、中国公式メディアの報道はきちんと当局の報道統制によって管理されているからだ。中国公式メディアにとって重要なのは、記事の真偽ではなく、記事が当局(共産党)の指導に従っているかどうか。事実を報道しても、共産党の指導に従っていなければ編集責任者の首がとぶ(時に逮捕されたり)。その逆でウソの報道でも、党が納得していれば、それを事実として押し通すことができる。

■一方、あれはやらせだった、といわれて、そうかあ、と納得出来る部分も確かにある。

■納得①隠し撮りというくせに、ばればれやん。映像きれいすぎ。ヤミ肉まん製造業者しゃべりすぎ。ただ、中国の潜入取材、暴露報道テレビ報道って、おおむねあんな感じで、悪いことしている人が、けっこう、どうどうと取材に応じたりしている。ひょっとすると、これまでの食品安全の暴露系報道って、みんなやらせだったのかなあ。

■納得②京華時報(19日付)が報道した公安当局の捜査プロセスはわりと説得力ある。この報道を信じれば、当局の捜査線に、まずニセ肉まん製造容疑者として陝西省出身の出稼ぎ者4人(2組の夫婦)がひっかかった。ところが、この4人を拘束して取り調べたところ、4人は事件現場の朝陽区太陽宮一帯で朝ご飯用豆乳などを売って生計をたてており、もともと肉まんは売っていないという。しかし、さらに取り調べると〝胡月〝と名乗る謎の男が、段ボール入り肉まんの作り方を教えて指導してくれた、と自白。胡月と名乗る男は6月中旬、二度、かれらを訪れ、建設現場の出稼ぎ労働者の朝ご飯用に肉まんを作るのを手伝ってほしいとたのまれた、と証言した。4人が段ボール肉まんを作っているプロセスを、〝胡月〟は家庭用ビデオにずっと録画していたという。で当局がこの〝胡月〟の身元をしらべてみると、それが北京テレビのアルバイトスタッフだったという。ちなみに、この4人の出稼ぎ者は今、無許可の路上飲食販売で市工商当局から、取り調べているとか。

■これらの疑問と、納得できる部分を整理して、ひとつ仮説を立ててみよう。これはブログですから。記事じゃありませんから、けっこう思い切ったこといいますよ。眉につばつけておよみください

■福島の仮説(妄想)
 北京に段ボール肉まんは存在した。北京市工商当局にもタレコミがあった。アルバイトスタッフ(胡月)は、CCTV時代のコネを通じて、その情報をキャッチ、自信まんまんで北京テレビに売り込んだ。食の安全関連報道は中国国内でも今、旬の話題。高視聴率がとれる。番組制作責任者は2つ返事でOK。ところがアルバイトスタッフがいざ取材しようとおもうと、タレコミどおりの場所にニセ肉まん売りはいない。え~、もう北京テレビと契約しちゃったのに、一週間後には締め切りなのに~。あせるアルバイトスタッフは、以前にネタモトから聞いた、段ボール肉まんの作り方を、そこらへんで豆乳売って日銭を稼いでいる出稼ぎ農民に伝授。建設現場の出稼ぎ労働者に朝ご飯用のこの肉まんを売るつもりなんだけどさ、手伝ってくれる?と誘い、製造過程、販売過程をハンディカメラで撮影。指示どおりのセリフをいわせ、自分で編集。できあがったテープを、すごいスクープですよ~、と「透明度」番組責任者にわたした。

■このテープを早速放送。すごい反響で、「透明度」番組責任者は鼻たかだか。これを北京テレビ・チャンネル1の責任者もみて、すごいスクープやん、うちのとこでも流させて、と最も視聴率の高いニュースチャンネルでオンエア。これに視聴者もびっくり。中央テレビや国内メディアもびっくり。工商当局関係者に裏とりすると、たしかに、そ~んなようなタレコミはあった。でも、工商当局は怠慢こいて、実はまだ摘発していなかった。

■中央テレビ(CCTV)もその他メディアも、うわ~、やられた、と一斉にあとおい。外国メディアも、天下のCCTVが後追いするなら、本当だと一斉に転電。〝段ボール肉まん事件〟としてインターナショナルニュースに!北京=段ボール肉まんのイメージがワールドワイドに。北京市の肉まん売り上げ急降下。こんなんで五輪できるのかと国際社会はやきもき。市民は「もう肉まんくえね~」と大激怒。

■食の安全への信頼回復は、党中央が今もっとも、力をいれている問題。記者会見や外国要人との会見のたびに「中国の食の安全問題、あれはメディアがさわぎなすぎなんですよ」といい訳していたのに、党の喉舌CCTVまで、段ボール肉まん報道でメンツ丸つぶれ。中国の指導者の感情を重視する河野洋平衆院議長ですら、温家宝首相との会談では、「食の安全」問題を持ち出していた。う~、河野君にまでいわれちゃったじゃないか(傭兵なのに)と、普段温和な温家宝もむかむか。中央の怒りの矛先は北京市当局へ。

■北京市工商当局はあわてて、屋台の肉まん一斉ガサ入れ。段ボール肉まんを作っていたと思われる出稼ぎ農民4人を拘束。しかし、出稼ぎ農民4人は「私は肉まんつくって売っていたわけではありません。有る男に金を渡されて作っていただけで…かくかくしかじか」。北京市工商当局「え、ほんと?それって、それって、やらせじゃ~ん」(た、たすかった)

■北京市当局から報告をきいて、党中央は「よし、これは利用できる」とにんまり。北京テレビに謝罪させるよう要求。これを機会に、食の安全問題報道は、党の指導に従うように(勝手に報道するな)の通達発信!

■北京テレビは公開謝罪。北京市工商当局は一時、怠慢のそしりをうけるところだったが、このヤラセ報道をたてに「北京に段ボール肉まんは存在しません」と開き直った。(本当は、摘発をぐずぐずしていたから逃げられただけ?)
北京市当局および党中央は、「ほ~らね、中国の食品安全脅威論なんて、メディアが視聴率競争の果てに根も葉もないこと報道しているだけなんですよ」と開き直り。

■ついでにタイミングを合わせて、WHOに「食の安全の問題はワールドワイドな問題だから、中国だけをせめちゃだめよ」と発言させた。(WHOの現事務局長は、なにせ中国外交の総力をあげて事務局長選挙に当選させたマーガレット・チャンだからな。)月末には米中の食品安全に関する対話がセッティングされているが、この路線(中国食品の安全問題はメディアがさわぎすぎ。食の安全は、中国だけの問題ではなく世界どこにでも起きている)で、米国の批判を論破する戦略を固める。

■あとは北京テレビで、適当な人事異動して、それでもさわぎがおさまらなかったら、このネタを北京勢力切り崩し、劉淇・北京市党委書記への圧力に使っちゃうぜ(By胡錦濤)

とこんな展開でどうだ?

■ところで、北京市民はこのヤラセ報道をどう思っているのだろう。
身近な人たち、友人たちに聞いてみた。
運転手Sさん「ヤラセ?ねつ造?ああ、それは当局の隠蔽のことじゃないの?」
日系企業務めLさん「私は、北京市政府の方がウソをついていると思います」

■ネット世論をのぞいてみた。
「まだ、なんともいえないな。ちょっとまってみよう。どんでん返しがあるかもしれない」
「北京の段ボール肉まん売りは、まだ逃亡中だろ。本当に真偽がわからない」
「北京テレビはヤラセ事件として謝罪したとき、まだなにかウソついているな。だってよ、アルバイトがどうして家庭用ビデオでニュースを放送する特権があるんだい?」
「疑いなく、悪辣な事件だ。またアルバイトがやったことか?」
「真偽がわかりにくい。金儲けのためにお上に刃向かうのを恐れないことが真実なら、政績(中央が地方政府に与える政治的評価、この場合北京市当局の点数かせぎ)のためにそれを黒く塗りつぶせばはウソ。ウソも真実も、ぜんぶあいつらがいっていることだろう?」
「段ボール肉まん業者はまだ逃げている以上、段ボール肉まんがなかったなんてまだ結論づけられない。なぜこれを虚偽報道なんてきめつける?記者(アルバイト)を逮捕するのは順序がちがうだろう」
「この虚偽報道の影響は本当にひどい。北京テレビは職業道徳に背くこと深刻だ。テレビ局長の引責辞任、関係者への厳罰をどうして検討しないのか」
「この誤報は中国大衆、全地球への悪影響があり、審判が下されねばならない」
…(強国論壇より)

■私の見たところ、メディアのやらせ、けしからん!という意見だけでなく、相当数が「段ボール肉まんはヤラセ」と、当局の捜査結果で結論づけられていること自体に疑いの目を向けている気がする。北京市は2003年の新型肺炎蔓延を隠蔽した前科がある。党・政府幹部という人種が、真実の報道より、社会の安定、自分たちのメンツが大切だということはもう、身をもって思い知っているわけだから、そりゃ当然だわな。

■そうそう、こんな書き込みもあった。ちょっと面白い。(今視ネットより)
「真実って何だ?段ボール肉まんがヤラセだって!失笑しちゃうね。どうしてみんな、段ボール肉まん報道を深く信じて疑わなかったのか?
 筆者も段ボール肉まんには強烈な憤慨をしめし、この報道には少しも疑いを持たなかった。その原因についてのべる。
①今のニセモノ商売の手法はますます高度になっている。商人の本質は、利益追求であり、事実を争うことではない。とくに社会主義市場経済の法体系が完全でない今、なにがしかの違法商売は驚くほど暴利を得る。以前の下水道油とか病気豚肉から最近の有毒食品、ニセ薬にいたるまで、庶民はあらゆるニセモノがあることを信じて疑わなくなった。世界でなにはともあれ違法商売が生み出せないものはないのだ。段ボール肉まんとて、おなじこと。

②今の庶民は流言飛語に対し、信じれば存在し、信じなければ存在しないという態度なんだ。段ボール肉まんが世にとわれたとき、みんな関心をもち、そのなかに疑いをもつものが完全になかったわけではない。筆者の同僚は「段ボールが肉まんになるわけないじゃないか。たべたらわかるはず」といった。しかし、ほかの周りの人は深く信じて疑わなかった。こういった流言飛語を信じること、これは真実への絶望なんだ。だれがこの責任をおうべきだと思う?

③虚偽報道のレベルは非常に高い。すべての過程を自分で計画し、自分で撮影し、編集者をだまし、検閲など一連の管理プロセスをパスしたわけだ。そして最後にメディアの上に一個の原子爆弾を投下した。誇張ではなく、この曲折そのものが相当のニュース性があるね。

段ポール肉まんは、我々を驚かし、愚弄された傷みを感じさせる以外に、プラス効果もあるよ。すくなくとも、当局と庶民に、食品安全問題に対して新しい観点、さらに注目すべき観点を与えてくれたのだから。もちろん、筆者はさらに、この虚偽ほうどうが、永遠に真実に変わらぬことをいのる。段ボール肉まんは、永遠に笑い話であってほしい。(以上、簡単に要約、誤訳御免)

■この書き込みの赤字が、今回のやらせ報道に接した中国人の気持ちをよく代弁している気がする。
つまり、報道がやらせ、というのは事実だとしても、段ボール肉まんはあるはず。そもそもこれが虚偽報道というなら、なぜみんな信じてしまったのか。それは、真実に絶望しているから。ここでいう真実とは報道統制下でいう真実、つまり当局の公式発表のことをさすと思う。その報道統制により管理されているメディアで、こういう当局の好まぬ報道が流れてしまった、それこそニュースではないだろうか。この「段ボール肉まん事件」、最初はシャレのつもりで出稿したのだが、結構、深く考察にあたいするニュースかもしれない。

「段ボール肉まんやらせ事件フォロー」への39件のフィードバック

  1. 福島様
    はじめまして。お邪魔します。
    貴方が前エントリでお詫びされてるのも拝見しましたが、あえて苦言申し上げます。
    リスクのエンド飛ばしは常套手段。
    劇薬入りの歯磨き粉売ってた販売元。北海道の豚肉混ぜてた某業者。
    中間業者は表に出ませんが責任はないんでしょうか?気づかなかった、騙されたで済むならいいご身分ですね。
    ですが、一般市民と言えどそこまでバカじゃありません。
    いくら国営放送がインチキだろうが、日本国内で火をつけたのは日本国内のマスメディアでしょう。
    同じ精力を傾けて鎮火すべきと思いますが。
    現場の記者様達の倫理感を信じたいので、ご健闘下さいませ。

  2. 番組がヤラセだとしても、「ダンボール豚まん」の存在の可能性までは無に出来たわけじゃないからなあ・・・。ましてや、病死豚肉の流通とかの噂までは消せないし。
    http://blog.goo.ne.jp/gokenin168/e/ad0a837a69c3043a5650db2e56d1c7f3
    http://blog.goo.ne.jp/gokenin168/e/1cbb7b5aa1b37711653ca67ab8efd309
    http://blog.goo.ne.jp/gokenin168/e/2db4c7857f204baee8a018baa838993d
    もっと言えば、下水油や毛髪醤油ばかりではなくて、糞尿豆腐や糞尿醗酵プーアル茶の話も。
    http://jp.epochtimes.com/jp/2007/07/html/d94204.html
    http://jp.epochtimes.com/jp/2005/08/html/d75186.html

  3. よそのブログの日本のテレビ番組で、髪の毛から醤油とか、やっていたから、私はすっかり信じましたよ。髪の毛から醤油、そして、日本でも戦時中は自宅用で作っていたとか。だから、信じちゃったんでしょうね。
    段ボール肉まん、でもすごすぎる。髪の毛から醤油、すごすぎる。
    せめて、売らないでほしいんですよね。自分の腹の中にしまっておいてほしい。
    糞尿豆腐?それ、私の英語ブログにちょうだいします。

  4. ニッポニアさんのくさい肉やお茶のネタをもってCBSとポストとabcを廻ってきました。コメで貼付けといた。
    4月5月に、慰安婦活動のおかしさを書いたときは、一時書き込みができなくなってしまったこともあったっけ。(某ポスト)
    最近、おもしろいのは、コメに画像はっておくと、アメリカ人も、「OH!!!」って感じで、気がつくみたい。要するに、見てわかりやすいものは、理解されるわけだなって。
    表現の仕方、見せ方、説明の仕方が、今後の日本の鍵かもって。

  5.  中国の「目先の金銭第一主義」政策&商売、まずは報道の自由を、「中国当局圧力自由主義」への国際批判で確保して、改善できないでしょうか?
    「ニセミネラルウォーター」「キケン農作物」「キケンきくらげ」などにやらせとの反対報道はありません。きっと、高級官僚や富裕層もこれらをレストランで食べるので、その危険性チェックを必要だと考えているのでしょう。一方屋台の肉まんは、
    「ぼくらはもともと食べないし、真偽はどうでもいいかなって思ったけど、意外に、世界はこんなかわいい小さなニュースで大騒ぎ。中国国内の情報は圧力で操作できるのに、世界の報道の自由って、どうして圧力かけられないのかな?これじゃ、中国の面子失墜になるよ。福祉や教育費・最低賃金けちって建設なんかに力いれてんのに、お金も人も中国にこなくなるかも。ダンボール肉まんがやらせってことが報道されれば、ちょっぴり面子とりもどせるし、オリンピック大成功かも?
     ぼくたち当局だってうそ言ってないよ、だってダンボール肉マンは存在しないっていってんじゃないし。”これは再現用フィルムです!”って言い忘れたアルバイトが悪いんだよ!」と考えたと予測されます。
     さて、今後外国人(私は日本人ですが)としてできることですが、ちょっと提案してみます。福島香織さん、みなさん、検討してみて!
    1;福島さん援護作戦―記者会見の際、外国人の記者同士で、あらかじめ共同の質問事項をいくつか決めておく。手を上げて誰があてられ、質問をすることになっても、おおむねみんなが知りたいことが解るように工夫を。
     だって当局の圧力が特定のプレスにかかると、大変だから。
    2;面子の利用―”報道規制や民衆弾圧やってんじゃ、民衆の信頼・面子まるつぶれ”という常識を中国当局に、浸透させる。「自分たちが正しいって言うなら、自信を持って、報道の自由化・圧力ストップを!でなきゃ、どうやっておたがい信じられんの?」という感覚をもたせる。また富裕層・官僚についても「自分たちの環境・食べ物の安全もかかってるんだから、真実を報道させ、事態を改善しなきゃ、こわい!クビになったり逮捕はいやだけど、いつものように、責任あいまい作戦で、社会問題を党に提示して変えてもらえれば、クビや逮捕は避けられるし、安全でいられるよ」というモチベーションをあげさせる。

  6. 福島香織さん・中国にいる外国人報道記者さんにおねがい
    ・北京の屋台肉まんやさんに直接取材してください!その際、
     1、ダンボールでにくまん作ってる人いるってしってる?
     (うちはとっても貧乏で、実は家じゃたくさんの子供たちが飢えてるの。  知ってたら作り方教えてくれない?)
     2、だれに教わったの?
       そんなこといっちゃだめって、だれかに言われてる?
     3、もし北京にダンボール肉まんが存在して、そのことをこっそり報道機   関にばらしちゃう人がいて、それが警察にばれちゃったら、
       その人、当局の取締りを受けるの?
     4、ほんとのこといってくれたら、何か買うよ。
     こんなコミュニケーションの工夫をしてはいかがでしょう?

  7. 「流言飛語を信じること、これは真実への絶望なんだ」という言葉に、統制だらけの中国メディアから漏れ出した、本音のかけらをみるようです。

  8. ええ、お気持ちは痛いほど伝わってきましたが、ちょっと時期が早いかなぁ、もう少し取材してからのほうが…まあここは、そういうところだとは理解してますがw
    >私もコメントをもとめられて、掲載された記事がぜんぜん違うなんてことがあったし
    これは日本の報道機関でも頻繁に見られますよね、あらゆる評論家・学者・小説家が文句言ってますし!!!
    ところでご存知でしょうけど、米でブッシュ大統領が中国食品問題で、専門委員会(対策本部)組織しましたね。
    “This is not a slap at China,” said Snow
    スノー大統領報道官ナイス!中国様は解ってくださるでしょうかw

  9. To それでも日本が好きさん
    >中間業者は表に出ませんが責任はないんでしょうか?気づかなかった、騙されたで済むならいいご身分ですね。
     ここでいう中間業者とは、貿易会社のことでしょうか?貿易会社は国営だったのですが、おとがめなしでした。このブログでは、会社の名前をだしましたが、たしかに、今の状況で、責任を問うことは難しいですね。
    >
    >いくら国営放送がインチキだろうが、日本国内で火をつけたのは日本国内のマスメディアでしょう。
    >同じ精力を傾けて鎮火すべきと思いますが。
     鎮火する必要があるかないか、その判断も難しいです。「メディアが騒ぎすぎ」とする中国政府、しかし鎮火できないのは、その政府の発言に一般庶民が疑心暗鬼になっているからではないでしょうか。「メディアが火をつけた」とおっしゃりますが、記者とて一般市民のひとりです。自分が関心をもち、関心をもつ人が多いと思うので報道するのです。それについて、どのように反応するかは読者、視聴者だと思います。あえていえば、「メディアは騒ぎすぎ」と愛想をつかし、ニュースを鎮火するのは読者、視聴者だと思うのです。当局が「メディア騒ぎすぎ」と行って、それに従ってマスコミが報道自粛して、鎮火させるのは、民主国家の方法ではないと思います。おっしゃるように、一般市民はバカではない、という前提のもと民主国家はなりたっていると思うので。

  10. To ニッポニア・ニッポンさん
    おそらく、北京市民、中国の人々の多くも、そう思っていると思います。あの映像はやらせかもしれないけれど、「段ボール肉まんはあるだろう」と。ひょっとすると、それは真実ではないかもしれないけれど、今の中国人は「真実に絶望している」ので、うわさ、デマのほうを信じてしまうのです。実際、SARSのときは、デマ、ウワサのほうが真の真実だったので。段ボール肉まんは、さて、どうでしょう?

  11. To izaporaさん
    糞尿豆腐、ありそうです。ちなみに糞尿プーアル茶のウワサもよく聞きますね。

  12. To oneforallさん
     ご提案ありがとうございます。
     ただ、外国メディア同士って、あまり共闘という感じではないですね。情報交換はしていますが。それと記者が会見で、自分で手をあげて質問するのは、記者ひとりひとりに与えられた権利だと思うのです。確かに、よく当たる記者に、ついでにこれも質問して、と頼むことはできるし、実際自分が質問しなくても、記者の聞きたいことはだいたい重なるので絶対に質問しなければならない会見ってほとんどありません。ですが、それってなんかくやしいんですよね。

  13. To oneforallさん
     ま、これはほとぼりがさめたころ、誰か中国人のトモダチにやってもらいましょう。外国人ばればれの人間がやっても、相手はなにもいってくれませんからね。あるいはウソを平気でいうことも。

  14. To tokegawaさん
    >「流言飛語を信じること、これは真実への絶望なんだ」という言葉に、統制だらけの中国メディアから漏れ出した、本音のかけらをみるようです。
     私もこの一言にはっとする思いでした。最後の誰の責任だと思う?という問いかけを、当局は受け止めるべきだと思います。

  15. To wonder123さん
     ええ、ここはあくまで福島の妄想ワールドなので、あんまり信じないでください。真相がこうだったら、おもしろいなあ、ということで。きっと、数週間、数ヶ月後に、香港メディアあたりから内幕がぽろぽろでてくるのではないでしょうか。もっとも、香港メディアも妄想ワールド的なところがありますが。

  16. 昨日の夜、報道ステーションだったと思いますが、
     段ボール包子を売ってたあたり
    をロケしに行ったら、
     公安が出ていて撮影できなかった
    ようです。あの場面を見て、家人と
     絶対「当局による隠蔽工作」
    だと思いました。いや?テレビの画面って面白いです。
    たぶん、段ボール入り包子に近いものはあったのだろうと思いますね。
    福島記者の仰るように、今後数ヶ月後の香港メディアに期待します。あるいは大紀元か?
    友人は
     拘束されたテレビ局の臨時スタッフは無事じゃ済まねえな
    と心配してました。

  17. 昨日、同じようなことを知人に語っていた私・・・。
    今朝の福島さんの署名記事で更に確信いたしました。
    一番のポイントは私も同じ見解で、「食品作りもしていない人間があんな製造工程を編み出せるわけがない」という部分です。
    「羊頭狗肉」ということわざ発祥の国ですよ?
    ニセ豚饅は実在していたのだと思います。
    生産分の全てを毎日、ニセ物で賄っていなくとも、例えば材料費が高くついた時や材料品薄の時、売上が伸びない時に「かさぶやし」していた可能性は排除できません。
    さらに、あの中国の業者のことですから、悪徳業者ならば、当局の検査の時だけ真正品を置くとか、予め当局とつるんでおくとか、十分ありうる訳で・・・。
    オリンピックを控え、数々の食品危機でイメージダウンの折りに、北京テレビのこの報道と国際的大反響。中国共産党の為政者にとって、こんなに都合の悪い話はありません。ニセ豚饅はなかったことにしたいという意図が読めてしまいます。

  18. 福島さん
    >流言飛語を信じること、これは真実への絶望なんだ。だれがこの責任をおうべきだと思う?
    この言葉は秀逸ですね。
    CTVでも報道が流れたという事は、かの国でも多数の人が「こんなことはあるよな」と思っているからでしょう。
    捏ステ?北京市内街頭インタビューでも政府発表を信じていない人が大半でした・・・上に方策あれば下に対策ありか
    とにかく、生きていたければ、中国製は買わない、食べない、使わないがキモでしょう。

  19. 福島様
    おひさしぶりの書き込みです。いつも勉強させていただいています。
    ここ数年、節酒から禁酒に至った私はいつのまにか、大白兎と言う、ミルキーに似た飴が酒の代理になっています。ところがフィリピンでホルマリン検出の報。偽物が横行する我が赤道直下、さて酒の代理をなににしようかと、つまらぬ悩みですが、最近適正食材さがしには時間をかけています。

  20. 中国は包子に関しては数千年の歴史、奥が深いですね。そもそも包子は、肉の屑やら腐りかけの肉やら、その他動物の肉(人の肉も含む)をおいしく食べるために発明されたものですよね。したがって、日本人の考える豚マンと次元が違いますよね。私も山東省の青島で食品工場の総経理をやってますが、こういう問題が飛び交う都度に頭痛がひどくなります。

  21. To siksanさん
     なつかしの大白兎、私も大好物です。きょう国家質量監督検査検疫総局の会見があり、国内の本物の大白兎キャンディー、あれは大丈夫だそうです。つまりフィリピンで検疫にひっかかったものはニセ大白兎、ということです。
    その部分についての、李長江局長の発言を紹介しましよう。
    「最近フィリピンが、中国上海冠生園食品総廠からフィリピンに輸出された大白兎ミルクキャンディーからホルムアルデヒドが検出されたと発表した件ですが、まず、われわれはフィリピン政府からこの問題について連絡をうけていません。また、在中国フィリピン大使館と連絡をとり、関連資料を求めたのだが、フィリピン側は資料を提供できないといってきた。みっつめに、我々が真剣に検査したところ、大白兎ミルクキャンディーからホルムアルデヒドは検出されませんでした。
     調査結果からいいますと、ホルムアルデヒドは食品に天然に存在することがあります。たとえばくだものや水産品のなかには、最大㌔あたり30㍉㌘のホルムアルデヒドが含有されることがあります。国際食品発展委員会は、チーズの中のホルムアルデヒド量の基準を㌔あたり25㍉㌘以下と規定しています。EUは、食品の包装材料に含有されるホルムアルデヒド量を㌔当たり15㍉㌘/㌔と規定しています」

  22. To siksanさん
     (つづき)問題はニセモノと本物の区別がつかないということなので、この李局長の発言をきいても、ああよかった、とは思わないのですが。

  23. To iori3さん
     報道ステーション、こちらでは見られないんですよね。やはり、新聞ほりテレビのほうがおもしろがって報道するネタですね、これは。

  24. To nihonhanihonさん
     あの、ブログに書いていることは、それなりに取材もしているつもりですが、確信の無いこともふくまれている妄想ワールドなので、その点記事とは一線を画してくださいませ。ブログはチラシの裏のメモぐらいのつもりで。(でも、本になっちゃうんだよな、いいのかな)

  25. To haneda-no1さん
     あのニュースが流れたとき、ええ?こんなことがあるの~まさか~というより、多くはやっぱりあったのか、という怒りではなかったかと思います。
     
     

  26. う~ん。どっちにしろ中国産の食品は信用できませんが気になりますね~~
    ○アルバイトは自身が逮捕されるという可能性を考えなかった??
    販売者を自身で潜入捜査して、顔をさらしたのか?
    販売者の身元が分かるような素材を持ち込んだのか?疑問ですね、やっぱり・・・

  27. 福島様
    ご丁寧に調査していただき、ありがとうございました。
    3分の1程度は安心しました。
    >問題はニセモノと本物の区別がつかないということなので、この李局長の発言をきいても、ああよかった、とは思わないのですが。
    問題はここですね。私も流言飛語を信じる方向に向いていますので。

  28. To shimajyoさん
     中国の肉まんって、そうだったんですか。酢豚(古老肉)は、古い肉や食べ残し肉をおいしく食べるために考案された料理だ、ときいたことはありましたが。中国での食品工場運営はなにかと大変だと思いますが、日系企業が本来もっている倫理観とかこだわり(ミートホープみたいな例もありますが)を現地の人に伝えていくことが、この国の食の安全改善につながるのだと思います。がんばってください。

  29. To bitterさん
    う~ん、真相はやはりわかりませんが、こんな大事になるとはおもわなかったのかもしれません。

  30. To iori3さん
     ありがとうございます。おもしろいです。やっぱり、こういうネタはテレビにかぎる。

  31. 《福島さんはさすがプロだけに「妄想」ひとつとっても隅々まで目が行き届いています。しかも読んでいて面白い。さすがです。素人の私などとてもとても(再び畠山桃内調)。でもプロの記者の人もそういう「妄想」をするんだなあ、と思って嬉しかったです。職業病というか仕事柄の娯楽、てな感じでしょうか、福島さん?》
    http://blog.goo.ne.jp/gokenin168/e/6eeac47ecc9781a0d8cc8a9ad76d6ecd
    ご紹介まで(笑)。

  32. 福島様
    ご返答頂きありがとうございます。
    まず、メディア全般に対する不信感を個人の場に持ち込んでしまった事をお詫びします。
    申し訳ありません。
    他でやる事にします。
    「中間業者」についてですが、構図が重なって見えたので物の例えで記述しただけです。詳細についてどうって事ではありません。

  33. To 福島香織さん
    >ひょっとすると、それは真実ではないかもしれないけれど、今の中国人は「真実に絶望している」ので、うわさ、デマのほうを信じてしまうのです。実際、SARSのときは、デマ、ウワサのほうが真の真実だったので。
    《「真実に絶望している」ので、うわさ、デマのほうを信じてしまうのです。》
    これは今の私では、どうしても実感することはかないませんが、ただ頷けることがあります。97年香港の人での「【鳥】H5N1」感染において、どうにも解せないことが、それによって腑落ちいたします。インフルエンザウイルスが「鶏から人間に感染した」ということもデマであったのだなということが。ウイルス感染における「宿主特異性」の原則にまったく反することなのですから。それとサーズの原因ウイルスであるコロナウイルスも。ハクビシンから人間に感染したというのもデマではないかと疑っております。ウイルス学上のいんちきや捏造が、マコトシヤカに流布されてしまうのもシナ発信のニュースに多いと思います。人でおこるウイルス感染の基本は、あくまでも「人から人への感染」というのが「事実」だと思います。これもまた「感染」=「発症」と見てしまうことによる錯誤・誤認です。いくらでも「不顕性感染」が起こっているというのが、ウイルス感染の実態なのに・・・。

  34. To ニッポニア・ニッポンさん
     超人気チャイナ・ウォッチャーブログ・御家人さんのところで、そのような評価をいただけるとは、うれしいかぎりです。お知らせありがとうございます。

  35. To それでも日本が好きさん
     いえいえ、また何でも、意見感想ぶつけてくださいませ。新聞記者をやっていると、それでも日本が好きさんのように、疑問や疑いの目をもって記事を読んでくださる方の方がありがたいです。今後の取材のあり方にも役立ちます。

  36. To ニッポニア・ニッポンさん
     ウイルス関連のこの問題は、実際びみょうですよね。いちおう、専門家の論文だの発言だの、衛生当局の公式見解だのそういったものをベースに報道してきましたが、それがどこまで確実性のあるものかどうかは、素人の私たちには確かめるすべがありません。頭の片隅に、これは情報操作かもしれないということはとめておきましょう。

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