行く川のながれは絶えずして…②

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■お久しぶりです。更新ペースが遅くてもうしわけありません。

鳩山首相の外交デビュー、いかがでしたか?個人的にはつっこみたいところはいっぱいでしたが、これは後日のエントリーとしたいと思います。今回は鳩山内閣の顔ぶれについて。

 

 

■ほんのりファッショの香り

鳩山内閣の「オレがルールだ!」大臣たち

 

 

■新政権ができると、ナントカ内閣と名称をみんなでつける。とあるテレビ番組のコメンテーターが「雑巾がけ内閣」とか呼んでいた。自民党政権時代の負の遺産を大掃除。官僚組織を大掃除。という意味らしい。でも、雑巾がけというのは、もともとある構造物はそのまま、母屋は建て替えずに、整理整頓して綺麗にするという意味だから、きっとそのコメンテーターは潜在的には、本当は今の政治システムを大きくいじってほしくないんだなあ、と思う。

 

 

■とある国会議員さんは、「東京ナツメロ内閣」と呼んでいた。なんとなく分かる。もっと若手をばりばり登用するのかと思えば、平均年齢は60・7歳に上昇。政権とって大臣になってなきゃ週刊誌で「あの人は今…」特集にとりあげられそうな、昔の顔がずらりと並んだ。でも、きっと民主党政権交代の原動力のひとつとなった若い無党派層の有権者たちは、あの人たちが昔、どんなことを行ってやってきたか、どんな価値観の持ち主か、あんまり知らない。懐かしい感じはするけど、あの人だれ?みたいな。

 

 

■私はなんと呼ぼう、うーん、「地雷内閣」。左から右まで、極左(?)から隠れタカ派まで、いろとりどり、個性も我も強そうな人たちが同じ屋根の下にいて、ヘタを踏むと、ドーンと爆発しそうな火薬箱がそこかしこに埋まっている。破壊は創造の始まりだから、最初からいろいろ、ぶっ壊してやろうという気まんまんの人もいるかと思われる。

 

■あるいは、「オレがルールだ!」内閣。政治主導の名のもと、大臣の権力が大幅にアップ。国民の絶大な支持を得て、激しい改革をすすめて、実際にその痛みを一部の国民が感じて抵抗しても、マニフェストという印籠をかざして、これが国民の総意だ!オレがルールだ!とかいって強引に進めていく。でも、これはファッショとかトータリズムとかの入り口に通じるかもしれない。

 

 

■たとえば郵政問題。政治権力で、西川善文社長更迭するというのは、正直、それでいいのか、と思っている。個人的には好きじゃない人でも、株主総会で企業に利益をもたらした人として認められ、労組からも評価されている人を、大臣がルールはオレだ!マニフェスト実行が正義だ!みたいな感じで解雇すると言うのは、どうも権威主義的ファシズムっぽくないか。解雇するなら経営者としてどういう責任が問われるべきか、株主総会なり役員会で語られるべきだと思うのは、私だけか?

 

 

■あるいは金融モラトリアム。大臣がオレがルールだと、オレが決めるんだと言われても、先進国でそんなやり方アリなのか、それでいいのかと、不信感がさきにきてしまう。例がないとはいわないけれど、たとえば東京直下型マグニチュード8・0みたいな大地震がきて、首都圏が焼け野原になったときみたく、誰の目にも、モラトリアム法案が必要だと思える状況と、現状はちょっと違うのでは。私は正直、ものすごく不安。実家の地元の地方銀行に預けている虎の子を今のうちに大手銀行に移しておくべきなのか、一瞬と考えちゃったよ。地場小規模企業に貸し付けている地方の中小銀行だって、今の不況で苦しんでいる中小企業だろう。もちろん、そういう手当てもセットで考えているのだろうけど、金融市場にそんなに手軽に国家権力が介入していいんだろうか。なんか、中国みたいだ。

 

 

■千葉景子法相が、しょっぱなの会見で事件捜査への指揮権発動が「制度的として認められる」と念押ししていたのもちょっと怖かった。ひょっとして、この人はこの伝家の宝刀を使う気まんまんなのだろうか。私はずっと、そのような権力は形式上のもので、本当にそんな刀を振り回そうという大臣が登場するとは想像していなかった。

 

■しかも、民主党内部には鳩山首相の故人献金問題や小沢幹事長秘書がからむ西松事件という検察当局が執念を燃やすテーマが熾きのようにくすぶっている。そういう場面で、この発言の真意はどこにあるのかな、と思った人も多いだろう。

 

■かつて、西松事件について、民主党は自民党による国策捜査説をぶちあげていたけれど、私はこれはむしろ「大物政治家と対決する」という検察側の執念ではないかと思っている。検察というのも権力だから、権力VS権力の戦いであり、確かに権力闘争なともいえるし、そこに暴走ともとれる勇み足もあったかもしれないが、2大政党の政争の中で検察が手駒として使われたという印象というか痕跡は、少なくとも私の目には映らなかった。まあ、お前の目が節穴だからだといわれれば、返す言葉はないが。

 

■千葉法相は、かつて人権派弁護士として、あるいは旧社会党マドンナ候補として、テレビ番組などにもしばしば登場していた。古い番組のVTRなんかをネット上でたまに見かけると、なかなか見た目はチャーミングな女性だが、死刑制度反対、国旗国歌法反対、在日参政権賛成、選択的夫婦別姓賛成という、根性の入ったリベラル左派だ。北朝鮮の拉致実行犯・辛光洙元死刑囚の釈放嘆願書に署名したことでも知られている。この人が「オレがルールだ!」を発動したら、あっという間にすごく日本社会の様子がかわるような気がする…。

 

 

■政治主導の政策というのは、結局、大臣の価値観、信念が、それまでの蓄積された手法やシステムより、公務員試験に合格して経験をつんできた官僚のノウハウより、優先されるということなんだろう。多くの人はそれを望んでいるのかもしれないけれど、前のエントリーでも述べたように、私は中流の今の暮らしにそこそこ満足している世代なので、これからくるかもしれない大きな変革の波にドキドキしているのだ。私には与党のマニフェストで実行されなきゃいいのにな、という項目が少なからずある。

 

 

■雑巾がけで、日本を大掃除してほしいという期待は確かにある。自民党を中心とした長期政権の間にたまった汚いオリ、利権構造、妙なしがらみは、きれいすっきり洗い落としてほしい。だが、力をこめてぞうんきんがけしているうちに、この内閣には母屋の柱をばきばき折っていきそうな、パワーと自信と強い意思を持つ人もまじっている。そうしたら、新しい日本を建て直せばいいじゃないか、って?それ、できるんですか。

 

 

■私が新内閣ができたとき、一番、不安を感じたのは、鳩山首相の就任会見で、冒頭の抱負のなかでこんなことを言っていることだ。

 

■鳩山首相はこう述べた。

「多分、いろんな試行錯誤の中で、失敗することもあろうかと思います。是非国民の皆さんにも、ご寛容を願いたいと思っております。なんせまだある意味での未知との遭遇で、経験のない世界に飛び込んでまいります。政治主導、国民主権、真の意味での地域主権の世の中を作り上げていくためにさまざまな試行実験を行ってまいらなければなりません。したがいまして、国民の皆様方が辛抱強く、新しい政権をお育てを願えれば大変幸いに思っております」

 

■この正直もの、謙虚なお人だ、と好感をもった人もいるかもしれないが、私は「欲しがりません、勝つまでは」という大政翼賛会の標語をふと思い出した。

 

 

■まあ、まだ新生日本丸は出航の汽笛を鳴らしたばかり。船長の腕前がどの程度のものか分かる前にあれこれ不安がるのはよくないか。本当は港に残って待っていたかったけれど、船に乗らなきゃ始まらない。嵐は避けられないかもしれないけれど、せめてモビーディックがいると分かっている海域に自ら航路をとるのはやめてほしい。

 

 

 

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「行く川のながれは絶えずして…②」への22件のフィードバック

  1.  まさか、誰かに書かされているわけじゃありませんよね。
     同じ新聞社にいると思考方法や文章の組み立て、構成まで、知らず知らずに似てくるようです。
     断片的事実に対して、一方的、表面的コメントを他人の言葉を借り、あるいは自分自身で語る。すべてが否定的であるのも関わらず、最後には不安をあおることは目的ではないと結ぶ。
     産経新聞社の記者心得のように見えます。
     それぞれの事実をもう少し掘り下げて考えれば、異なる見方も当然あるのだろうと私は思っています。

  2. 千葉法務大臣は、問題だと思います。
    まず、死刑執行の権利と義務を持つ大臣に死刑廃止議連のメンバーが入る矛盾。
    法の厳守が大臣の仕事の筈が、不正に目を瞑る宣言。
    人権擁護という名の言論弾圧を始める宣言。
    「雑巾掛け内閣」、巧い事を言った心算でも、
    肝心な「雑巾」の“汚れ”に気付かないようでは…(苦笑)

  3. >嵐は避けられないかもしれないけれど、せめてモビーディックがいると分かっている海域に自ら航路をとるのはやめてほしい。
    福島さんにとって「モビーディックがいると分かっている海域」とは、どこらあたりを指すのでしょうか。いずれそのうち、具体的に描いていただけるとうれしいです。
    今回の「地雷内閣」の中でも、最も危険な地雷は鳩山由紀夫だということが少しずつわかってきました。権力の二重構造という話からイメージされる単なる操り人形ではなく、自分自身の意思をそれなりに持った、一種の狂信者のようですよ。
    ご本人のHPを読めばわかるそうです。
    この男がやろうとしているのは東アジア共同体の実現であり、それは日本という国家の解体・消滅を意味しています。国家の存在自体を否定する狂信的左翼思想が根底にあると見られます。
    外国人地方参政権、人権擁護法および戸籍廃止からなる、いわゆる亡国3点セットは東アジア共同体実現に向けた第一歩と位置付けられるのでしょう。
    この男の過去の発言には、すさまじいものがあります。死を覚悟してでもやり遂げようとしている事柄は「日本解体」なのです。
    なんと恐ろしいことか。
    そして、一体だれが自らに死をもたらすと予想しているのでしょうか?
    「私は『友愛』こそ21世紀の世界に日本が生きる最高の理念であると確信している。(中略)『日本列島は日本人の所有物と思うな』などという発想は、日本人の意識を開くことであり、死を覚悟せねば成就は不可能であろう。私はそこまで日本を開かない限り、日本自体の延命はないと信じる。だから、私がその先兵を務めたいのだ」
    (14年8月8日付夕刊フジコラム、民主党代表)
    ソース: http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/1215392/
     

  4. 福島さんお邪魔します。
    いるモノなのですね、私も同じ事を考え「漠とした不安」をおぼえました。
    一人一人の発言や行動自体は目立つモノでもないのですがそれが一連に繋がるとなると‥
    もう一つ、メディアもコメンテターも「急いでもしかたがないゆっくり結果を見てみよう」とメディアが権力を監視しなくなっている感があります。これも戦前のメディアに繋がってしまいます。
    当たらなければいい直感ではありますが‥。

  5.  官僚の反対を押し切って政治主導で第二次大戦を始めたのがヒトラーで、同じく官僚の反対を押し切って政治主導でドイツと同盟して参戦したのがムッソリーニでしたね。
     政治主導は恐いのです。
     この内閣は「オレがルールだ内閣」。まさにそのとおり。それはファシズムなんだということ。まさにそのとおり。

  6. 福島記者
    > 「オレがルールだ!」内閣…でも、これはファッショとかトータリズムとかの入り口に通じるかもしれない。
    群馬のダム建設中止案件における現地自治体に対する悪意のメール攻撃の一件なんか見てると、既に紅衛兵は牙を剥き出しにし始めたか…なんて感じちゃいますね。 大手マスメディアも経済面では流石に現実直視の論調ですが、肝心の政治面が鳩山内閣マンセーでは…健全なる批判精神の片鱗も見られない現状に呆れると言うより薄ら寒さすら感じます。 このエントリにも早速紅衛兵さんがコメント付けてるしね♪
    > 私は「勝つまでは欲しがりません」という大政翼賛会の標語をふと思い出した…
    確か「欲しがりません 勝つ迄は」じゃなかったっけ?
    益荒男振りと手弱女振りだっけか…万葉の古から続く調べは「効き」ますね。
    でも、野党長いとは言え首相の発言が「はぢめてなの…やさしくしてね♪」って…誰か突っ込まんかったんかいな? 麻生前首相の各種ネタが如く無理矢理にでも衣服剥ぎ取ってこそのジャーナリズムでしょうに…(以上、低俗な例えですみません…)
    > せめてモビーディックがいると分かっている海域に自ら航路をとるのは…
    もう思いっきり突入してますって。 船長自ら「捕獲します」って言っちゃったもん。 何とか国会で梯子外せんもんかなぁ…無理か…

  7.  福島さん こんばんは
     行く河の流れは絶えずして・・・・とタイトルをみた時、瞬時にこれは沈み行く自民党の姿かと、「そもそも、一期の月影傾きて、余算の、山の端に近し。忽ちに、三途の闇に向かわんとす。」と、終章を思ったものですが、もしかしたら、三途の闇に向かっているのは自民党どころか、日本国そのものかと。
     

  8. 福島様、
    郵政、西川問題で、「権威主義的ファシズム」と言われていますが、
    あれは、簡単に言うと「パワ・ハラ」でしょう。
    そんな「主義」が付くほど上等なものではありませんよ。

  9. 思想じゃなくて、経済として。
    自民党により、日本経済はすでに壊されている。
    特に、この15年くらい、自民党は政治資金を大量にもらってる、財界寄りの政策で、
    国民を見ずに、財界だけを見て、内需を溶かしてしまった。
    福島さんは、中流の給料でしょうが、年収200万円以下の収入者が1000万人を超え、1億層中流の時代はすでに過去。
    今のG20各国は、日本がかつて一人当たりのGDP世界2位だった金額を超えている。
    日本は減り続け、23位まで下がってる。理由は下記に。
    財界寄りの自民政権が続いていたら、更に壊される可能性が大きかった。と思う。
    自民は、財界の要望により、
    ・ブラジル人3世までの日系人を大量に労働者として受け入れた、
    ・外国人研修生を3年として、受け入れた、
    ・日本への留学生を国費(税金)、私費(税金で補助・日本人学生より3割安)で、入れ、実質フリーでのアルバイトを容認・黙認。
    なので、コンビニ従業員が、いつの間にか、中国人なんだ?多すぎるぞ、いなかったぞ。〈1〉
    ・派遣を製造業にまで入れて、しかも派遣業者の中間詐取で、年収200万円以下の不安定なワープアを増やした。
    日本以外のG20各国と違い、日本だけ所得がデフレした。ロスジェネが発生した。理由は明白。
    外国人は、車などの高額消費財をもちろん買わない、消費も切り詰め、貯蓄し、祖国に送る。内需への貢献は非常に低い。
    並行して、低所得の日本人を大量に増やした結果は、車買えない、無駄な消費を全カットで、やはり内需を減らした。
    経団連の各企業では、内部留保が増えて、株の配当も増えてたのだけどね。
    日本全体として、経団連の意向が内需を潰していたってことに、リーマンショックで外需が総崩れで、やっと気付いたと思うけど。

  10. 続きの部分:
    一方、社会保険費などを順次減らすことで、本来、貯蓄の多い後期高齢者層、団塊世代の消費力も潰した。
    いざという時のためにと、彼らが消費を減らしたのは当然だろう。
    派遣や外国人を入れなければ、日本企業は海外に更に出て行ったかだけど、
    例えば車、日本メーカーとしても中国製の車は怖いよ。半額でも買わない。
    他、最終組み立ては海外でも、精密部分は日本人しか出来ないんで、どうってことない。
    外国人1000万人受け入れじゃなくて、今いる外国人を母国に帰せ。といいたいね。日本人のための内需のために。
    民主を応援、批判ではなくて、
    政治が変わろうとする芽を見ることと、チェックすることが大切ではないだろうか。
    本当に財界や官僚や、業界ではなく、国民のための政策を考えているのか。
    そういう、エポックだと思ってます。
    〈1〉
    WIKIの日本学生支援機構
    返還滞納額の増加
    奨学金と言えども実質的には借金であり、卒業後に返還義務があるにもかかわらず、
    返還の滞納を行う者が後を絶たない。また、奨学金の原資には貸与者からの返済金が活用されていることもあり、
    滞納額の増加は奨学金事業そのものを崩壊させることになりかねない。2007年度末時点で奨学金滞納額は660億円に上り、
    将来的に回収不能の可能性のある3ヶ月以上返還を延滞している延滞債権額は、同年度末時点で2252億円とされる。
    私追記: 一般に各国は私費留学で、外国人に奨学金はない。
    自国の学生に就学補助はあるが、外国人にはない。つまり、日本と逆。
    留学はビジネスなのである。また、就労制限は厳格で、規定就労時間を越えた場合は、国外退去。
    留学生は、就労目的で、滞在するわけではない。

  11. To 一閑さん
     やさしく、指摘してくださってありがとうございます。なおしておきました(汗)
     

  12. 中国の専門家(というか詳しい記者さん)の福島さんに
    「中国みたい」と言われるとやはりぞっとしてしまいます。
    明治維新の時もみんなが浮かれていたわけではなく、当然江戸幕府時代を懐かしみ新政府に不安や疑問がわいている人もいたでしょう。
    未来の人から見れば、わたしがそんな不安を抱く人のひとりであり、世の中はうまく進んでいって日本が繁栄いったのである。めでたしめでたし。
    となればよいなぁと思っているのですが……

  13. 民主党に投票したとおもいきや、古い自民党と社会党にいれてたんですね。
    次は共産党にでも入れるんかい

  14. 各位各様の意見は夫々あると思います。鳩山政権が始まってからまだ1ヶ月も経過していない時にこういう記事を書く意味はなにかを考えてみては
    如何でしょうか?本当にこの国の将来のためを思って書いているのか?
    それとも単に民衆の不安を煽るため??今、本当に何が必要で何が問題なのか?自民党の総裁選みてればわかりますよね!ジャーナリストとしてもっと
    しっかりするべきです

  15.  わたしは「雑巾がけ内閣」という言葉から、大きな仕事
    でなく、「下積みの小さな仕事を行う内閣」と表現したと
    感じました。
     当然、意味不明の比喩です。
     テレビ見ないので、元の発言者の意向はわかりませんが。

  16. 各新聞社の論調の差に不思議は無い。
    窮屈感は覆えないが、下野論調の視点もとやかく言わない。
    しかし、記事の裏側に記者の感性は息づいていて欲しい。
    Believe me! 貴方の生命はそのみずみずしい感性。
    不用意な一語で、その感性は停止する。
    批判を遮るのが「ファッショ」、しかし、その言葉は思考も遮る。
    感性の死より、自由を!

  17. >政治主導の政策というのは、結局、大臣の価値観、信念が、それまでの蓄積された手法やシステムより、公務員試験に合格して経験をつんできた官僚のノウハウより、優先されるということなんだろう。多くの人はそれを望んでいるのかもしれないけれど、前のエントリーでも述べたように、私は中流の今の暮らしにそこそこ満足している世代なので、これからくるかもしれない大きな変革の波にドキドキしているのだ。私には与党のマニフェストで実行されなきゃいいのにな、という項目が少なからずある。
    もう大部前のことなので、正確な言い回しは忘れたが、日中友好を提起する私は、スレ主から民主国家ではない中国人とは「本当の友人になることは難しい」とたしなめられたことがある。その言葉に私自身は賛成したわけではないが、厳しくも原則に忠実な言葉と感じた。
    質の低い議論の特徴の一つは、二重基準だということである。
    中国人なら「民主政治の政策というのは、結局、選挙で選ばれた人間の価値観、信念が、それまでの共産党が蓄積された手法やシステムより、選抜に合格して経験をつんできた党官僚のノウハウより、優先されるということなんだろう。」というかもしれない。
    どうやらなかなか、民主政治によって主導される政策を望まないスレ主とは「本当の友人になることは難しい」ようだ。

  18. はじめまして、福島香織さん
    MSNから、ここへ来てしまいましたが、好きですね福島香織さんの文章・・・語り口。
    料理で、味の良し悪しの決め手は、いかに塩を使いこなすかだと、私は思っています。はい私、料理人の端くれでした。
    素材の妙味を引き出し、さりげないコメントの裏に、福島香織さんの妙塩を感じました。この人が出版したなら、きっと多くの人に癒しを与え、人間として何を学び、何を体得すればいいのかを教えるかもしれない。

  19. スイマセン又、福島香織さん・・・「ラボルガ」のショウまで、遊びに来てください。

  20. はじめまして、福島香織さん
    上のコメントに『ジャーナリストの心構えがダメ』みたいな事が書かれていますが、私はその事に疑問を覚えます。
    『選挙で大勝した政党に対する苦言は、国民の意見に反する』と考えれば、確かにダメな心構えかも知れません。
    突拍子もない事ですが、その考えが広く浸透してしまうと、先の大戦と同じ下地が出来てしまうのではないか。
    そんな不安があり、コメントとしての旬はとっくにすぎていますが、とても看過できず、コメントさせてもらいました。
    以下はその考えにいたった根拠です。
    昨今のマスコミを見ると、ドイツはヒトラーの独裁、日本は陸軍の暴走が戦争の原因であるかのような表現に短縮されています。
    戦争の悲惨さを伝える事も大切ですが、戦後60年以上も経ったのだから、そろそろ戦争がなぜ始まってしまったかについても報道すべき時期に来ているのではないでしょうか。
    先の大戦を開戦したナチスは、その正式名称が示す通り労働者の味方でした。
    ナチスは失業対策としてアウトバーン建設、大企業に重税、労働者に減税、格安で海外旅行が出来る様にし、義務教育を制定、フォルクスワーゲン開発の指示、ラジオ普及にも力を入れ、国民生活の向上を目指しました。
    さらにはヒトラーの大観衆を引きつける演説、ベルリンオリンピック、レニ・リーフェンシュタールの素晴らしい映画、新首都ゲルマニア構想等、国民の多くはナチスに魅了されました。
    しかしユダヤ人虐殺、ポーランド侵攻など、多くの過ちもしました。
    これらの事はヒットラー1人が発案・推進したのではなく、ヒムラー、ゲッペルス、ゲーリング等のナチス幹部も発案・承認し、実施する国民がいたはずです。
    でもその間、少数の反対する人々の意見は、多数の国民に押しつぶされていたのだと思います。

  21. 【上の続きです。】
    また日本は当時、政治と金権腐敗、国民を顧みない政治家に愛想を尽かした人が多かったそうです。
    そんな中国民生活の安定を目指し、冷害に苦しむ農村のための支援政策や、勤労者の社会保障をまとめたパンフレットが作られました。
    作ったのは、陸軍。
    当時は政治に愛想を尽かした人々に人気があった様です。
    その後の展開については皆さんご存知の通りです。
    当時の治安維持法はとんでもない法律ですが、それを取り締まる特高や官憲をひそかに応援(密告)した市民は、上の状況を考えるとかなりの数がいたと想像できます。
    恐らくそれは、『政府は悪くない。決めた事に逆らうなんてとんでもない奴アルよ』という正義感に照らせば、もっともな事です。
    でも民主主義とは自由な意見がぶつかり合う事。
    もちろん決まってしまった事には従うべきですが、意見は自由なはずです。
    ある事柄に対する意見が一つしかないなんて気持ち悪いと思いますが、それが政府に対する意見だったとしたら、不気味としか言いようがない。
    ジャーナリストは事実に反する事でなければ、自分の書くべきだと思う事を公正・公平な観点から書くべきだと思います。

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