ブログ本、再び増刷になりました!ありがとうございます。

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■ブログ本「危ない中国 点撃!」の再増刷がきまりました。ちょこっとですけど。これも読者の方々の応援があればこそ。ありがとうございます。年内に3刷目が書店に並ぶ予定です。よろしければ、まだ買っていない人に宣伝してやってください。

■さて。すみません、きょうも本格的ブログ更新は見送らせていただきます。体力と時間がたりません。で、さらっと近況報告。おととい、きのうは病み上がりなのに、雪の残る河北省香河くんだりまで、米中戦略経済対話を取材にいってきました。産経本紙は、関心なさそうだし、会議取材はとくいではないので、取材にいかずに、AP、ロイター、共同電などをつかってもらおうかな、とさぼり心もおきたのですが、中国側は現場で担当閣僚および閣僚級が自ら会見するという大サービスではないですか。たいしたことを言わないのは分かっているのですが、この中国の気合いの入れ方をみると、ちょっと現場の雰囲気がしりたくなります。

■戦略経済対話の中身は、各紙・各メディア既報のとおり。米国は期待どおりの成果があったのかなかったのか、ようわかりません。有る意味、デキレースかもしれません。しかし対話の中身より私の印象に強く残ったのは、「おい、中国、なんだよ、その米国へのサービスぶり。日中ハイレベル経済対話とぜんぜん態度がちがうじゃないかYO!日本、やっぱりなめられていたのか?大臣、百貨店でナシ売っているばやいとちがうで~」ということでした。本紙で「やばいぞ、日本」という企画連載がありましたが、やはり日本、やばいのではないか?と、切実に思いました。

■日中ハイレベル経済対話は人民大会堂で、1日だけ儀式的な会合をやって、本当に合意したのかどうかよくわからん文書を発表。文書の中身より、あとになって、中国側が文書削ったとかで大騒ぎして、中国側に「合意文書」ではない、と開きなおられた、という後日談の方が新聞的にはニュースバリューが高かったりしました。

■一方、米中戦略経済対話は、河北省香河という、ド田舎のホテルに、米中双方の担当閣僚が缶詰め状態で1泊2日。それだけで、本気で話し合いしましょう、という意気込みがみてとれます。

■開幕式もオープンで、呉儀、ポールソンの牽制の掛け合いを国内外メディアに披露。(ま、双方が自国メディアにむけて演技していた、とも言えるのですが。)つづいて、財政相、商務相(級)、質検総局長、人民銀行総裁、発展改革委副主任、環境保護総局長が、1~2時間に一回のわりで、自らわざわざプレスセンターにでむいて国内外メディアに会見し、質問を受け付けていました。中国側が主張したいことを主張した、みたいな会見でしたけれど、彼らは日本メディアにはこんなサービスしてくれなかった!で最後は、呉儀副首相とポールソン長官の共同会見で、閉幕声明では、お互いに感謝しあったり握手したりして融和ムードを演出。ついでにいうと、中国側が国内外メディアのために用意したプレスセンターはブロードバンド回線、電話、ファックス、パソコンを自由にお使いくださいませ、という感じで、お茶にクッキー、休憩コーナーもありました。日中ハイレベル経済対話のときは、記者クラブ加盟社が安くないお金を払って北京飯店に場所をかりてプレスセンターをつくり、しかもそのプレスセンターのブロードバンドがぜんぜんつながらなかった!プレスセンターの意味な~い。

■中国の米国に対する破格の扱いは、それだけ米国との経貿摩擦が中国にとって切実な問題であり、この会議で絶対主導権とるぞ~、という気迫の差なのでしょう。日本との経済関係は、はっきりいってこれといって大きな矛盾も摩擦もないし、あえていえばポジティブリストですが、食品・製品安全に関しても、今は米国との間の問題の方が大きいくらい。

■しかし、同時に中国はやはり、米国を(自らのライバルたる)大国とみなして、本気でけんけんがくがくの議論をする気持ちで対応しているのかな、という気がします。日本の閣僚に対しては、人民大会堂という権威有る場所に招いて、温家宝首相や胡錦濤国家主席などの要人に合わせてあげれば、それで十分よろこんでもらえる、なんてかる~く思って、本気で議論する気はなかったのかな、と。どっかなめられていたのかな、と。日本は大国として、あつかわれていないのでは?

■だいたい会議で、本気で国益をかけて双方が議論していれば、会議後一週間以上もたってから、合意(なのかどうか知らないけれど)文書のワーディング問題なんておこりえないのではないですか?日本側が合意文書といったものを、中国が合意文書でない、と公式に発表するなんて、ありえない。中国からすると、日本の大臣も、コメと果物売りにきた行商人くらいにしか思っていないのかもしれない、と心配になってきました。

■日中関係は、経済がうまくいけば政治もうまくいく、あるいはうまくいかなくてもあまり影響ない、というパターンがずっと続いている。で、経済活動は基本的に民間企業が主導権をにぎっている。そういう意味で、中国の経済担当閣僚が本気で話し合いをしたい相手は、日本の閣僚より、トヨタやキャノンの会長かもしれません。ま、そう割り切れば、日中の閣僚同士の対話なんて、人民大会堂の儀礼ですませてかまわないのですが、うーん、日本の記者としては、なんか納得いかないな。こういう会議、それなりにお金かかるんでしょう?東京で行われる2回目のハイレベル経済対話は、やはりもうすこし、中国側に本気ださせる議論ができるよう準備してほしいものだと思いました。

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「ブログ本、再び増刷になりました!ありがとうございます。」への13件のフィードバック

  1. おっ、またまた増刷、おめでとうございます!
    私は電車にのる時はいつもカバーをかけずに読でいますよ。
    ところで、トヨタには挨拶しても小泉さんはドタキャンの呉儀女史、相変わらずですね。日本もそろそろ経済で締め上げないと、南京御殿がでかくなるばかりです。
    北京は初雪とか、お身体ご自愛ください。

  2. とっても長い文章なので集中して読み通せないのですが(;^。^A アセアセ・・最期のところのトヨタやキャノンの会長とは本気で話し合いをしたいという一節には笑いました。まさにその通りだと私も思います。

  3. 忘年会帰りだからちょっとほろ酔いなのね?
    福島記者
    年内の3刷達成おめでとうございます。 なんたって1年を象徴する文字が
      「偽」by清水寺
    な我が国だもの。 「危ない中国 点撃!」が提示する中国の現実だって、興味を引かないわけが無いですものね♪ 
    > 日中ハイレベル経済対話とぜんぜん態度がちがうじゃないかYO!
    最大野党の党首以下40数名が国家主席と記念撮影する為だけに国会さぼって訪中する国と、明確に外交・貿易等の問題点を指摘し具体的解決案を議題に載せて来る国とじゃあ態度を変えられても致し方ない…と思っていても腹立ちます! 
    しかし、プレスセンターの待遇における相違点は笑えますね…産經はともかく(笑)他の日本全国紙の特派員はこの件について中共に文句たれないのですか? 朝日なんか「折角貴国に好意的な論調を本国に送信してやってるんだから、旨いメシくらい喰わせろっ!」と吠えてもいいと思うんだが…報道もナメられてるのか?
    中共の要警戒人物”かをりん”には、この会議における議題を我々に報道する義務がありますぞ!…無論赤字ツッコミ付きで♪ ってぇか、産經本誌が興味を有してない事に不満だなぁ…

  4. 福島さん 3刷目の増刷おめでとうございます。今度は、どぉ~んと1万部ぐらい増刷でしょうか。どんどんと増刷して100刷くらい行ったりして・・・。(^^)
    トヨタやキャノンの会長と話しても・・・、ノウハウだけ中国が貰った後に、政策変えられて中国から追い出されるのが落ちだと思うんですけどね。中国に進出した企業で上手く行っている企業って本当にあるんでしょうか。

  5. 増刷おめでとうございます 民主党が400人の大訪中団
    の光景が、私に採って よく分かりません
    現在、日本には 蠢く*国「対日特務工作」によると 相当数のスパイが暗躍している 政治家もかなり籠絡されているらしい
    おっしゃる通り、日本の行く末は かなりやばいと
    私は 想っています

  6. 福島さん
    再増刷おめでとうございます。
    まあ予想通り!苦労して初版をゲットできた私もうれしいです。
    「やばいぞ!日本」現実を帯びてきましたね。
    なぜこの国の指導者は大局をもてないのか?小手先や我が身のこと
    ばかりで、国家国民の行く末を考えることなぞ、ないのでしょうか。
    ほんと、情けなくなります。
    でも選んだのは国民なんだという事実も。(-_-;)
    紙面に出ない記事期待しています!

  7. >中国からすると、日本の大臣も、コメと果物売りにきた行商人くらいにしか思っていないのかもしれない。
     行商人が大金を配って歩きますか!
     国会議員が国の重要事項を審議せずに、行く理由がない国に大勢でご挨拶に行くことなどが許される日本は朝貢国なんです。
     普段から国会をサボる野党の代表が宗主国の皇帝にお目通りを許されて、椅子に浅く掛けて背筋を伸ばし、緊張のあまり口を詰まらせながら感謝の挨拶をするなどという姿を報道して,マスゴミは何も問題にしない。
     日本という国家の地位を支えてきた先人の誇りを踏みにじった行為を国家反逆罪に問えない国など先が知れている。
     あ~~ぁ。日本はどうなるのだろう。

  8.  本のお礼が後になってすみません。
    正論やWillの本誌と別冊を出して読むものが増えたためにあまり進んでいませんが大切に読んでいます。
     もっと増刷されるように願っています。

  9. 辺見庸さんみたいに中国追放となったら箔がつきますね
    アメリカで民主党政権が誕生したら、古森さんをまた北京に廻せばいいでしょう

  10. MSN産経が【記者ブログ】まさか40年ぶり“国外退去”?の記事を消しましたが
    以下の部分が台湾側の不興をかった?
    心配ですwゲラゲラ
    >■あと台湾独立支持の報道は、「反国家分裂法」に抵触する可能性がありますが、
    >私は台湾独立支持を表明した記事を書いたこともない。
    >むしろ、中国の民主化の契機は台湾が大きな役割をはたすかも、と思っています。
    >共産党と国民党(あるいは民進党)の二大政党が選挙で執政党を決める
    >民主的な政治システムができれば、台湾だって統一をよろこぶんじゃないですか。
    >ただしそうなったら、執政党は国民党になる可能性小さくないと思いますけどね。

  11. 中国が福島を追放するのではなく、
    在日台湾独立派と李登輝の会のオマヌケな日本のウヨク
    におもねって
    産経が福島を召喚する可能性もあるな
    数年前に産経WEBに載せてた地図で台湾人が産経に文句を言ってし

  12. >中国の経済担当閣僚が本気で話し合いをしたい相手

    ははは。
    大陸のどの官僚も、その道の本物のプロは居ませんからね。。。
    カンタンに判る「お金」の計算、これが彼らのメインのお仕事でしょうね。
    色んな部署で経理に会いましたが、頭の中は「お仕事をどうするか」より、自分の懐をどう肥やすか・・・しか無いみたい。^^;
    幾ら「汚職管理局(国家預防腐敗局)」が出来ようとも、ポーズ以外の何者でもなく、中国人までもが、「汚職管理局内で汚職が蔓延るのも時間の問題・・・意味無いね」って言ってます。(←結構ウケました^^)

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