大陸の汚職はスケールがちがうぜ!

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 ■車いすのファーストレディ、呉淑珍・台湾総統夫人ら4人が横領などで起訴されたニュースは、中国大手ポータルサイト新浪などで特集が組まれ中国読者の関心は高い。しかし、関心の焦点はというと、「え~っ、たった1480万ニュー台湾㌦(350万元)横領で起訴?」という驚きと、「台湾の司法制度ってすごい!」という感嘆なのである。「阿扁、大陸においでよ、大陸なら問題ない額だ」といった同情の声もあった。


 ■そりゃそうだ。なんせ中国の汚職規模といえば、億元単位(最近話題になった前上海市委書記の陳良宇の不正蓄財は2億7000万元とか)。中国の検察機関が摘発した汚職官僚の数といえば2003年1月から06年8月までで、67505人。海外にげた汚職官僚は少なくとも4000人、持ち出した公金は計3000億から4000億元というから、350万元なんて、子供の万引きかおやつの盗みぐいくらいにしか見えないだろう。
 というわけで、今回のエントリーは人治の国の汚職がどんなものか、過去最大規模の汚職密輸といわれた「遠華事件」を蒸し返してみる。台湾のケースと比べてほしい。


 ■台湾総統夫人の
 横領(使途不明金)なんて可愛いもの
 人治の国の汚職はこんなにすごいぞ!
 遠華密輸事件

 ■頼昌星という人物をご存じだろうか。「遠華密輸事件」の主犯とされる人物で、カナダ・バンクーバーで難民申請をしては却下され続けている彼である。遠華とは頼が総裁を務めた企業集団「遠華集団」からとった名で、密輸事件はアモイを本拠地とするこの貿易会社が舞台となった。1996~99年にかけて少なくとも530億元(800億元という説も1000億元とうい説も)にのぼる官ぐるみの関税脱税があった。


 ■密輸といっても、酒やたばこみたいな可愛いものだけではない。外車(当時中国の輸入自動車関税は高かった)とか石油製品(当時中国で使用される石油の25%がこのルートで国内に入ってきたという噂もある)とか大物をごっそりと密輸、それを軍の艦が護送した?というからスケールが違う。で、役人や軍人を接待する場所として通称「紅楼」と呼ばれた赤茶色の7階建のビルが用意された。その中には選りすぐりの美女があてがわれ、その美女とらんちきパーティにおぼれる党や政府や軍の高官の醜態をこっそり写真に撮って、協力を要請する材料にしていたとか

 ■この結果、99年の発覚以来、千人以上の福建省、アモイ市、中央、軍の高官らがかかわりとして取り調べをうけ、うち20人が死刑または執行猶予付き死刑判決を受けた。事件捜査の指揮をしていた李紀周・公安次官を筆頭にアモイ市党委副書記、アモイ税関長、アモイ副市長などアモイ市幹部(いずれも当時)など、軒並み死刑か執行猶予つき、となった。

 ■一方、主犯の頼は香港パスポートを持っていたので、1999年、家族とともにまんまとバンクーバーに逃げおおせた。


 ■この事件が今、蒸し返されようとしている。頼がこのほど亜洲週刊という香港誌に、この事件と現全国政治協商会議主席・賈慶林とその妻の林幼芳の関連をほのめかせる証言を始めたからだ。

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 ■賈慶林氏は元福建省党委書記。96年、陳希同事件(江沢民の政治闘争を背景とする汚職事件、陳希同・北京市長が免職、有罪となった)で空白となった北京市長の椅子に、江沢民に引っ張られて座ることになり、今や現党序列4位の上海閥主要メンバー。その妻の林はもと福建省外国貿易局党委書記で北京にきてからは北京の不動産業界の顔役でもある。遠華事件発覚当時、この賈慶林夫妻が事件の黒幕、との噂もあったが、江氏がもみ消した、といわれていた。ちなみに、遠華事件では、軍部が深く関与していたことが暴露され、当時の軍の実力者、劉華清らの力をそぐことになり、江沢民の軍掌握に利用されたという。汚職摘発は政争とセットになっているものなのだ。

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 ■主要関係者が死刑になり、今、事件の真相を知り、その証拠も持っているのはバンクーバーの頼だけとされている。中国は建前上、頼を中国に引き渡すよう訴えるが、死刑を廃止しているカナダが人道的立場から送還を躊躇し、優秀な弁護士のおかげもあって頼はまだ送還されずにいる。で、事件はこのまま忘れさられようとしていた。

 ■しかし今、これまで沈黙を守っていた頼氏は突然、態度を変えたのだった。必ずしも、核心に触れるものではないが、頼はだいたい、つぎのようなことを言った。

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 ■「北京高層部(政治中枢部)や党中央規律委員会に私と中国共産党指導者との関係および彼らとの交流に関する資料や手がかりを提供したい。その交流相手の中に高官や有名人もいる」
 「賈慶林が福建のトップにいたとき、私と賈慶林はしばしば顔を合わる仲だった。賈慶林が直接自分から金を受け取ることはないが、贈り物はいつも受け取っており、いずれも好い物ばかりだった」
 「賈慶林の妻は自分のことも遠華集団のことも知らないとしているが、ありえない。自分はかつて、彼女とビジネスパートナーの商売を手伝い、彼女に感謝されたことがある」
 「賈慶林夫妻とマカオ商人、中国政治協商経済委員会の顔延齢副主任は関係が密接で、1986年以後、恵海旅行サービス会社を設立し、マカオ旅行代行業務を独占し、結構かせいだ」

 ■「賈慶林の元秘書で現在の北京市海淀区書記の譚維克氏を良く知っている。具体的なことは、中央規律検査委員会に話す」
 「賈慶林の元運転手、丁金条とも交流があった」
 「中国の官員はみな金好き、女好き」
 「私は多くのことを知っている。私が話せば、多少の官員が辞職せねばならないだろう。しかし中央規律検査委員会には捜査する度胸ははないと思う」などなど。

 ■しかし、なぜ今頃、6年以上も沈黙を守ってきたのに頼はこんなことを言い出す気になったのか。
 彼はこうもいっている。

 ■ 「もともと友達を売ることは自分の原則に反する。私は出来る限り友達の秘密をまもり、彼らを保護してきた。しかし最後には友達なんてものはないのだと気がついた。私が秘密を守ってきてやった友達が出世し金持ちになっても、彼らは頼昌星から電話がきたときくと、すぐ切ってしまう」
 

 ■思うに頼氏は時代が変わったことに焦りを覚えているのだ。江沢民時代は沈黙を守ることが、自分の身の安全を守るカードであった。彼が秘密を守る変わりに、権力者たちは彼のことをカナダにほうっておいて忘れようとした。しかし、胡錦濤にこのカードはきかない。今年春に頼氏が中国に送還されるという可能性が一時浮上したが、胡氏にすれば、頼氏が帰国しようが秘密を暴露しようが自分の身や勢力にはまったく悪影響がおよばないのだ。

 ■おまけに胡錦濤は汚職への姿勢の厳しい姿勢をみせ、江沢民派上海閥と闘争中。賈慶林は政敵なのである。頼の送還話も賈慶林ら江沢民派への圧力のつもりで胡錦濤政権がカナダ政府に働きかけたのだろう。それで頼は、大事に隠しもっていた切り札を今切らねば、くさってしまう、と判断した?司法取引でもできないか、と考えた?

 ■胡錦濤政権は、賈慶林と関係の深い北京市副市長が関与したとされる五輪建設汚職摘発や、福建省のスポーツクジがらみの汚職摘発も行ってきたことはすでに拙ブログでも紹介した。

http://fukushimak.iza.ne.jp/blog/entry/11904/

 ■そこでちょっと腕ならしをして見せて、陳良宇・前上海市党委書記をみごとにつぶし、江沢民がもはや影響力のないことを江沢民派上海閥に知らしめた。もちろん、秋の6中総会(第16期中央委員会第6回総会)で当然でると思われた陳良宇氏の政治局員除名や党籍除籍の話が出なかったことをみれば、多少の上海閥の巻き返しはあったにしても、これは最後のあがきのたぐいでは?
 

 ■賈慶林が10月半ばからメディア露出度が急激に増え、外遊や外国の賓客との会見なども目立っているので、胡錦濤との間になんらかの妥協があって、賈慶林の身の安全は約束されたのではないか(次の人事で消えるとしても汚職摘発はないのでは)という観測もあるが、一方でロイターなどは十月下旬、党中央規律検査委員会が300人の捜査態勢で北京に集合しており、ターゲットは賈慶林氏と報じた。実際に、賈慶林まで捜査の手がおよぶかどうかは別にして、もはや賈慶林に政治的影響力はなく、たとえ頼氏が賈慶林に電話をいれて、自分の身柄の安全を確保しようとしても、賈慶林はあわてて電話を切るしかないのだ。(盗聴されているしね)。

 ■今後の展開はなかなか予測しがたいのだが、賈慶林氏が「遠華事件」がらみで摘発される可能性は小さいのではないか、というのが現地事情通の見方である。なぜなら賈氏に捜査がおよぶと、今の五輪開催責任者らも総入れ替えになるだろうし、江沢民の息子らにも累がおよび収拾がつかない。また、裏切り者、曽慶紅氏は来年の党大会準備委員会の責任者で、党序列ナンバー2への出世が約束されている、という噂があり、これで賈慶林や江沢民の息子をパクったら、曽慶紅もあまりに寝覚めがわるいだろう、と。
 

 ■で、来年の党大会で、曽慶紅をのぞく上海閥(江沢民派)は静かに消えていただくということで、手打ち、というのが、中国らしいやり方なのだ。

 ■ちなみに頼のような、ちんぴらの情報など、胡錦濤はもともと必要としていないのではないだろうか。胡錦濤が調べる気になれば、いくらでも証拠はあつまる。だから、彼の命がどうなるかは、想像つかない。江沢民は「頼を死刑にしないから返せ」と建前上主張していたが、胡錦濤はどうなのか、そういえばまだ聞いていない。死刑になるとわかっているのに、送還するような無体なまねはカナダ政府にはできまいから、結局、死刑は免れるのだろう。ただ「遠華事件」では少なくとも7人は死刑が執行されているというのに、主犯の頼の命が助かる、というのは、世の中まったくもって不公平である。

 ■で、個人的には、頼には党大会後にでも、もてる秘密のすべてをぶちこんだ暴露本を出し(うわさではすでに執筆開始とか)、すでに隠遁生活に入っていた関与の政府高官らの実名をさらし、それで稼いだ印税をそっくり、貧困地域の子供たちにでも寄付したあと、出家でもして、「遠華事件」に連座して死刑になった昔の仲間を弔ってほしい、と思う。

 

 ■総統夫人といえど、検察がやる、といえば起訴でき、公平な裁判がおこなわれ、真実が国民にしらされる法治国家とちがい、水面下の駆け引きと妥協の果に事件の真相がほうむりさられてしまう人治の国では、せいぜいこういう結末にしかならない。(敬称略)

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「大陸の汚職はスケールがちがうぜ!」への28件のフィードバック

  1. 「汚職は国を滅ぼさないが、正義は国を滅ぼす」と山本夏彦翁がたびたび書いていました。この規模の汚職があっても毎年10%の経済成長を続けるのですから、本当にそうだと感じ入ります。
    支那の人は根っからの商売人です。 自分のやっていることが汚職ではなく、商売だと思っているのでしょう。金を作る機会がそこにあるのに見過ごすなんてできないんですよ。
    胡錦濤の正義が行き過ぎて、窮鼠猫を噛む反撃が大々的に起こり、ウィグルの独立派が呼応する、北朝鮮難民が怒涛のごとく東北地方に流れ込むばかりか国内の混乱に巻き込まれるのを恐れて2度目の台湾脱出が、、などと夢想してみました。がんばれ胡錦濤

  2. 350万元×1.5=525万円
    1000億元×1.5=1兆5000万円
    確かに桁違い。
    農民の年間所得、低いところでは一人500元、家族で数千元とか。中国では搾取の度合いも桁違いですね。
    すみません。重要な部分は日本円に換算したものを併記していただくと、ありがたいです。

  3. 中国は不良債権の額も桁違いでしたね。正直10年後が怖いのですが・・・・。
    中国の魑魅魍魎と比べたら日本の妖怪たちも可愛い者に見えてきます。

  4. pakaさん
    レートが一桁違います。約15円で計算して、5千万円と15兆円です。
    5百万円では、いくらなんでも(w

  5. 福島さま、
    >>■で、来年の党大会で、曽慶紅をのぞく上海閥(江沢民派)は静かに消えていただくということで、手打ち、というのが、中国らしいやり方なのだ。
    曽慶紅は、元来上海閥ではなく「太子党」ですし、団派にねがえってしまったわけですから、今のままだと予測されたとおりだと愚考します。
    しかし、上海閥との権力闘争はまだ継続中ですし、六中総会で陳良宇を政治局員解任できなかった団派の力不足にあたしは注目せざるをえません。上海閥の返り咲きはないにしても、かけ引きと妥協がどの程度なされるか興味のわくところです。やはり賈慶林をめぐるかけ引きになるのでしょうが、彼の解任がなければどの程度上海閥に譲歩させるかがテーマになります。
    しかし、福島さまも「大陸」と他称されていますから、「シナ」までもう一歩ですね。大歓迎ですが、でも社内規定とかあるんでしょうね。阿比留さんも「チャイナ」の線まで来られていますが、まだ「シナ」まではご無理のようです。

  6. 福島様 こんばんは。
    先々月上海に行ったときにも、官吏の汚職が大きな話題になっていました。一人が日本円にして数百億円とか、一千億円を超える金を、海外貿易などを利用して懐に入れているという。 さすがに、それくらいの額になってくると、中国経済そのものに影響あるのではないかと思います。
    中国の銀行の不良債権総額は100兆円以上あるという話もありますし、中国がドカンと行ったら(逝ったら)、それらの膿がTSUNAMIとなって大陸を押し流してしまうのでしょうかね。

  7. 福島香織様:数年前、日本在住の中国人の帰化申請に「医師意見書」をつけたことがあります。曰く「B氏の病状はこれこれだが、未だ中国本土の医療事情は悪く、人道的配慮からB氏の帰化を許可し、日本で治療を受けられる道を開いて頂きたい」と書き、署名、捺印は実印を使用、印鑑証明もつけました。それで、法務局から「なぜ親戚でもない医師が実印・印鑑証明付きの意見書を書くんですか?」と執拗に尋ねられたそうですが、何とB氏は帰化できました。B氏によれば「今までこういうケースで許可された例はない」と言うことでした。福島様が指摘しておられた「日本人として中国に渡る」道が開け、困窮していた生活にも希望が持てると喜んで頂けました。そのB氏に聞いた汚職の話は以下のようなものでした。汚職をする場合、その金はばれても中国政府が手の届かないところに保管する。獄に繋がれ命は果てても、その金で一族が良い生活をし、子孫が繁栄すれば、自分をまつってくれる・・・それが中国人にとっては大事な事なのだ。
    これを聞いて、私は呉王・闔閭に仕えた伍子胥が、自分の父と兄を殺した楚の平王の墓を暴いて屍体に鞭打った話(調べてみるとBC500年頃の話でした)と、朱鎔基首相が反対派に先祖の墓を爆破されたこと、それを受けた鄧小平は墓や亡骸を荒らされるのをおそれ遺骨を海にまくように指示したと言う話を思い出しました。自分を少々犠牲にしても子供達の将来を願うのは私の父母の日本人にもありましたが、中国人は全く我々と価値観が異なると感じます。

  8. 福島様
    「本音と建前の乖離が酷いなあ」と想うのは、私が日本人のせいでしょうか?
    このような民族との対話が国家同士のレベルで成立するのは困難であり、不可能にさえ思ってしまいます。
    民主主義が絶対とは思いませんが、もっと民主化される中国が生まれる事を願ってやみません。

  9. 香織様
    中国には民主主義法治国家は成り立たないと思います。
    民主主義法治国家は人の心に目に見えない重石を持つ
    人々の集まりしか成り立たない、それは宗教、神、
    西洋社会で言う所のゴッドハンドとかを持つ自制の
    働く心をもつ集団にしか成り立たないと思います。
    中国人の拝金主義には手が付けられない。
    全アフリカに網をかけるようなやり方を見れば解る
    とおりに自制が働かないしかし網は架けたが引き
    上げる力は無いでしょう。
    だから怖いのです自制の無い国は。

  10. こういった話は、果たして支那だけなのでしょうか。
    世界の金持ちは、日本人から見ると異常なほど庶民と懸け離れています。南米にしろ、ヨーロッパにしろ、中東にしろ。
    アメリカには、アメリカン・ドリームがありますが、ほとんどの国には伸し上がる道は、か細い物だと思うのです。
    それだけに金を得る立場に立った時に押さえが効かなく成ってしまうようにも思えます。
    日本人のように、そこそこで満足してしまう人間が多い国の方が例外なのではないのでしょうか。

  11. やまかんむりさま:水が綺麗になりすぎると、魚は全部にげてしまう。よどみにこそ、えさがたくさんありますから。というわけで、胡錦濤さんも、やりすぎには気をつけているみたいです。

  12. pakaさま:台湾総統夫人の横領容疑というのは、だいたい5200万円くらいです。この程度の公金横領は、中国の県長レベル(日本でいう市町村長レベル)の汚職の額だ、といわれています。

  13. bobbob さま:そうそう、不良債権。銀行の不良債権率が減った、とか一生懸命報道していますが、あれは分離しただけですから、まだあるんですね。

  14. ちゃた さま:ありがとうございます。ブログ主が亀レスなもので、かわりに答えていただきました。

  15. マルコおいちゃんさま:大陸は新聞でもときどき使いますよ。台湾の大陸委員会とか。シノは、たとえばSINOPEC(シノペック)という会社名のなかにもありますし、シノワズムという言葉もつかいますからOK。漢字表記で支那、というと、これは植民地時代を思い起こさせる差別表記でよくないかな。ちなみに発音はこちらでは「サイノペック」「サイノ」とか読んでいるので、きっとサイノならいいんですよ。

  16. ナルト さま:汚職が中国経済にどのくらい損失をもたらしたかは確かデータが出ていたような。調べておきます。中国で貧富の差が拡大している背景には、税金による富の分配が、関連機関の汚職によりうまくいかない面もあります。

  17. 福島さま、
    あ、なるへそ、英語読みならOK,ここでもシナの「美国」コンプレックスが表現されてるわけですね。でも「サイノ」じゃあわけがわかりませんので、あたしはやっぱりラテン語のシナ(Sina)で通します。

  18. aqua2020さま:自分の代では成さずとも、子孫が夢を果たしてくれればいい、という考え方は私もしばしば聞きます。ですから、恨みつらみや復讐なんかも子孫に受け継がれるみたいですね。血の絆と金と権力へのコネが中国人にとっては、よるべきものらしいです。それは法治国家でない、ということだと思います。

  19. kikuti-zinn さま:中国で言葉で表現されるものは、すべて建前だそうです。中国人の本音を見分けるのは、その行動を分析すべきだ、と。私も民主主義がパーフェクトとは思いませんが、比較的ましな政治制度ではないか、と思っています。

  20. kmura54 さま:汚職は中国の政治文化です。他国にはなかなか、ここまでのスケールまねできません。

  21. benkei さま:私は台湾でまがりなりにも民主が成立したことで、中国も民主主義にかわっていくときが近いか遠いかわかりませんが将来ありうる、と思います。その決断ができる、カリスマ性のある指導者の登場を待たねばならないかもしれませんが。

  22. oguogu2006 さま:汚職というのは、どこの国にもあり、とくにビジネスを「契約」ではなく、コネを重視して行うアジアの国々では抵抗感が小さいようです。ただ民主国家では、一応国民や世論の監視がありますから、台湾のように総統夫人でも基礎されてしまう。私はやっぱり、民主主義というシステムはなかなかうまくできていると思います。

  23. 福島さま、
    いつも楽しみにして貴方の気にを呼んでいます。
    今後もどしどし記事を書いてください。
    中国の幹部の腐敗は、いろいろなところで報告されているのですが、没収された資金や資産はどのように処理されているのでしょうか。つまり、旧幹部の資産が、新幹部の資産に『移転』しているのではないかと私は勘ぐっています。
    共産主義国家では、人民の資産はないことになっていますが、人民からすれば、当然秘密資産があって、必死になって隠すと言うことが当然の行為に思えます。それが中国人の古来からの当然の慣習になっていると見ています。『国家とは相続による「世襲の生命体」』と定義したのは、オルテガでした。これを「革命」という野蛮が破壊したのです。そして中国の「近代化」は?
    中産階級以上の相続(所有権も)に関して、どのような制度、法律があって、どのように運営・維持されているのか、強く興味が惹かれます(法律の世界と、法律下の世界の乖離)。
    今日明日と言うのではなく、少し時間をかけてゆっくり調査して報告していただけると我輩の好奇心が満たされるのですが。
    近代国家建設(軍は「近代化」構想を打ち出していますが)の基本要素をどのように彼らが理解し、今後どのように改革されてようとしているのか興味津々です。
    というのは、「日本の植民地支配」は台湾にしろ、朝鮮半島にしろ日本が近代国民国家の礎を扶植した過程だと理解していて、そのプロセスは良き参考になるもの、モデルケースになるものとの理解を深めつつあるところです。
    (一党独裁国家でそれを期待するのはアホなことは重々承知しているつもりですが、今後の中国の進展において、常に比較対照することによって理解しやすいと思っています)

  24. ortega21 さま:ありがとうございます。体制が同じでは、回収した資金も、結局、権力をもつもの、コネを持つものの、懐にはいっていることでしょう。もっとも、汚職が発覚した当時には、すでにマカオのカジノで泡と消えいている可能性も高いですが。

  25. 貧しくて小学校を3年までしか行けなかった頼昌星がここまでのし上がれる
    中国はチャンスの国だ。法律なんて糞食らえ。人間力の国、中国!(半可通)。

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