■9月15日に北京をあとにし、東京に舞い戻ってきた。1カ月も放置していたブログだが、数千人の方が日々、訪れてくださることに感激している。ごめんなさい。本当にいそがしかったのです。ええ、政治部がこんなに激務だとは思いませんでした。早く北京に帰りたいです。
■あたらしい仕事は政治部官邸クラブ所属の総理番。首相が朝出勤する前(午前8時とか?)に、官邸エントランスで待ち受け、ご帰宅するまで(23時ごろ?)、ひたすら、遠巻きについてまわる。首相が、ホテルのバーで飲んでいたら、ホテルのロビーで待つ。待つ。待つ。ひたすら待つのが仕事。一日、誰が首相を訪ねてきたか、時間をチェックし、出てきたらぶら下がり、話を聞き、そのメモ起こしをして、メールで政治部員に送る。総理大臣に会いに来る人ってこんなに多かったのだ、と驚いている。
■首相の帰宅を確認して、こんどは首相の秘書官に夜回りをかける。秘書官は6人もいて、そのうち3人が私の担当だ。今のところ、夜回りは1人で手一杯だが、この他、官房副長官、小渕優子少子化担当相などの番を担当している。体がいくつあってもたりません。
■しかも、その間に家をさがし、生活インフラを整える作業があり、これがまた大変。日本では家を借りるのに、連帯保証人が必要なのだと聞かされてびっくり。礼金、敷金、仲介料といった、中国ではなかった出費もしいられる。信じられない、家借りるのになんで、こんなにわけわからない金がかかるの?ちなみに私が特派員になる前(8年前)は、産経新聞は社宅制度があったので、家探しに悩むのはこれが初めて。日本の不動産業界のあこぎさを改めて知ったよ。
■兄に連帯保証人になってくれと頼み込み(一人っ子の人とか、家借りるときどうするのだろう?)、借りる家を決めたはいいが、家賃を引き落とす口座をつくろうと銀行にいくと、住所証明がないと、口座が開けないという。振り込め詐欺などの犯罪予防のため、今、日本では簡単に口座が開けないとか。しかし、住所がきまらないと8年抜いていた住民票の転入手続きができず、口座がないと、住居の賃貸契約が成立せず、ちなみに住居の賃貸契約を成立させるためには、印鑑証明が必要だが、これも住民表の入れてある区役所で手続きせねばならない。鶏が先か、卵が先かで、押し問答になって、銀行の窓口だとか、不動産家のカウンターでぶち切れることしばしば。北京のアバウトさが懐かしい。北京なら、不動産屋と仲良くなれば、それで、たいていのことはOKだから。
■9月28日、無事、家がきまったはいいが、電灯もテレビも冷蔵庫もカーテンも洗濯機も買いに行く時間はない。家財道具も北京から運んでいるので、当初は荷物も、トランク3つ分の衣類しかない。がらんどうの新築マンション1K35平方㍍の部屋に、午前1~2時にもどってきてもまっくらで、手探りで、フローリングの上で寝袋(北京から持参)を広げて寝る生活。夜明けに風呂に入り、身支度して午前7時とか8時に出勤。しかもこの間、組閣、国会答弁とかでものすごく忙しかった。へとへとである。こういう犬のような暮らしが1週間つづいた。
■見るに見かねた知り合いが、タオルとトイレットペーパーをくれた。買い物にいく時間がないので、よなよな友人宅をタクシーでまわって、カーテン、電灯、せっけん、シャンプー、なべなどをもらった。10月5日にようやく、引越荷物がとどいたが、北京に住んでいたいたころより居住面積が数分の1に減っていたので、荷物がはいりきらない。それをより分け、より分け、なんとか家の中におさめるために2日徹夜した。この間、貴重な資料が、紛失していることが発覚。なぜ、資料がなくなっているのかは未だ不明。抜き取られたのか??これで一冊書こうと思っていたので、ちょっとへこたれている。(友人から古い資料にたよって、書こうとするな、今から取材しなおせ!記憶にあるものから、書き出せ!と叱咤されて、今ちょっと立ち直った)
■もっか、我が家に足りないものは冷蔵庫。冷蔵庫はすでに注文したので、来週の日曜日に受け取れるだろう。ただし休みが消し飛べば、受け取れないので、また一週間おあずけだ。きょう13日は休刊日だから、てっきり休めるものだと思って、異動の挨拶の手紙かいて、連帯保証人になってくれた兄のところに、お礼を言いにいこうと思っていた。でも結局、仕事が入った。中川財務相がG7の報告を首相にするので、ぶらさがれ、と。で、いつ中川財務相が来るかわからないので、夕方からずっと官邸で待っていた。待つのが仕事だからいいんだけどね。ついでにいうと、その前は首相は選挙用ポスターの撮影をしていた。
■その中川財務相のぶらさがりメールを送ったついでに、今、一ヶ月放置のブログを再開せねば、と気づいたのである。で、これを書いている。
■こんな感じで、嵐のような日々を送っているので、中国、日本のお世話になった方々に異動の挨拶の礼を失している。すみません、もうすこしで、挨拶状、送ることができると思います。日本の生活は、いろいろ新鮮なこともあるのだが、それをかみしめる前に、忙殺されている。
■さて、今後のこのブログをどういうものにしてゆくか。その方針を決めるまで、今しばらくお時間をください。一応、政治部員なので、日本の政治をテーマにすべきなのだろうなあ。でも、日本の政治も経済も、よくわかっていない。世界同時金融危機に、麻生内閣がどう対応する心つもりなのか、その効果はいかに?とかきちっと分析できれば、そりゃ面白い読み物になるんだろうけどね。今の私には、3中全会のテーマの農民の土地問題とか中国メラミン禍の内幕の方が、比較的よく理解していると思うよ。というわけで、当分は中国のネタなどでしのぎたいと思っています。
■ちなみに麻生内閣の金融危機防衛策のひとつ、企業の自社株取得の規制緩和(年内限定)が明日から始まるが、それが毒なのか薬なのか、どれほどの効き目があるのか、とか、ぜんぜんわかりません。
■ただ漠然と思うのは、金融資本主義の崩壊といわれている今回の米国発の世界同時金融危機の本当の処方箋は、新たなる金融システムの構築であって、今の金融システムの延命ではないのではないか、ということだ。どなたか、専門家にお話をききたいところだが、総理番という仕事は、そういう勉強の時間もないので、こまっている。正直、ネットサーフィンで論文をあさるゆとりもない。とりあえず、今の内閣が指示している対策は、モルヒネを打って、痛みをちょっと和らげて、選挙をやろう、というねらい?そういう理解でいいのかな?
♪お帰りなさい。慣れないぶらさがり・・・ぉつかれさまです。
放言癖!のある総理でも、福島笑顔マジックが通じるまで時間かかると思います。鳩山事務所などを経由して「中国事情」など提供すれば興味持ってくれるかも!?。時節柄ご健康にご留意の程、ご自愛ください。
お帰りなさいましw
期待していますので、ビシバシ、鞭・・・(゚∀゚;)、もとい「筆」を振るってください。
福島香織さん
お帰り!
最初、このエントリーのトップを見たら、「えっ!彼女が料理番!」とびっくりしました。よく見たら総理番なんですね。それが良いのか悪い配転なのかわかりませんが、兎に角、ご栄転おめでとうございます!
でも大変ですね、日本社会での生活は! 私もつくづく思うのですが、どうして日本人はこの効率の悪い社会習慣がすきなのでしょうか? 今やインターネットの時代なのにも関わらず、以前と変わらぬ効率の悪さ。マニュアル手続き時代の煩雑さをそのままインターネットに丸写しコピーしただけのいろんな社会生活の手続き。何故、日本経済が不況状態を続けるのか、これほどはっきりした理由を改善するつもりもないんでしょうかね。 次から次と途上国に追い上げ、追い抜かれて行くのは当然なんですが、日本人だけがわかっていないのですから。
お仕事も今までよりも大変名用ですが、お身体大切にボチボチと頑張って下さい。
余り無理をしないように、こちらのサイトでは皆、適当に「一人遊び」が出来る良い子が多いようですからご安心を。
お帰りやす、というか、アタシは日本じゃありませんから…。お疲れ様です!
大変ですね! 中華のアバウトさって、帰国するとありがたく感じるんですよね、ほんとに。
いるときは「なんだよ、お前ら!」って憤慨しているにもかかわらず。
まっ、ぼちぼちとお気張りやす!
こんばんは
福島さんの記事ネットで読みました。ゆうこりんさんにもぶら下がるって産経さん、働かせすぎじゃあ?
>しかも、その間に家をさがし、生活インフラを整える作業があり、これがまた大変。日本では家を借りるのに、連帯保証人が必要なのだと聞かされてびっくり。礼金、敷金、仲介料といった、中国ではなかった出費もしいられる。
えっと日本ではUR(独立行政法人都市再生機構)の物件では保証人は要らなかったはず。あと敷金3ヶ月だけだったかいな?更新料もいらなかったと記憶。ただご希望の地区にご希望のお家賃であるかどうかは・・・
(ソース不明ながら)メラミンの話ですが
http://black.ap.teacup.com/rebellion/1584.html
では「九日後に腎臓結石で入院」なんて話が載ってました。
落ち着くまで何かと大変だと思いますが、がんばってください。
祝復帰!たいへんそうですね。
寝袋とはさすがワンゲルOG。
ブログはボチボチでいいので、楽しみにしています。
ほんとうに激務ですね。総理番は。
そのうち、テレビでお姿をみかけるのでしょうね。これから総理のぶら下がりがたのしみです。
青山繁晴さんの「平成」を思い出しました。
ぼく、ひとりっこですよ。
不動産屋さんが紹介してくれた保証会社に割増料金を払って契約しました。
住民票がないと何もできない社会ですよね。ほんとうに。
お疲れ様です。
ニコニコ動画に麻生さんの毎日のぶら下がり記者会見の動画
(第2日テレのノーカット工房からの転載)がアップされています。
が、その記者さんたちの質問の情けないこと。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm4891773
コメントでも、マスコミへの不信があふれています。
できれば、その記者さんの中に福島さんがおられないことを祈ります。
が、、、、、もし、おられたら、、、、
「こんな程度の低い記者とは一緒に仕事なんかしておれんわ」
というようなお怒りを秘めて、日々、お勤めになっているのだと、
同情いたします。
お疲れ様です。
福島さんのような実力者でもぶら下がりなんていう非効率なことやらなきゃいけないんですね。昔俺たちもやったんだなんてつまんない上司が言ってそうですね。
お帰りなさい、待ってました。
総理番、ぶらさがりでしたか。大勢がくっついて行く中で、福島さんの個性が活かせるのか?ちょっと疑問ですね。
連帯保証人や敷金・礼金は最近は不要なところも出てきていますが、日本の昔からの慣習が続いている部分ですね。
しばらくは生活改善を図って、落ち着いたら頑張って下さい。ただ、このままではサンケイにとっても宝の持ち腐れだと思うのですが。
おはようございます。
福島さん
帰ってこられてブログの更新がないので心配していましたら阿比留さんのブログでどなたか福島さんの事をお尋ねになっていました。
阿比留さんもまだ福島さんとは直接会っていないが、総理番で頑張ってますとのお答えで安心した所です。
大変ですね、季節の変りです、体調管理十分に頑張って下さい。
お帰りなさい。
総理番とのことですが、
今は何かと動きが読めず忙しいかもしれませんが、
ディスコミュニケーションからくる
ストレスは前の首相より少なくていいかも?
これからもブログの更新たのしみにしてます。
お体に気をつけてがんばってください。
福島香織様: おはようございます。
私は自動車の免許がないので、身分を証明するのに困りました。最近は健康保険証がカードサイズになったので、それが使えますが、以前はパスポートも期限切れだし、適当なものがありませんでした。福島様の文を読み、思い出したことがあります。日本はハンコ社会ですから、ある中国人の患者サンが帰化申請するのに『意見書』を、「この疾患に対する中国の治療は遅れており、日本での治療が不可欠である」と書き、印鑑証明書付きの実印を押したところ、過去にそのような例はなかったそうですが、認められました。あとで聞いた話ですが、短期間に住所を変更し、仕事も変えた、となるとまず認められないのに、認められたのだそうです。彼は日中を股にかけ、ビジネスをしたいと夢を語っていたのですが、「日本国籍を持つ中国人」はかなり有利になると喜んでいました。
福島さん、日本での活躍期待しています。
北京でお世話になった松本です。
金融危機について理解するには、お金と経済について根本的なところをすばやく勉強してから考えたほうがはやいですよ。
何事も結果やテクニックの裏にある背景や狙いをしらないと、カラクリは理解できません。
今回の事件も昔から頭の賢い人がやりすぎて失敗したもので、やっていることは昔から同じことです。
それをすばやく理解するなら日本語のサイトなら、板倉雄一郎事務所のブログと、その関連する書籍、DVDをざっとみて、1泊2日のセミナーに参加すれば、たぶんそこらの経済記者、経済学者、ファンドマネージャー、アナリスト、役人以上にお金の流れと誰が得して、だれが付けをはらって、だれが延命させようとしているかわかりますので是非お勧めします。
お金と経済の基礎がわかっている方がもっと報道機関で情報を発信してくれることを期待しています。
まー、ブログだけでも過去数年の記事が数百とあるので、それを読みこなすだけでも大変なので、DVDをまとめて買ってみて、セミナーにでてから、ブログを読まれることをオススメします。
福島さん、お帰りなさい。
首を長くして待ってました。
お忙しいでしょうが、ハエたたきもご用意されますように。
う~ん、なんだか昨年末の中共とのゴタゴタがらみで産経新聞は嫌がらせをしてるのか?と思わないでもない(^^;
ぶら下がりって、もっと若い記者がやるものではないのでしょうか?
いや、福島記者もお若いですけど(^^;
もしかして、このまま福島記者が独立してフリーライターになってしまいそうな予感(笑)
復帰おめでとうございます、そしてお疲れ様です。
しかし産経新聞もひどい会社ですね。居住国が変わるのですから、もっとまともな生活レベルを確保してから仕事に打ち込めるような配慮をしてくれないと、潰されちゃいますよね。帰国してやっとつややかな御髪が復活かと思いきや、寝袋生活だなんて。
ブログに期待などかけませんから、とにかく少しでもまともな生活が出来るよう心がけてください。政治の動向に関する論評よりも、総理番としてのご自身の日々の記録でも楽しめるような気がします。
姫御無事に江戸入り上様近くにお控えと聞きおよび祝着至極と存知候。
人使いが荒すぎるなぁ。産経残酷物語の始まりか?
ゆうころりん、の記事、流石に福島味が付いていました。
To hidelaxさん
板倉さん、男前ですな。とりあえず、DVD見る時間をつくります。そのうち、会いに行こう。
お久しぶりです。お体に気をつけて。
今なさっていることが必ず来年再来年に生きると思います。
まずはご挨拶まで。
ブログが再開してうれしいですね。また楽しみに福島さんの爽快きわまる報告を読めるんですね!有ること無いこと何でもいいですから、楽しみにしています。