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	<title>中国趣聞博客 &#187; 映画</title>
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	<description>ジャーナリスト福島香織公式サイト</description>
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		<title>南京陥落の日に南京映画をみた</title>
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		<pubDate>Mon, 14 Dec 2009 05:53:00 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[福島 香織]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[指定なし]]></category>
		<category><![CDATA[南京]]></category>
		<category><![CDATA[大虐殺]]></category>
		<category><![CDATA[映画]]></category>
		<category><![CDATA[武田倫和]]></category>

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		<description><![CDATA[■１３日、世田谷区の区民会館ホールで、南京・史実を守る映画祭というのが催されていて、ちょうど時間もあったので、観にいった。１９３７年１２月１３日というのが、旧日本軍が南京市を陥落させた日、つまりいわゆる「南京メモリアルデ [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>■１３日、世田谷区の区民会館ホールで、南京・史実を守る映画祭というのが催されていて、ちょうど時間もあったので、観にいった。１９３７年１２月１３日というのが、旧日本軍が南京市を陥落させた日、つまりいわゆる「南京メモリアルデー」である。</p>
<p>というわけで今回のエントリーは南京映画と歴史観についてである。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><em><strong>■南京映画を観て考えた</strong></em></p>
<p><em><strong>自虐史観は日本人的美意識？</strong></em></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
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<p>■映画と映画の間に一水会最高顧問の鈴木邦夫（男？ちらしには夫という字で書かれていたけど）氏と「引き裂かれた記憶」を撮影した武田倫和監督をゲストにまねいたシンポジウムが行われた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>■へぇ～、右翼と左翼の討論があるのか、とシンポジウムに一番興味をひかれていったのだが、鈴木氏は普通の右翼ではなくて「進歩的右翼」（主催者いわく）だったので、期待したほどにはがちんこ対決というふうにならなかった。残念。右翼も左翼も表現の自由は認めなきゃいけないね、映画を見る前に批判するなんておかしいね、という当たり前のところで意見が一致してまるく終わってしまった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>■この映画祭は、いわゆる南京映画はどうして日本で上映されないのか、それは右翼が妨害するからだ、そういう表現の自由を奪う行為は許せない、そういう暴力的なやりかたでの歴史の改ざんに抵抗するために有志で上映会するぞ、という趣旨で催されている。</p>
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<p>&nbsp;</p>
<p>■産経新聞と週刊新潮が南京映画がどこそこで上映されるぞ、けしからんみたいな記事を書くと、それを見て右翼の人が妨害にいくそうで、週刊金曜日に上映予告が書かれたぐらいでは右翼の人は気がつかない、という鈴木氏の発言には苦笑いしてしまった。今回の映画祭は結構ひろく事前告知されていたので、開幕直前には右翼の人が来たそうだが、警察が警備しているのをみて帰ったそうだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>■もっとも私は、商業映画館がこれら南京映画を上映しないのは、商業的に採算取れないからじゃないかなと思う。はっきりいって、</p>
<p>南京映画はいまひとつ出来がよくないものが多いのだ。今回上映された「南京」（ビル・グッテンタグ監督）「アイリス・チャン」（ビル・スパヒック、アン・ピック監督）「南京・引き裂かれた記憶」「チルドレン・オブ・ホァンシー」（ロジャー・スポティスウッド監督）の四本のうち、私が金を払って見るに値すると思うのは「南京・引き裂かれた記憶」の一本だけだと思う。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>■「引き裂かれた記憶」はおそらく、これら作品のなかで一番素人くさいドキュメンタリーである。しかし、今回の上映作の中でゆいいつ当事者の片方である日本人が撮った作品でもある。作品自体は、旧日本軍兵士の証言と、南京で当時家族が殺されたり強姦された被害者の証言を、ただ何の工夫もなく撮影し交互に編集しただけでだが、はっきりいって、アイリス・チャンに似た人が主演する何ちゃってドキュメンタリー風カナダ映画「アイリス・チャン」よりも、よっぽど重く力があった。渋谷アップリンク（０３・６８２５・５５０２）でまだ上映中らしいから、興味がある人はどうぞ。ただし、観たあと気分が落ち込むのは必至だ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>■思うに、１９７９年生まれの若い武田監督の制作動機が一番ピュアだからだろう。武田監督は、祖父が中国の戦線で戦った旧日本軍兵士で、「普段おとなしい人柄の祖父が酒をのむと暴れて『中国人の亡霊が襲ってくる』というようなことを叫んでいた」という。結局、その祖父は戦争体験を人に語ることなくこの世をさったが、武田さんはだからこそ、祖父と同様の経験を持つ人の話を聞きたいと思った。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>■もともとドキュメンタリー映画をつくるという意識もせずに、ただ松岡環氏の証言者インタビューの映像記録を集めるつもりで撮り始めたらしい。あとで日本兵士側と中国人側の証言が偶然にも一致したものを取り上げて編集したようだ。若い女子学生を強姦したことについて「苦しいことも多かったが、いい思いもした」（セリフはうろ覚え）と懐かしむような顔で証言する旧日本軍兵士の表情も、へたな演出より強烈なインパクトを与えていた。この７人の旧日本軍兵士と６人の中国人被害者の証言一致という偶然性、そして証言者（特に旧日本軍兵士）の打ち解けてインタビューに答える表情の撮影に成功したのは、１０年におよぶ旧日本軍兵士側２５０人以上、中国人被害者３００人以上のインタビューという膨大な労力があるからだろう。そういう情熱に対しては、私は主義主張をこえて条件反射的にすごいと敬意を払ってしまう。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>■さて、シンポでは言論・表現の自由は右翼左翼とも大事にせねばならない、という部分が大テーマであって、これにはまったく同意見だ。だが、鈴木氏が「日本はすばらしい国だといばるより、少々自虐的であった方がいいと思う」というような発言をしていたのは疑問が残った。本当は、ここの部分を第一テーマにしてほしかったな。歴史観は自虐的な方が、国益にかなっているのかどうか。</p>
<p>&nbsp;</p>
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<p>&nbsp;</p>
<p>■世間ではしばしば、歴史の真実、という言葉を使うが、実は私はこの言葉はすごく都合がいいものだと思っている。私自身は、南京事件は幻だったというつもりはまったくない。虐殺はあっただろうと思っている。大きな根拠のひとつは、私自身が、大阪本社文化部記者だった１９９４年のゴールデンウィーク、南京陥落の日に現場にいた旧日本軍兵士を取材したことがあるからだ。いや取材というより偶然出会って話を聞いただけだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
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<p>■私の父は、幼いころネエヤにお守りされていたおぼっちゃんで、そのネエヤは、父のおそらく初恋の人だった。戦争で生き別れになったそのネエヤの居所が偶然わかり、私は父の初恋の人みたさに、探偵ナイトスクープののりで、吉野の山奥の農家に嫁いだネエヤを訪ねていったのである。ところがネエヤ夫婦といろいろ話をしていると、ご主人が南京戦に工兵として加わった旧日本軍兵士であることがわかった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>■南京にいっとりました、という話をきいて、おもわず、こちらから南京で大虐殺があったのは本当ですか？と質問したとき、下関の捕虜に対する機銃掃射の話を聞いた。揚子江のふちに捕虜を追いやり機銃掃射で河に次々、撃ち落としたという。河の水は血で真っ赤になり、河岸から幅数メートルのところの水面は遺体でぎっしり埋めつくされていた。そのあと、その遺体の浮いた河の水をくんで、メシを炊いた。炊きあがって鍋のふたをあけると、メシ（たぶん雑穀）が銀シャリに変わっている。うぉお、銀シャリになってるぞ！と思って喜んで目を近づけてみると、それは全部ウジだった&hellip;。というような話をきいた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>■なんの罪悪感もないように、笑いながら、水路に泳いで逃げ込んだ「チャンコロ」の頭めがけて石を投げた話などをするので、そのうち、そばに座っていたネエヤが聞くに耐えないという顔をして、夫の膝を打った。そこで、南京の話は終わりになった。そのとき以来、私は旧日本軍が南京戦において捕虜の大量虐殺を行ったというのは事実だろうと思っている。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>■一方、北京勤務時代に私は中国共産党の宣伝工作というものも、いろんな機会で見知った。南京事件の証言に使われている写真の多くがフェイク写真であるというのは、おそらくそうだろうと思う。実際、今も中央宣伝部の指導によるフェイク写真やフェイク報道フィルムらしきものは相当あり、いくつかはそれがフェイクであることを関係者に聞いたこともある。南京事件の犠牲者３０万人という数字について中国人学者の中でも疑問を持っている人はいる。学者やナショナリストの中には、中国共産党が人民の犠牲を悼むより、南京事件を含む日中戦争の歴史を外交カードとしてしか考えていないことに憤りを感じている人もいる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>■陸川監督の最新の南京映画「南京！南京！」で冒頭部分に国民党軍の奮戦ぶりを描き、国民党軍も一応南京市民を守ろうとしたんだというエクスキューズの描写をあえて入れているが、国民党軍にはたして南京市民を守るという意識があったかどうかを論じるのは、中台関係が好転した今となってはタブーの話題だという。南京虐殺まぼろし派が言うように国民党軍兵士がわざと放火したり略奪しながら逃亡したという事実があるかどうかは知らないが、すくなくとも便衣兵という形で市民の中にもぐりこむ、つまり非戦闘員を盾にするという戦争ルール違反をやっていた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>■しかも南京の守備責任をまかされていた司令官の唐智生将軍が南京死守命令だけ出して、自分はすたこら先に逃げていたので、命令系統はずたずただったという。南京市に攻め込んできた日本軍は上海戦で徹底抗戦にあって冷静さを失っていたといわれる。兵站も整わないうちに追撃に追撃をかさねるという戦略的にありえない無茶な戦をして南京まできたのだから、南京を陥落させた瞬間一斉に軍規のたがが外れたという考え方もある。そう考えると、南京攻略戦というのは、日中ともにルールもへったくれもない戦争の在り方としては最低最悪の状況であったかもしれない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>■つまり、旧日本軍がハーグ陸戦条約といったいわゆる戦争のルールを逸脱する行為を行い、それは大量虐殺とよぶべきであったという意見も、「南京大虐殺」がある時点から中国共産党の政治宣伝、外交の道具として利用されるようになり、それにともない表現に虚構や誇大が加えられているという意見も、ともに歴史の真実の一面を示すものかもしれない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>■しかも、当時の中国における戦争の在り方というのは、日本軍に限らず国民党軍側も無茶苦茶で、１９３８年の黄河（花園口）決壊作戦のように日本軍の進軍を阻止するために堤防を決壊させて、村々を水没させ農民数十万人の犠牲を出すこともいとわなかった例もある。そういう状況で数万規模の虐殺は南京にかぎらず、けっこうあって、中国側も当初はとくに大事件という意識はなかったかもしれない。だから調査や記録がちゃんとできておらず、今に至るまで、事件のディティールで論争がおきている。だいたい捕虜の大量処刑があったのなら、その捕虜の名簿が国民党軍側資料にのこっているべきだろう。それがないって、すごいずさんさな軍隊だったんだな。中国人が靖国神社にいって、特攻隊の顔と名前と生没年がきっちり残されていることに、ある種の感動を覚えるというのも、わかる気がする。</p>
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<p>&nbsp;</p>
<p>■ちなみに河南省の一部の村では、大飢饉にもかかわらず容赦ない徴発をし農民を苦しめた国民党軍への怨念をくすぶらせ、旧日本軍に対してはむしろ農民を助けてくれた、食糧をわけてくれた、生まれて初めて食べたアメは日本兵がくれた、といったよい印象の証言があるそうだ。私が直接聞いたわけではないが、作家・劉振雲さんをインタビューしたとき、彼が現地でそういう証言を多く聞いてきたと話してくれた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>■歴史の真実というのは一つではない。勝者の歴史が一般に正史といわれるが敗者の歴史もひとつの表にはでない真実だろう。それとは別に個人個人の体験に基づく記憶の歴史がある。南京の大虐殺は日本人の本性が悪鬼畜生であったゆえに発生し、長崎・広島への原爆投下は早期戦争終結のために必要だった、とするのは勝者の歴史だろう。だが、それに異論を唱えたい敗者の歴史もひそかに存在する。個人の記憶の歴史も、ほんの一年のタイムラグ、揚子江河畔と黄河河畔という土地の差があるだけで、一方には旧日本軍の残虐非道を歴史の記憶として胸に刻み、一方には旧日本軍は水没する村から自分を救助してくれた命の恩人という記憶が残っている、というように多様だ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>■しかし、そういう多面的な歴史のどういう部分を国家レベルで強調するかは、もう歴史の真実うんぬんではなく、外交テクニックの問題として考えるべき部分が大きくなってくるだろう。建前では歴史の真実と言い続けるべきだとしても。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>■日本人は謝っている人間に対して、それ以上強く言えない性分の人が多いせいか、どこかに謝ってしまえば許される、それ終わり、という感覚がある。反省することが美徳という感性は、反省して謝罪すれば過去を洗い流して新しい関係を始められるという思いがあるからではないだろうか。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>■しかし、現実の交渉の多くにおいて、反省や謝罪はマイナスに働く。特に国の外交は、相手の弱みにつけこんで自分を有利にもっていくことに双方が力を尽くすのであり、その本質は硝煙のない戦争といわれるのだから、国家として謝罪するというのは戦争で負けるのと同等くらいに考えた方がいいんじゃないか。戦争も外交も逃げてもいいけど、負けたらこまる。反省は、次に矛先を交えるときに同じ失敗を繰り返さないために行うもので、相手に弱みを見せることとは違うはずだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>■日本はかつて戦争にまけ、戦争責任者を処刑し、敗戦国という立場で勝者の歴史、勝者の論理に従ってきた。戦後６０年以上たって、ようやく敗者の歴史も言い始めていいかな、という感じで「新しい歴史教科書」のような運動も起き始めたが、それはまだ主流ではない。日本人の多くはやはり鈴木氏のように「いばるより、少々自虐的な方がいい」という感覚だと思う。そういう感覚は、ある種の日本人の美意識として同感の部分もあるが、同時に日本人はまだ負けることに懲りていないのだ、とも思った。つまりあの戦争の戦後６０年は日本人にとってさほどつらく厳しく屈辱的なものではなかったのだ。アメリカさまさまだね。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>■もし、戦後統治を行ったのが旧ソ連か中国で、国民みなが長きにわたって辛酸を嘗めつくしていたら、自分たちがアジアを侵略した歴史より、原爆実験を国内の二つの都市で行われた記憶の歴史の方が強烈に残っているだろうし、自虐的反省より二度と戦争（外交）に負けるまいという思いの方が強かったのではないか。中国の外交姿勢にしばしば絶対負けてなるものかという気迫を感じるのは、中国自体が第二次大戦の勝者の記憶より、列強に侵略されもてあそばれた敗者としての屈辱の記憶の方が強いからだと思う。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>■中国は、だからあらゆる方面で自国が国際社会で優位にたてるように戦略を考えている。日本で上映されることが決まった陸川監督の最新作「南京！南京！」なども一種の国際社会に対する情報戦だと、私は見ている。自国に有利な日中間の歴史認識を国際社会に広めるのは対日外交戦略としては大きいプラス作用が見込めるはずだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>■私は自分が、南京攻略戦の現場にいた旧日本軍兵士の目撃証言を聞けばショックを受けるし、それを語る表情に罪悪感がみじんも浮かばねば嫌悪を感じる。被害者の子孫の中国人から私の祖母はこういう目にあったのだ、と聞けば、私自身が罪悪感を感じ、恥いってしまう。個人の記憶の歴史に対面したときに生じるもろもろの感情を素直に表現することは、人間として守られるべき自由であり誰に阻止されるものでもない。武田監督のドキュメンタリー映画に心を揺さぶられるのも、彼の撮った作品が個人的な動機から始まり、個人的な目線で歴史を問う姿勢を崩していないからだろう。でもこれが、国家の歴史観といった大仰な視点で描かれたものであったら私は受け入れられただろうか？</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>■もし国家として歴史を語るとしたら一部の証言をとりあげて、日本人は中国にこんな悪いことをしました、申し訳ありませんでした、という一言で自国の立場を言い表していいものか、と思う。もちろん面と向かって日本は悪くないやい！といえば、それは相手国の感情を害するし、日本は過去の歴史を反省していない、というお決まりの言葉で国際社会から非難される。それをさけつつ、うまく日本に有利な歴史観、あるいは外交的立ち位置というのを形成するのが文化発信という名の情報戦略だと思うが、どうだろう。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>■アメリカはハリウッド映画などの文化発信、情報戦略で、アメリカの正義、自由、民主というイメージを国際社会に根付かせてきた。それを今、学ぼうとしているのが中国だ。中国映画に非常に詳しい水野衛子氏は近日発売のキネマ旬報「中華電影完全データブック」で「中国が次のハリウッドになる可能性」で言及しているそうだ。そういや、ＮＨＫもそんな特集してたね。これには反論も聞いているので、いつか改めてまとめよう。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>■というわけで、国家としての歴史認識が「いばるより自虐的な方がいい」というのとは違うのではないかと思う。それは外交という戦争に戦わずして負けるようなものではないか。しかも、今後の「硝煙のない戦争」で戦勝国になるかもしれない国は、かつてのアメリカにように甘い統治をしてくれるとは限らない。彼らはかつて日本に侵略されレイプされたという記憶を持ちつづけているかもしれないのだから。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>■南京映画が国内でも上映されればいいと、私が思うのは、たんなる表現の自由の問題だけでなく、これら映画を見れば、日中が国家として真の友人になれるという甘い幻想が吹っ飛ぶだろうという点だ。いろんな意味で、有意義な映画祭だった。</p>
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		<title>南京まで何マイル？</title>
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		<pubDate>Thu, 01 Mar 2007 17:49:00 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[福島 香織]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[没原稿収容]]></category>
		<category><![CDATA[南京の真実]]></category>
		<category><![CDATA[南京事件]]></category>
		<category><![CDATA[南京！南京！]]></category>
		<category><![CDATA[映画]]></category>
		<category><![CDATA[陸川監督]]></category>

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		<description><![CDATA[　■ちょっと、仕事がたて込んできたので、何かてっとりばやいエントリーは？というと、あれですな。没原稿収容。いわゆる完全没原稿ではないが、２４日付の土曜夕刊（関西版限定）で書いた南京事件映画に関するコラム「記者が読む」は、 [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>　■ちょっと、仕事がたて込んできたので、何かてっとりばやいエントリーは？というと、あれですな。没原稿収容。いわゆる完全没原稿ではないが、２４日付の土曜夕刊（関西版限定）で書いた南京事件映画に関するコラム「記者が読む」は、もとはインタビュー原稿だった。ええ、かなり好意的に書いてしまったので、ナカのひとから「中国のプロパガンダに加担していると思われる」と、嫌われた原稿です。（だから、土曜夕刊のコラムに書き直してひっそりとのせました。でも、関連ブログの中には、お怒りの声もありましたから、ボツという判断は正解なのでしょう）<br />
　でも、日本製南京事件映画「南京の真実（仮題）」（水島総監督）のライバルが、どんな映画を作ろうとしているか、ちゃんと知っておいた方が、いいでしょ？というわけで、「南京！南京！」を制作準備中の陸川監督インタビューをここで転載する。一応、無意味に長い全文をそのまま。<br />
　</p>
<p>
　<strong><em><font size="3">■中国発南京事件映画、日中関係にどう影響？<br />
　陸川監督に聞く<br />
</font></em></strong></p>
<p>　■（転載開始）<br />
　旧日本軍による南京侵攻時の虐殺事件とされる「南京事件」から７０年目を迎える今年、中国の若手監督、陸川監督による同事件をテーマにした映画「南京！南京！」が早ければ２月にもクランク・インする。（注：当局の許可がおりていないために、ずれこんでいる。）しかし歴史事実や認識をめぐり日中研究者の間で論争も続く同事件の映画化に、日中国交正常化３５周年の友好ムードに水を差すとの懸念も大きく、当局の認可はまだ出ていない。果たしてこの映画は日中関係の打撃となりうるのか、陸監督の制作意図は？監督に聞いてみた。</p>
<p>
　■日本人居住者が多い高級マンション竜頭公寓の体育館の一角に「南京！南京！」制作チームの臨時作業室がもうけられていた。バスケットコートが２つくらい入る空間には、南京城市の模型や映画の絵コンテ、旧日本軍服の衣装合わせをするエキストラ…。映画制作現場特有の熱気が立ちこめる。その中を長身痩躯の若き監督は休むひまなく駆け回り、スタッフに指示を出し続ける。監督にとってはわずか３作目にして、制作費２億元（約３０億円）という大作への挑戦であり、緊張感がただよっている。　（以下一問一答）</p>
<p>　■なぜ、南京事件映画制作を？</p>
<p>　「私が南京の大学（南京人民解放軍国際関係学院）で学んでいたとき２回ほど南京大虐殺記念館を訪れ、深い印象に残っていた。歴史が好きなんだ。『ココシリ・マウンテンパトロール』（２００５年、東京国際映画祭特別審査委員賞受賞）撮影が終わってから、南京事件映画を撮ろうと思って関係する書籍、研究をたくさん読んだ。中日の南京戦の歴史、事実を多くの中国人は知らない。日本の若者も知らない。だから歴史の真実を伝えたい。</p>
<p>
　■中国人が知らない南京戦の歴史とは？</p>
<p>　「どうして南京大虐殺が起きたかその過程には触れてこられなかった。背景には日本軍の食料が南京陥落後ほとんとつきて捕虜が養えなくなっていた事情がある。捕虜を解放すれば敵戦力が回復する。だから〝処理〟するしか選択肢がなかった。中国軍は南京陥落後も城内に逃げずに多く残っていた。多くが市民の中に紛れた便衣兵で、日本軍は市民の中から便衣兵を捕まえねばならなかった。しかし、市民と兵士の区別はなかなかつかない。当時の現地最高責任者、松井石根は南京入城式の演説で軍紀を説いた。日本軍の質は非常に高かった。しかし現実は、捕虜の〝処理〟が行われた。こういったことは中国人は知らない。また中国軍は数的に日本軍を圧倒していたのに、少数の軍に負け、南京を陥落させた。当時の日中両軍の指揮系統や軍の質を比べると、１９３７年当時の中国軍は日本軍に遠くおよばなかった。南京事件の背景には中国軍の弱さ、団結不足もあった」<br />
　</p>
<p>
　■南京事件は死者の数をはじめ史料、史実の真贋をめぐり議論が続いているが、監督の解釈は？</p>
<p>　「犠牲者の数については、１８万人から３０万人の間だと思っている。昨年春に上海の当時の日本領事が日本に報告したという非公開の機密文書史料が発見され、それには南京戦で約３０万人を銃殺刑に処した、としている。（注：　陸監督はそう主張するが、そのような資料が実際にあったかは確認がとれていない）　日本兵が残した日記にも捕虜何人を捕まえ何人を銃殺した、という記録がある。それらを合計すると十数万人の捕虜が殺されたことになる。ただ死者数の論争にはあまり意味を感じない。だから映画では死者数には触れない」</p>
<p>
　　■映画のテーマは？</p>
<p>　「南京事件について調べていくうちに、映画を撮る目的、テーマは変わりつづけている。本来は歴史の再現だったが、今は“人知、人間性の真相〟が主題だ。松井石根が軍紀を説いたにもかかわらず、大虐殺が起きたのは、戦争の極限状態で人間性が失われすべての人が持つ暗黒が晒されてしまうからだ。それは銃を持つということと関係がある。お互い知り合いで普通の社会生活の中でその暗黒は決して面にでてこないが、誰も知らない外国で銃を与えられ、人の命を奪う権力を与えられると、自分が戦場の神であるかのように思えてしまう。そんなとき人の暗部が面にでてしまう。それが戦争なんだ。戦争とは、この世で最も愚かで恐ろしいことなんだ」</p>
<p>　　■ストーリーは？<br />
　「日本軍兵士と中国軍兵士の２人を主人公にし、両方の視点から南京戦を描く。日本軍兵士は、現存する兵士の日記資料から人物像をつくった」</p>
<p>
　　■日中関係へのマイナス影響があると思うか？</p>
<p>　「日中関係にとっては絶対良い影響があると思う。この映画は中国人だけでなく日本人にも観てほしい。これを観れば、南京論争は終わるかもしれない。正直いって米国は外国をののしる映画ばっかり作っており、きのう日本を悪役にしたかと思えば、あすはロシア人が悪者だ。しかしそれで２国関係は悪くならない。映画は所詮映画さ。日中関係はどうして映画ごときを恐れるのか。それは日中関係が理性的でないからだ。私はこの映画で、多くの人に理性的な関係ということも考えてほしい。私は東京国際映画祭で賞をいただき、日本という国も大好き、日本人も大好き。スタッフにも日本人のことを理解して欲しくて、日本人居住者の多い竜頭公寓に製作所を作った。日本人の子供のかわいさ、夫人や老人の礼儀ただしさなどをみてもらい、これまでの中国映画にありがちの悪鬼のような存在ではないことを知ってもらうために。」</p>
<p>　</p>
<p>　■中国当局はこの映画制作を支持しているのか、反対しているのか。</p>
<p>　「当局は何もいっていない。でも認可はでていない」（注：２月２０日現在、認可はおりていなかった。まだおりたという知らせはない。）</p>
<p>　■南京事件をテーマにした映画は、米国や香港でも数作準備が進んでいるが、米国人が作るものと違いはあるか？<br />
　<br />
　「彼らは〝シンドラーのリスト〟みたいなものを撮りたいのだろう。外国人がかわいそうな中国人をどんな風に救ったか、みたいな。そんな映画は日中両国とって何の意味もないね。本当に意義があるのは、南京戦で何がおこったか討論することだ。この映画は日本人俳優１５人が出演を予定し、副監督も日本人で日中映画人が協力して作っている。本当は日本企業に出資して欲しかったのだけれど、敏感すぎると敬遠されている。今からでも協力したいという日本企業があるのなら大歓迎だ。」</p>
<p>
（以上転載、注はあとから補足）</p>
<p>
　■陸川監督が卒業した南京の人民解放軍国際関係学院って、俗に特務養成学校と呼ばれるヤツですかね。専門は外国語らしいが、軍史を学んだといっていた。だから、結構愛国人士かもしれない。やはり、日本人とは歴史観の大きなずれはある。でも、彼は彼なりの誠意と真剣さをもって、南京戦の悲劇にせまりたいと訴えており、インタビュアーとしては非常に好感がもてた。この好感度、やはり特務として鍛えたテクニックか？単に好青年ぶりに、籠絡されただけか？</p>
<p>
　■ただ、映画人としては見所あるなあ、と思われるエピソードが伝わっている。本人に確認したわけではないが、、彼が南京戦をテーマにした映画をとろうと思ったのは、江蘇省文化産業事業団出資のハリウッド映画「南京浩劫（南京・１９３７・クリスマス）」をとらないかもちかけられたのが直接のきっかけとか。台本に目を通したが、米国宣教師の目を通した南京事件、という内容について、米国視点で南京事件を撮るのはいやだ、それなら自分で撮る、といって断った、とか。<br />
（ちなみに「南京浩劫」はトゥーム・レイダーのサイモン・ウエスト監督が撮るらしい）</p>
<p>
　■陸監督は、中国人で、南京事件の解釈も当然、日本人とは違うし、彼の映画によってあやまった南京事件のイメージがひとり歩きする可能性は否定できないが、南京事件を撮るなら、「シンドラーのリスト」みたいなのはダメ、当事者の視点で撮らないと、なんてハリウッド映画をつっぱねるなんて、敵ながらあっぱれ、と私などは思ってしまう。中国人が中国人なりに精一杯の努力でアプローチした南京事件というものを、みせてもらおうじゃないか、という気になってしまう。（おめでたいですかね）</p>
<p>　■で、日本人は日本人としてのアプローチの仕方で南京事件映画をとって欲しいものです。片方だけみれば、いずれもプロパガンダ、と言われかねないテーマだが、それなら両方セットで見てみよ、どちらが説得力あるか、見比べてみたい、なんてね。陸川監督の脚本は、フランスのリュック・ベッソン監督も絶賛したくらい出来がいいらしい。手強いです。</p>
<p>　■もっとも、中国当局から、その「出来のいい脚本」のままで認可がおりるか、いや例え、書き直しても、認可がおりるかどうかは、まだわからない。香港女優のマギー・チャンが出演する、なんて噂がある一方で、日本人俳優もすべて決まっているわけではない、ようだ。（敏感な映画なので、日本人俳優に敬遠されているもよう）。監督はいらだって、スタッフとのチームワークも乱れている、という話も聞いた。南京事件映画完成までの道のりは、なかなか遠いのであった。</p>
<p>
エキストラの衣装をチェックする陸川監督　０６年１２月<br />
<img height="243" alt="" width="324" align="baseline" border="0" src="http://kaori.kuron.jp/wp/wp-content/uploads/2007/03/48804.jpg" /></p>
<p>?</p>
<p><img height="324" alt="" width="243" align="baseline" border="0" src="http://kaori.kuron.jp/wp/wp-content/uploads/2007/03/48784.jpg" /><br />
インタビューに応じる陸監督</p>
]]></content:encoded>
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	</item>
		<item>
		<title>中国報道のあした５　つづき</title>
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		<pubDate>Sun, 17 Sep 2006 17:36:04 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[福島 香織]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[報道の自由]]></category>
		<category><![CDATA[パンとサーカス]]></category>
		<category><![CDATA[メディア]]></category>
		<category><![CDATA[国家文化発展計画綱要]]></category>
		<category><![CDATA[報道統制]]></category>
		<category><![CDATA[愚民化政策]]></category>
		<category><![CDATA[映画]]></category>

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		<description><![CDATA[&#160;国家文化発展計画綱要のねらいは？&#160; &#160; ■第１７回党大会前夜の 　メディア・文化統制大号令&#160; 　娯楽メディア充実で&#160; 　愚民の不満をそらし思想管理強化&#160; 　毛 [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>
&nbsp;国家文化発展計画綱要のねらいは？&nbsp;
</p>
<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
<font size="3"><i>■第１７回党大会前夜の</i></font>
</p>
<p>
<font size="3"><i>　メディア・文化統制大号令</i></font>&nbsp;
</p>
<p>
<font size="3"><i>　娯楽メディア充実で</i></font>&nbsp;
</p>
<p>
<font size="3"><i>　愚民の不満をそらし思想管理強化</i></font>&nbsp;
</p>
<p>
<font size="3"><i>　毛沢東もやった独裁強化の道</i></font>&nbsp;
</p>
<p>
<font size="3"></font>
</p>
<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
　■胡錦濤政権がイデオロギー管理の強化について「北朝鮮やキューバに見習うべきだ」と明確に打ち出したのは２００４年９月の第１６期中央委員会第４回総会（４中総会）の非公開講話だ。これは当初、「ほんとに、そんなえげつないこといったのか」と噂になり、間もなく関係筋から事実であることが確認された。
</p>
<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
　■民衆重視姿勢をかかげる胡錦濤政権はその誕生直後の０２年第１６回党大会から０３年の全人代にかけて、「メディア改革」を打ち出し、「実際、大衆、生活」の三つにより接近したメディアの役割をうたっていた時。しかし約一年後、それが１８０度方向転換する。
</p>
<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
　■新型肺炎（ＳＡＲＳ）で、当局の情報隠蔽問題が表面化し、その直後、報道の自由が一瞬、大きく進んだことがあったが、そうなったとき、大衆の当局に対する不満がわっと噴出しそうになった。水面下で江沢民派との厳しい権力闘争の最中にあった胡錦濤はその一瞬、政権の危機を本気で感じたらしい。で、出した結論は、一党独裁を安定させるには、イデオロギー管理、つまり大衆に自分の頭で自由な思想や発想をもつことを許さず、党の指導におとなしく従わせるという愚民化政策しかない、ということだった。
</p>
<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
　■愚民化政策の要は、西洋史をめくれば必ず出てくる「パン」と「サーカス」である。「小康社会」（衣食住たりるくらし）の実現によって、貧富の差の不満はあれど、とりあえず「パン」は与えた。次ぎは「サーカス（娯楽）」を、というのが今の状況だ。
</p>
<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
　■１３日に公布された今後五年の国家文化発展計画では、イデオロギー管理、報道統制とならんで、その「サーカス」の充実をうたっている。「思想指導」「思想道徳建設」に続いて第三番目に、「公共文化サービス」強化が上げられているのだ。この中身をちょっとみてみよう。
</p>
<p>
　
</p>
<p>
■「公共文化サービスネットワークを完成させる。広大な人民大衆の基本的な文化需要を満足させることを目標とする」<br />
「大型公共文化施設を中心とし、社区、郷鎮レベルの文化施設を基礎とし、人民と切実な関係のある文化利益施設建設を優先的にアレンジし、図書館、博物館、文化館、美術館、テレビ、ラジオ、インターネットサービスを強化する」
</p>
<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
　■「農村文化建設を強化する。政府は、資源配置を調整し、農村に文化資源を傾斜配分し、農村文化建設の長期的メカニズムを構築する」「ラジオテレビをすべての農家に普及させ、無線、衛星、有線などの多様な手段で、農村地区のラジオテレビ番組の充実をはかる」「農村映画プロジェクトにより、農村で豊富な映画資源を配置するようにし、農村でのデジタル映画放送を加速、農村の映画館を改造し、全国の農村一村に一ヶ月に一度は新しい映画を放映するようにする」
</p>
<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
　■そのほか、国家文化イメージを代表する重点文化施設建設や、農村に重点をおいた電子図書、舞台芸術、知識セミナー、ビデオ番組のデータベース建設が上げられている。これで「農村の読書難、映画、舞台観賞難、テレビラジオ視聴難」を解決しよう、という。
</p>
<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
　■貧富の差や環境汚染、搾取と差別など現実の不満から農民の目をそらさせるのは、娯楽文化サービスである。同時にその娯楽文化サービスは、イデオロギー管理、思想統制の手段でもある。毛沢東も使った手だ。そこで、普及させるべき娯楽・文化コンテンツは必ず国産でなければならない、ということになる。
</p>
<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
　■特に子供の観るアニメ、漫画の感化力はばかにならない。たとえば、勧善懲悪に収まりきれない戦争の本質を描いている日本の「ガンダム」（海賊版）をみた少年に「ジオン軍と連邦軍、どちらが悪者と思うか」と尋ねると、「戦争に絶対正義なんてない」と答えた、という話がある。たかがアニメ。だが、共産党は絶対正義、日本鬼子は絶対悪、といったイデオロギーの刷り込みを覆すくらいの影響力はあるのだ。
</p>
<p>
<a href="http://www.gundam.jp/">http://www.gundam.jp/</a>
</p>
<p>
ガンダム公式サイト<br />
&nbsp;
</p>
<p>
　■また、知り合いの北京っ子の少女は、日本アニメ「ケロロ軍曹」（海賊版で出回っている）が大好き。どんなアニメ？と聞くと「宇宙からの侵略者がかわいいヤツで、被侵略者と仲良くなってしまう」そうだ。主役の侵略者で宇宙人のケロロ軍曹は、あきらかに旧帝国軍人をモデルにしたキャラクター。中国の女の子に、憎むべき「侵略者の日本鬼子」モデルキャラを「かわいいよぉ～」と言わしめる、恐るべきアニメの感化力！
</p>
<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
<a href="http://www.sunrise-inc.co.jp/keroro/">http://www.sunrise-inc.co.jp/keroro/</a>
</p>
<p>
ケロロ軍曹サイト
</p>
<p>
　■話がずれたが、国家文化発展計画は娯楽コンテンツの国産化を強く打ち出し、中でも「民族アニメ漫画産業」を大きく発展させるとした。国産アニメ漫画振興プロジェクトを推し進め、「中国の風格があり国際的な影響力をもつアニメ作品」を制作できる技術、設備のプラットホームを創る、としている。
</p>
<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
　■ところで、こういったメディア・文化統制強化政策がなぜ、今の時期に集中して発表されるか。いうまでもなく今が、胡錦濤政権二期目がスタートする来年の第１７回党大会をひかえ、権力完全掌握にむけた最後のツメの時期だからだ。とくに来月の６中総会（中央委員会第６回総会）前の今ごろから今年末にかけては、水面下で微妙な権力派閥の駆け引きや暗闘が繰り広げられるため、社会を不安定かさせたり胡錦濤政権にマイナスとなるような報道、世論は徹底的に抑え込まねばならない。
</p>
<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
　■同時に、世界貿易機関（ＷＴＯ）加盟から五年、メディアコンテンツ市場の国際競争時代を迎えつつある中国としては、今、真剣に競争力のあるメディアコンテンツ産業を育成せねば、激しい市場競争に負け、外国製メディアコンテンツに市場を席巻されるおそれがある。それは、経済的に大きなマイナスであるだけでない。いくらメディア統制を強化しても、コンテンツが外国製なら、イデオロギー管理の効果は半減以下だ。
</p>
<p>
　■というわけで、今、中国当局としては、現体制を維持するためにはメディア・文化統制大号令をかけざるを得ない状況なのだ。愚民にサーカスを。
</p>
<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
　■しかし、である。今は、「革命ロマン主義」「革命英雄主義」映画やドラマに中国人民が酔いしれた鎖国状況の毛沢東時代とは全く違う。日々、国境をこえて人や物が交流し、インターネットを通じて海外の文化やメディアコンテンツが絶え間なく流入する中国社会で、党の号令と統制と思惑のもとで創られたアニメや映画やテレビドラマ、メディアコンテンツで満足する愚民など、どこにいるのだろうか。
</p>
<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
　■だから、私は「中国報道（メディア）のあした」にやはり期待を持つのである。国際社会が鼻白む、このあからさまなメディア・文化統制大号令は、結果的に大衆の不満をいっそうかきたて、言論、表現の自由への渇望を強くし、大きなうねりとなって、この体制をかえていくのだろうと。。</p>
]]></content:encoded>
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		<item>
		<title>東京裁判、オススメしません。（ネタバレです）</title>
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		<pubDate>Sun, 10 Sep 2006 04:07:30 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[福島 香織]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[レビュー]]></category>
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		<category><![CDATA[エリック・ツァン]]></category>
		<category><![CDATA[新街口]]></category>
		<category><![CDATA[映画]]></category>
		<category><![CDATA[朱孝天]]></category>
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		<category><![CDATA[満州事件]]></category>
		<category><![CDATA[雪村]]></category>
		<category><![CDATA[高群書]]></category>

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		<description><![CDATA[&#160; &#160; 　■ウワサの中国映画「東京裁判」（高群書監督）を観てきた。満州事件のほったんとなった柳条湖事件から７５周年を迎える９月１８日をまえにに、愛国心高揚、靖国批判をねらい、９月１日から全国同時ロード [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
　■ウワサの中国映画「<font color="#cc0000">東京裁判</font>」（高群書監督）を観てきた。満州事件のほったんとなった柳条湖事件から７５周年を迎える９月１８日をまえにに、愛国心高揚、靖国批判をねらい、９月１日から全国同時ロードショーとなった中国伝統のプロパガンダ映画が、さてせてどんなものか、と観てがっくり。
</p>
<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
まず、ひとこと言わせてください。<font color="#cc0000">皆さん日本語ヘタすぎ&hellip;。</font>
</p>
<p>
&nbsp;<img style="width: 207px; height: 281px" src="http://kaori.kuron.jp/wp/wp-content/uploads/2006/09/9399.jpg" alt="" width="207" height="281" align="baseline" />
</p>
<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
<br />
&nbsp;<a href="http://ent.sina.com.cn/f/m/dongjsp/index.shtml">http://ent.sina.com.cn/f/m/dongjsp/index.shtml</a>
</p>
<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
　■テレビドラマ・プロデューサーとして定評のある高群書監督の初の映画作品で、台湾の人気アイドルユニットＦ４の朱孝天くんと、香港ルノワール（ヤクザ映画）には欠かせない名優・エリック・ツァンが出演しているとあって、実はちょっとは期待していたのに、いや、こんなダメダメ映画とは思わなかった。ほんと、<font size="3" color="#cc0000">超駄作</font>である。
</p>
<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
　■中国の映画ファンも、これには意見が同じみたいで、高監督のブログにも批判の書き込みが殺到していた。高監督が「この映画は芸術性より歴史的意義が上回る」といいわけしていたが、ようするに芸術性も娯楽性もない、と監督自身がみとめっちゃって、どうする。それは映画とよばんよ、きみ&hellip;。
</p>
<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
　■どこが、ダメダメか。まず、日本人役の主要人物できちんと日本語話せる人がいない。聞いていて途中で、え～、日本語だったの？と気づく。私の漢語よりヘタじゃん。高監督が５００万元も借金して、それでも足りなかったといっているくらい制作費がかかったはずなのに（中国の映画制作費は３００万元前後が相場）どうして、まともな日本人俳優がひとりも雇えなかったのか。
</p>
<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
　■映画コーディネーター筋の話によると、クランクイン２週間前まで、日本人役の俳優が決まってなかったそうだ。それでもその段階で監督は「日本の一流俳優を呼んでくる」とうそぶいていたとか。で、蓋をあけてみれば、ほとんど香港俳優陣が日本人役をやっている。
</p>
<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
　■しかもエリック・ツァンほどの芸達者にセリフの演技ができない配役をふる高監督のセンスもわからない。（<font color="#cc0000">ここから完全にネタバレですのでご注意）</font>
</p>
<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
<br />
　■ツァンの役は中国の戦場から生還した元日本兵の兄の役で、東京裁判で明らかにされる「日本軍の犯罪」を知るにつれ罪悪感にさいなまれるという微妙な心理描写を要求される。で、東京裁判を取材する中国紙・大公報記者の朱孝天くんに、土下座して「ゆるしてけれ！」と謝るシーンが結構重要。しかし、あまりにあまりな日本語のため、日本人ならその真剣シーンで笑ってしまう。もっとも、当時、そんな日本人、本当にいたんかね？と思えるほど、ツァンの存在は初めから浮いているのだが。
</p>
<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
　■ダメダメその２。日本でも人気のＦ４の朱くんが演じる大公報東京特派員。かつて東京で留学経験があり、同級生の日本女性記者と相思相愛のご様子。しかし、やはりかつての同級生で彼女を取り合った仲だった、中国からの帰還日本兵（エリック・ツァンの弟）から逆恨みにより襲われる。ああ、朱くんあぶない！ってところを彼女がかばって殺されてしまう！（ありがち）。で、殺された彼女を抱きしめ朱くん号泣。涙もろい私ですら、泣けませんでした。「花園流星」ＤＶＤＦ４サイン付き大陸限定版を所蔵するＦ４ファンの私ですらいたたまれなくて、目をそらしてしまうような演技&hellip;。
</p>
<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
　■さらに、ダメダメな裁判シーン。これは東京裁判の中国人判事、梅汝?（メイ・ルーアオ）視点の物語。正義の中国人判事が、「２００万人以上の中国人民を殺害した日本の戦争犯罪人」を断頭台に送り込むまでの戦いを描く。梅判事を演じるのはやはり演技派香港俳優、ダミアン・ラウ。当たり前だが英語はうまい。クライマックス、彼は仏心を説くパル判事ら死刑反対派に、法治の正義を演説する。そう、「１２人の怒れる男たち」にもあった、「法廷もの」お定まりの「最後の弁論」シーンだ。で緊張の多数決投票&hellip;。って書いても、ぜんぜん緊迫感も盛り上がりもない。
</p>
<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
　■場面が単調な「法廷もの」映画の命は、被告、原告の丁々発止の弁論合戦、心理戦、そこににじむ双方の人間的苦悩などなどをいかに緻密にえがき込むか、という点でははいだろうか。だからこそ、感情移入ができ判決が覆ったときのカタルシスもあるのだ。が、これは正義の判事が悪の日本の戦争犯罪人を裁く勧善懲悪ストーリー。「A級戦犯って、こんな悪い奴ら。彼らは中国人だけでなく、日本人の一般市民も苦しめました。それを正義の中国人が裁きました」というハナシ。
</p>
<p>
&nbsp;だから法廷シーンにぜんぜん深みがでないのだ。人間・東条英機の苦悩を描きこむとか、工夫をすればなんとかなったかもしれないのに。
</p>
<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
　■まあ中国では、この種の映画で、日本の戦争犯罪人を人間的に描きすぎると「鬼が来た！」（姜文監督）のように国内上映禁止処分などにあってしまうから、この程度のできが、当局の指導に従った中国プロパガンダ映画の限界なのだろう。<br />
　<br />
　■高監督は、この映画は完全に史実に基づいている、と主張する。では、細かいところを調べようとグーグルとヤフーで東京裁判を検索したら、アクセス禁止にあった。そういうことするから、史実どおりだ、と主張されても信じられないんじゃないか。
</p>
<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
　■私の記憶するかぎり（居眠りもしていたが）、梅判事が中華人民共和国（共産党政権）ではなく、中華民国（国民党政権）の代表であるという説明はなかった。それにパル判事が無罪を主張した根拠や意見書についての説明もない。あと、溥儀の証言と検察のやりとりも、省略されていたような。せめて芸術性、娯楽性がなくても「歴史的意義がある」と言う言葉で国際映画市場を納得させたいなら、もう少し東京裁判をめぐる議論に真正面からつっこまないと。
</p>
<p>
&nbsp;<br/>
</p>
<p>
　■でも、こんなダメダメ映画でも、チケットは意外に売れていて、寧浩監督「クレイジー・ストーン」の対抗馬と目されているとか。映画館は３分の１くらいの入りで、うしろの若いカップルは、最後の投票シーンのとき、「（死刑に）賛成！賛成！」と興奮していたから、反日気分を盛り上げて、人々の中に溜まっているフラストレーションを発散させるには多少役だつみたいだ。しかし、芸術性も娯楽性もなくても、反日だけでチケットが売れる中国映画市場って、まったく。<br />
　<br />
　■時間と金をムダにした気分になったので、帰宅してから、歌手の雪村の初の映画監督作品の「新街口」DVD（正規版）を観た。エリック・ツァンも友情出演しているが、こちらは中国映画らしいコミカルで切なくてけっこうイイ映画だ。映画中、山口百恵の「赤い疑惑」など改革開放後の中国が影響を受けた日本テレビ文化の古いフイルムが挿入されて、ああ、このころの中国って、みんな日本が大好きだったんだなあ、としみじみ。
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　<img style="width: 203px; height: 284px" src="http://kaori.kuron.jp/wp/wp-content/uploads/2006/09/9461.jpg" alt="" width="203" height="284" align="baseline" />
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こっちはオススメ。改革開放の波の中、希望と絶望のはざまに揺れ動く青春群像。日本人にとっては、山口百恵演ずる大島幸子や宇津井健の大島茂のなつかし映像がなんか、うれしくなります。
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		<title>中国映画のあした</title>
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		<pubDate>Fri, 08 Sep 2006 06:45:28 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[福島 香織]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[指定なし]]></category>
		<category><![CDATA[カンヌ]]></category>
		<category><![CDATA[サマー・パレス]]></category>
		<category><![CDATA[ロウ・イエ]]></category>
		<category><![CDATA[中国映画]]></category>
		<category><![CDATA[婁燁]]></category>
		<category><![CDATA[映画]]></category>
		<category><![CDATA[検閲]]></category>
		<category><![CDATA[頤和園]]></category>

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		<description><![CDATA[&#160; 　■中国の放送・放映コンテンツ検閲の総元締め国家ラジオ映画テレビ総局（以下ラテ総局）はこのほど、婁燁（ロウ・イエ）監督（４１）らに今後五年の映画制作禁止を言い渡した。彼の新作「サマー・パレス」（頤和園）が当 [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>
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　■中国の放送・放映コンテンツ検閲の総元締め国家ラジオ映画テレビ総局（以下ラテ総局）はこのほど、婁燁（ロウ・イエ）監督（４１）らに今後五年の映画制作禁止を言い渡した。彼の新作「サマー・パレス」（頤和園）が当局の許可なしに勝手にカンヌ映画祭コンペティション部門に出品したのが許せないというのだ。中国映画関係者らは「当局のセンスは１０年遅れている！」と天を仰いで嘆いたとか。
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　■「頤和園」、実はまだ観ていない。海賊版ＤＶＤすら見つからないのだ。ふつう国内上映禁止にあってもＤＶＤはちまたに出回るものだ。が、聞くところによると、今回の「頤和園」に関しては、国家ラジオ映画テレビ総局だけでなく、党中央宣伝部が相当激怒していて、取締りがすごく厳しいらしい。<br />
　
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　■映画関係者によると、この映画、天安門事件（１９８９年）でゆれる北京を舞台に地方からきた女子大生とイケメン都会派青年の恋を描いたラヴ・ストーリー（悲恋もの）で、政治的メッセージは薄いという。しかし、２時間半の上演時間中、いわゆる天安門事件についての描写が当時のニュースフィルムを挟みながら２０分間あるらしい。そのうえ、主演２人のアンダーヘアを露出した濡れ場など中国映画界の「セックス・レボリューション」とささやかれるほどの過激な性描写が盛り込まれている。
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　■この内容では党中央宣伝部にしてみれば「この野郎、ケンカうってんのか！」とも思うだろう。その激怒ぶりを示す証拠に、５月のカンヌ映画祭についての中国報道はほとんどなかった。映画関係者によれば、宣伝部から「カンヌ報道を一切禁ず」という通達が各メディアに出されたそうだ。「上海の映画雑誌は現地に２人も記者を派遣して大特集をやるつもりだったが、その通達を受けてあわてて記者を呼び戻した」と関係者はいう。
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　■ロウ・イエといえば、張芸謀、陳凱歌ら文革体験世代「第５世代」監督に続く「第６世代」監督の代表格。１９９８年に中国初のインディーズ映画制作会社（というより事務所レベルらしいが）「ドリーム・ファクトリー」を設立し、外国からの資金などを得て、確信犯的に中国の検閲に抵抗した映画制作を行っている。彼の映画は、私自身は好みではないが、こういう骨のある映画人は大好きである。
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　■同社が制作した『ふたりの人魚』（原題・蘇州河）は２０００年、ロッテルダム国際映画祭でグランプリ受賞にもかかわらず、やはり無許可出品のカドで国内上映禁止、映画制作５年禁止の処分を受けたとされる。<br />
もっとも、蘇州河の処分は途中でなし崩しになったようで、２００３年には「パープル・バタフライ」（紫胡蝶）を制作、当局の許可を得て正式にカンヌに出品している。これは日本占領時代の上海を舞台にした諜報戦に翻弄される男女を仲村トオルとチャン・ツィイーが演じている。
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　■ラテ総局による発禁や制作禁止処分は一般に、当局から直接当事者や業界関係者に口頭などで通達されるだけで、文書で通達されるわけでも、広く告知されるわけでもない。また、公安権力で身の安全を犯されるわけでもなく、それなりのコネと実力があれば、解禁も早い。たとえば、２０００年カンヌに無許可出品された「鬼が来た！」の姜文監督は当時、映画制作、出演ともに禁止を言い渡されたが、人気俳優の姜文を中国映画に出さないわけにはいかず、０２年には「緑茶」（張元監督）の主演として出演している。
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　■だが党中央宣伝部がお怒り、となるとちょっとわけが違う。国務院（内閣）直属とはいえ一政府機関にすぎないラテ総局とちがい、党中央宣伝部は一党独裁の要であるイデオロギー統制の総本山でありその権力は絶大だ。気に入らないヤツは政治犯や経済犯に仕立て上げることだってできるのだ。実際、党中央宣伝部に逆らった報道で逮捕されたり起訴される記者、編集者は後をたたない。
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　■だから、ラテ総局の処分には「まあ、そのうち何とかするさ」と気楽に構えている業界人も、中央宣伝部が激怒していると聞くと顔色が変わる。ロウ・イエについても「中央宣伝部が激怒しているときけば、これまで彼に協力してきた人もやりにくくなのでは」という業界人もいる。
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　■こういう話を聞くと、本当に腹が立つというか、情けない気持ちになってくる。中国は映画一本の制作費が２００万元から３００万元。人口が多いだけに優れた俳優の卵も、才能ある監督も脚本家もそろっている。かれらはホステスをやったりテレビドラマ脚本の下書きをやったりして貧しい生活ながらも、いつか映画デビュー、と夢をもって前向きに暮らしている。
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　■もし、日本人サラリーマンが、当たり前の人生に飽き足りなくて、「よーしマンション買うのあきらめて、映画をつくるぞ！」と思いたったとき、中国にくれば、こういう映画人と協力して、格安の制作費で自分の映画をつくることのできる環境がある。しかし、その映画の理想郷の唯一にして最大の汚点が、この検閲制度なのだ。
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<p>
　■検閲により「ここカット」「ここの表現をこうなおして」と脚本やストーリーをずたずたにされ、できあがってみれば、箸にも棒にもかからない共産党礼賛のプロパガンダ映画になっていた、というケースは実際にままあることだ。（いつか、その具体例を紹介しよう）
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　<br />
　■中国は、せっかく環境も才能も魅力的な市場もあるのに、ばかばかしい検閲制度で、映画大国となって国際社会から尊敬されるチャンスを自らつぶしている。そういう点をまったく反省せずに、映画・テレビ・アニメ市場が外国製品に席巻されている現状に、国産映画・テレビコンテンツ産業が衰退すると大騒ぎし、ハリウッド映画輸入規制やゴールデンタイム放送枠の外国番組締めだしなど、とんちんかんな方向の対策を打ち出しているわけである。ダメじゃん。
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　■というわけで、自称親中派として、そして中国映画好きとしては、検閲に抵抗しながらも自分の映画を作り続けようと奮闘する中国映画人の作品は外国から取り寄せてでも正規版ＤＶＤを買って応援しようと思っている。税関で没収されても何度でも買ってやる。もし、中国映画に投資しようと思っている日本企業や日本人資産家がいたら、当局推奨映画ではなく、独立系映画（地下映画ともいう）に出資してやってください。
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		<title>南京事件映画は実現するか？</title>
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		<pubDate>Sun, 06 Aug 2006 11:05:19 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[福島 香織]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[歴史]]></category>
		<category><![CDATA[スタンリー・トン]]></category>
		<category><![CDATA[南京事件]]></category>
		<category><![CDATA[戦争]]></category>
		<category><![CDATA[映画]]></category>
		<category><![CDATA[陸川]]></category>

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		<description><![CDATA[　 &#160; 　■南京事件から７０周年を迎える来年の公開を目標に、同事件を題材にした映画制作の噂が浮かんでは消え、消えて浮かんでいる。最近上海紙で報じられたのが、「南京・クリスマス・１９３７」改め「南京浩劫」（監督未 [&#8230;]]]></description>
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　■南京事件から７０周年を迎える来年の公開を目標に、同事件を題材にした映画制作の噂が浮かんでは消え、消えて浮かんでいる。最近上海紙で報じられたのが、「南京・クリスマス・１９３７」改め「南京浩劫」（監督未定）、「日記」（スタンリー・トン監督）、「南京！南京！」（陸川監督）。
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<p>
　■これら映画は本当に制作されて来年のクリスマス映画として公開されるのだろうか。日本人としてはちょっと気になる。
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　■ＨＮＫの大河ドラマがいくら時代考証を無視してようが史実に基づいていまいが、歴史的人物イメージを視聴者にすり込んでしまうように、映像のインパクトは強烈だ。とくにそれが、ハリウッドや有名監督による場合、世界中に影響力を発しかねない。「ラストサムライ」が日本の武士のイメージを決定づけたように、「南京」ハリウッド映画が国際社会の様々な議論と謎をかかえる南京事件の評価を画一的に決定づけてしまう可能性だってあるだろう。
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　■で、本当に「南京」映画は実現するのか？を考えてみたい。<br/>
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　■まず「南京・クリスマス・１９３７」（「南京浩劫」）。これは、今年１月、監督候補がクリント・イーストウッド、主演候補がメリル・ストリープとして、制作計画を上海紙が報じ、その後、ワシントンの古森義久記者の取材で、イーストウッドにまったくその気がないことが判明。その後も制作計画だけは報じられ、チャン・ツィイーやミッシェル・ヨーが出演予定とかいう噂も出ているが、監督がまだ決まっていないわけだからウソっぽい。ハリウッド発で南京事件プロパガンダ映画が来年冬に公開される可能性は目下低そうだ。<br/>
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　■が、香港のスタンリー・トン監督による「日記」は、すでに中国ラジオテレビ映画総局の制作認可（４月）を受けているから、結構具体的な話だ。<br/>
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　■トンは、ジャッキー・チェンと組んで「ポリス・ストーリー」「神話」など、アクションものを撮っており、日本にもファンは多い。「日記」は日本人兵士が残した日記をテーマにしており、主役の抗日英雄に香港スターのアンディ・ラウが候補だとか、マギー・チャンや日本の藤原紀香を出演させるとか、いう噂報道は一時期、香港紙を騒がせた。ただ、その後、配役が決まったという話は聞いていない。
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<p>
　■ところで、スタント出身、アクション映画で評価されたのトン監督に、マジな「抗日悲劇もの」が撮れるのだろうか？（失礼）。そもそも、彼は秋から史劇大作「花木蘭」を撮る予定。そんな時間あるのか。ひょっとすると、ラウの抗日アクションヒーローぶり、プラス紀香ちゃんのお色気でお茶をにごす香港Ｂ級映画テイストに仕上げるつもりか。いずれにしても、世界に影響を与える大作になるような気はしない（すっごい失礼）。
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　■一番気になっているのが、陸川監督の「南京！南京！」。陸川は中国の若手監督として目下人気急上昇、二作目の「ココシリ」では０４年東京国際映画祭審査員特別賞受している。
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<p>
　■実はこの監督、私はかなり好き（二作しかないが）。デビュー当時にインタビューしたとき、自分の表現したいことを熱っぽく語る誠実な様子にすごく好感を持っていた。もし彼が、ばりばりの「南京」プロパガンダ映画を撮ったら悲しい。たとえプロパガンダ映画でも、センスがいいから、ベルリンやカンヌで賞とって欧米ですごく人気がでてしまうかもしれない。そうなると、もともと南京事件なんてほとんど知らない欧米人はすっかり、映画の訴える偏ったイメージに染まりかねない。これは心配だ。<br/>
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　■で、思いあまって、複数の業界人に聞き回ってみた。すると意外な答え。陸川自身は「撮る」と周辺に豪語しているが、できないだろう、と。<br/>
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　■できない、という理由、その①。あの脚本ではラジオ・テレビ・映画総局が絶対許可しない。私もよく知らないのだが結構、えぐい部分、刺激的な部分があるらしい。<br/>
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　■表現の自由や芸術性よりプロパガンダ効果や社会への影響力を重視する中国の基準に照らしあわせると、適度に南京大虐殺?周年はもりあげなければならないが、あまり反日感情を刺激しすぎるのはよくない、ということだ。
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　■建前はどうであれ、日中関係は中国にとって最も重要な<br/>
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二国関係、国別対中投資（実行額）が米国を超えて一位（バージン諸島経由は計算外）の日本（特に企業）を本当に困らせたくはない。残虐シーン満載の「南京」映画に反日感情が刺激された人々が日系企業や在華邦人を襲撃したり、なんて事態は現政権が一番望まないことだ。ハリウッドや香港がたとえ「南京」映画を創って世界でヒットさせても、ひょっとしたら国内では上映されないかもしれない。<br/>
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　■できない理由、その②。陸川に、まだそんな大作が撮れるほど実力がない。業界の人いわく、「南京！南京！」を撮影しようと思うと１０年の準備期間がいる。陸川が「撮るぞ！」と周囲に豪語するのは、少し思い上がっているのではないか、と。すでに資金が準備されていると報じられているが、それは良い作品を実際に撮れるまで準備できた暁の話。市場はもっとシビアだよ、と。
</p>
<p>
　■私は「南京」映画を撮るべきではない、とは思っていない。映画の世界は自由だ、誰もが撮りたいものを撮ればいい。観客は観たいものを観るだけ。最低の公序良俗に反したり犯罪を助長したり、自分の良心に恥じるものでなければ、映画でも文学でも表現に検閲をもうけるのは基本的に反対だ。<br/>
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　■南京事件は、真摯に向き合えばきっと、普遍的な戦争と暴力の本質に迫るテーマだと思う。要は、それは幻だという人から３０万人が虐殺されたという話まで、その評価が定まっておらず、客観的な歴史資料もない状況で、安易に急いで、来年の７０周年記念プロパガンダ用に撮ってはだめだ、と言いたいだけ。
</p>
<p>
　■そんな撮り方だと、結局、「憎し日本鬼子」が主要メッセージになってしまい、伝えるべき普遍的なものが伝えられない。それは重い過去の歴史に対しての冒涜ではないかと思う。比較するのはへんかもしれないが、張芸謀の「紅いコーリャン」も姜文の「鬼が来た！」も抗日戦争が描かれていながら、日本人を非難する内容になっていない。映画の力は、そんなちっぽけなことを伝えるためにあるのではなく、もっと深く普遍的なところに訴えるためにある（と私は思う）。
</p>
<p>
　■正面からこの事件をテーマにマジな映画を撮ろうとすれば、業界の人たちが言うように準備に十年や二十年くらいかかるだろう。真実は未だ霧の中、その真実に迫るために様々なアプローチ、考察の努力のあとがあれば、それがいかなる立場で描かれたとしても、人を深く考えさせることができる作品になろう。
</p>
<p>
　■そういう前提のもと、私はいつか中国人監督に、「南京」映画を撮ってほしい、と本当は思っている</p>
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