北朝鮮の一人勝ちか…。

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 ■きのうの中国外務省の姜報道官が、あす(21日)、あさって(22日)と協議を続ける、と発表したときは、ショックであった。20日の午前中には21日午前中には終わる、との噂があったから。きっと木曜午後は北朝鮮行きの飛行機があるから、みんなの希望的観測だったのだろう。21日はバイばかりで全体会議がないから、22日早朝に全体会合で議長声明をまとめて、昼までに閉幕式を終えてくれ、と心から願うばかり。金曜夜は予定あるんだよ~。

 
 ■きのう(20日)の姜報道官のお話し。(赤字は本音、あるいは福島の解釈)
①「三日の協議で新たな共通認識が生まれた。①みんな共同声明の履行が重要だと確認②対話による平和解決の堅持の重要性を再度言及③半島の非核化という共同目標の堅持。三日の協議で、つっこんだ協議をし共通認識を確認した」「これまでの状況をみるに、われわれはすでに成果を得ている。①協議が再開できた②共同声明の継続履行を確認でき、対話をとおした半島の核問題解決と半島非核化の目標を堅持することを確認できた③協議を継続していく願いを各国が示した。」(建前)。

やばいよ、北朝鮮、なかなかウンといいそうにない。このままじゃ、作業部会の設置で合意できないよ~。保険かけとこ。今のうちに協議にすでに成果があったとアピールしとくんだ。今回は再開することに意義があったんだから、たとえ新しい合意点がなくてもいいんだ、YO!」(本音)

②「(作業部会の設置について)中国が提案したという言い方は完全に正しいわけではない。各国が共同声明の履行方法として提案し、そのいくつかは似たものだった。作業部会が必要かどうか、どんな作業部会を設置するかは、まだ協議が必要」「我々の関心事は、誰がどんな提案したか、ではなく、六者が共通の立場で、共通認識にいたることだ。(建前)

中国の提案で、作業部会設置で合意、となれば、かっこうがつくんだけど、、設置合意までこぎつかないかもしれないなあ。中国の提案に北が反対したと思われると、かっこがつかないから、中国の提案というのはごまかしちゃえ」(本音)

③「米朝の金融制裁協議が2日続けて行われたのは大変よい始まりだった」。金融協議が釣魚台迎賓館(6カ国協議の会場)の外でやることについて「双方が半島の非核化の大局に重きを置いて、バイ協議を通じてできるだけ早期に問題を解決してほしい」(建前)。

米国、サンキュっ?とりあえず金融制裁協議は6カ国協議から切り離せた。あとはバイでなんとかやってくれ。金融制裁協議を6カ国とセットにしちゃうと、6カ国協議がまったく進展しないからね。米国がここで譲歩してくれなきゃ、北朝鮮が暴れて、メンツつぶれるところだった。このお返しは、貿易摩擦問題とか、知財権侵害問題で、別のところで報いるからね」(本音)

④「(日本の拉致問題について)9・19共同声明の精神にのっとって、双方が対話により互いの関心事を解決して、確実なステップで違いの関係を改善してほしい」(建前)

 「拉致ははっきりいって、半島の非核化と関係ないから、二人でやってよ。とにかく、こっちはそれどころじゃないんだから」(本音)

⑤「会期は決まっていない。明日(21日)、あさって(22日)も継続することはきょう団長会議できまった」(建前)

別に会期引き延ばしても、成果があるとは思えないけど、会期みぢかいと、議長国として努力してないってみんな思うだろっ?とりあえず、あさってまでやって、努力しましたってとこアピールしとこ」(本音)

■会議はおど~る~。満足するのは金融制裁決の米朝協議を開始できた北朝鮮だけ~。果たして作業部会設置までこぎつけるのか、きょうの中国の北朝鮮への説得(恫喝?泣き落とし?)が焦点だ!

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「北朝鮮の一人勝ちか…。」への17件のフィードバック

  1. こんにちは。
    日本の立場にとって、
    今回のミッションで最悪なのは勝ち負け問わず決着がついて
    請求書がまわってくることなんですし、
    レートを上げながら、平壌宣言を理由にあらゆる支援を行なわない今回の行動で問題ないと思いますが。
    (摩天楼レイズになっていないYOという点では不満なのだが)
    総連と支援者つぶしは六者協議に関係ないし♪

  2. 福島様
     本音解説ありがとうございました。
    中国の本音というのは、なんだかあまりに素朴な「自己中」で、かえって分かりにくい感じですね。

  3. 米国がいつ最後通牒を突きつけるか、あるいはそれを匂わせて北のメンツを保った投降を促すか、に注目しています。
    何時まで「話し合い」してもきりがありません。まさかハル・ノートに対し敢然と立ち上がった(当時の)日本の気概が北にはあるはずありませんから、必ず投降すると思います。

  4. >福島先生:
    『メンツ』を何より重んじる中國人にとっては、今回の6カ国協議は、「開催したことに意義がある」ということなのでしょう。
    一年以上も「なしのつぶて」では、ホスト國たる中共の名折れですから、「とりあえず『席』は用意した。あとは勝手にやってくれ。」といった程度なのではないでしょうか。
    ただし、北朝鮮が再度『核実験らしきモノ』を行った場合には、『宗主國』として、黙っては居ないでしょう。
    今回の、一見好き放題に思える北朝鮮の言動も、所詮、中共の掌の上の孫悟空のようなモノなのかも知れません。

  5. izu-chan さま:いっそ、協議がこのまま膠着してうんとっもすんとも動かなくなった方が、日本としてはいいかもしれません。平壌宣言は破棄、北朝鮮が心を入れ替えるまで、このままきりきり経済制裁をつづけるのだ~。

  6. starbeast さま:少なくとも日本の味方ではないでしょう。拉致の被害者、家族は1日1日が惜しい。

  7. kikuti-zinnさま:中国は素直に自己中ですが、北朝鮮問題について、どこに国益を求めるかは多様で、国内でも議論がわかれ、わかりにくいです。
    ①半島の非核化は中国の国益に合致する?
    ②北朝鮮の体制維持は中国の国益に合致する?
    ③6カ国協議の維持は中国の国益に合致する?
    ④経済制裁強化は中国の国益に合致する?
    ⑤北朝鮮を中国陣営に引き留めておくことは中国の国益に合致する?
    ⑥米国はじめ国際社会と共同歩調をとることは中国の国益に合致する?
    プライオリティの順番は、北朝鮮の出方ともあいまってすごく微妙で、刻一刻と変わっていくのでしょう。

  8. マルコおいちゃん さま:米国が最後通牒を突きつけるのは、中国の同意ないしは協力がないと無理では。やはり鍵をにぎるのは、中国ではないか、と。

  9. 林 則徐さま:中国が本気になれば、好転にしろ悪化にしろ、状況に大きな変化が現れること間違いナシ。ただ、それが予測を超える変化かもしれないと思うと、びびっちゃうのだと思います。北朝鮮は、中国の素直な自己中、冷徹なまでの国益至上主義、メンツを重んじるプライドの高さなど知り尽くしているので、実力からいうと、お釈迦様(中国)と孫悟空(北朝鮮)の関係だとしても、なかなか手強いプレーヤーではないでしょうか。

  10. 福島香織様
     「6者協議」は6者が集まって相談することであり、「6者競技」ではないから「勝ち/負け」で評価するのは如何かと思います。

  11. mochizukiさま:これはパワーゲーム、仲良しクラブではありません。勝ち負けはあると思います。つまり誰が一番得するか、ということですね。

  12. マルコおいちゃん さま:
     ルパンと不二子みたいに、デキていても、いつも相手を出し抜くことを考えている関係かもしれません。どこまで、本気なのかな~。できているとして、中国の方が一枚上手の可能性が。

  13. 福島香織様
    なるほど、仲良しクラブではないから「協議」をするのでしょうけど、「勝ち負け」の客観的・具体的な判定基準はなんでしょうか?
    私は「6者競技」の規則を作る為の「6者協議」であり、勝ち負けの判断は、次の段階でするべきだと思います。
    勿論、自国に不利な競技規則の下で競争をすると負ける確率が高いことは理解できますが、必ず負けるとは限らないと思います。
    ま、6者のすべてが得になるような競技規則を考案しないと必然的に「6者協議」は不調になるが、損得は相対的な評価だから、現代よりも悪い状態に追い込んでから、「得をする」と相手に思い込ませるのも、駆け引きの一つだと思いますが…。

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