■第一回日中ハイレベル経済対話は正直、さほど中身のない「やったのが成果だ」みたいな会合で、個人的には今ひとつ興味がなかったのだが、今ごろ、なぜかもりあがっている。というのも、発表された「共同文書」の中身が、日本と中国で違うとか。中国が勝手に中身を削除したということで、町村官房長官も、中国にきちんした対応を求めていた。さて、11日午前、この問題について商務部アジア司の呂克倹司長が中国側の立場を発表した。夕刊ははいらないそうなんで、ブログにアップ。
ざっと、訳すと。
■12月1日におこなわれた第一回中日ハイレベル経済対話は、双方、新聞コミュニケを発表、中日両国の大メディア以外にも、世界主流メディアがその積極的成果に高い評価をしめした。しかし、予期せぬことに、一部日本メディアが一週間たったいまごろ、突然、中国が対話の共同文書を勝手に削除したと報道、これは両国の友好協力のムードに反する不協和音であり、これら報道内容は事実と違う。
■コミュニケは双方の共同文書ではなく、共同のプレスコミュニケでもない。それぞれが発表したのは、会議の内容を紹介した文書にすぎない。この一点は発表前に明確になっていたことだ。このため、各自の発表の内容が少し違うところがあっても、正常なことなのだ。
■当然、中国が勝手に文書を削除した、という問題は存在しない。中国側の人民元変動幅問題など立場は、第1回対話において、曽培炎副首相の発言および関係閣僚の談話中で、明確にのべている。第1回対話が成功をおさめたことは、双方の共同の努力の結果であり、双方が十分に肯定し分析するにあたいするものだ。
■われわれは日本側と共同の努力を望んでいるし、中日ハイレベル経済対話が中日経済を促進し、さらに一歩発展させ、積極的作用を発揮することを願っている。
この中国側の立場を福島流にわかりやすく要約すると、
「新聞コミュニケは共同文書じゃないから、内容が中日で少しくらい違っていてもいいだろっ。なんだって、対話がおわって一週間もたった今頃、がたがたいい出して、中日友好ムードに水をさすんだ。空気よめ!」
ですよね~。
■しかし、日本から6人も閣僚が足を運んで、まる一日かけて会議しても、本当にお互いの意志がここまでかみ合っていないとしたら、ある意味すごい。ちなみに、当日の日本側記者会見では「共同文書がまとまりました」ってはっきり言っていていたので、日本の認識は共同文書だったのだ。しかし中国側は共同文書として合意したわけではなく、会議の内容をまとめただけ、だった。
■通訳の問題?いや推測するに、これは中国と日本の言葉に対する文化の違いじゃないかな。中国は言葉と本音が裏腹のことは多い。たとえ言葉で「合意」とかいう文言がでたとしても、他に、合意していないよ、というサインを態度で示していたのかもしれない。中国でお商売をされている方は、よくありますよね、口では「大丈夫ですよ」「わかりました」「まかせてください」といいながら、態度で「絶対無理」「できません」と伝えているケース。まさしく、中国人との対話は空気の読みあい。高村さん、中国通のようで空気よめていなかった?でも、かりにも国際会議なんだから、そんな中国スタンダードをふりまわされてもこまるよね~。
■あるいは、日本側は事前に、中国側から「今市場は敏感になっているので、人民元のところは削除させてくださいよ~」といわれていて、日本もいいですよ~なんて、のんきな返事をしていたのかもしれない。で、あとで新聞記事にされちゃって、日本側としても中国に対して批判のコメントをせざるを得なくなった?
■いずれにしろ、中国側のこんな言い分に日本側がなっとくしてしまえば、「日本側が、成果を急ぐあまりに、フライング的に合意文書として発表していた」ということを認めたことになってしまう。日本側がどう対応するか注目しよう。しかし、しょっぱなからミソがついてしまった日中ハイレベル経済対話。第2回目は来年春、東京で。うまくいくんだろうか。という前に、こんな意志疎通できていなくて意味あるんだろうか。
福島さんお疲れさまです。今回の経過を見ていると中国相手(特に政府)なら、さもありなん!。が感想です。町村官房長官も一度中国と貿易してる中小零細業者に弟子入りして、中国人がどんな理論を押し付けてくるか勉強してみろ!と言いたい。勿論約束をきちんと守り義理堅い人達も存在しますが。10~20年前までは「契約違反」という概念さへも無く、約束は破る為に存在すると考えてるような国(体制)です。
ここで日本政府が強く抗議したら、福島さんの推測通り『中日友好ムードに水をさすつもりか!友好ムードを壊してもイイのか!』と脅迫してくるでしょう。
経済対話が成立しなくて困るのはアチラさんだから、ここは一つ強硬に抗議して貰いたい。
首相をはじめとして未だにチャイナスクールの尾を引きずってるのかなぁ。
もしも向こうの言いなりになるなら、放置化学兵器処理をご破算にするとか、何かお土産を持って帰ってこい!と言いたいです。
今の日本にはこんなTough Negotiator は一人も居ないのかね~。
福島様、初めまして、いつも拝見しております。
今回の件を見ていると、中国のいつもの言い訳としか思えませんね、国際社会では通用しないと思います。
我国の首相が親中派の福田氏に変ったこともあって、足元を見られて舐められているのだと思います。
この度の件について、政府は強く抗議してもらいたいですね、仮に恫喝されてもドイツの首相のように、堂々と対応してもらいたいです。
きちんと対応しないと、首相の訪中は中止するぞ!みたいな抗議をしても良いですね、そうでもしないと、永遠に舐められっぱなしに為ってしまうような気がします、又、それ位の強い対応をしないと、我国の腰抜け振りを他国に披露してしまう事になり、国家の威信を損ねます。
福島さん、今晩は
中国は、あいもかわらず日本を舐め切っていますね。
しかし日本も、日本人のいやがることはするくせに他国のいやがる事はしない首相や、中国共産党ファンクラブの集い?での記念写真にはしゃいだり、ウイグル勉強会を中止した民主党をみれば、ある意味 舐められるのも当然なのかも知れませんね。
町村氏はGJでした。あの国には明確にしつこく言わないとダメでしょう。
福島記者
> こんな意志疎通できていなくて意味あるんだろうか…
「対話し続ける事をアピールする」以外に意味は無さそうですね♪
日本側は首相訪中に向けて何らかの目立った成果が欲しいから「共同声明」とブチ挙げたけど、中共政府はムードだけしか求めていないから「外為相場」なんて直接的な事項には触れたくもないのでしょう。 完全に足元見られてますね…
しかし、「食の安全」に関してマトモな話はあったのだろうか…会社で「雲南幼児インスタントラーメン死」の話題に絡めて「北京趣聞博客」を披露したら、「メシがマズなるやろっ!」と大変好評でしたよ♪
福島様,こんにちは。
そもそも対等な関係なんて志向していない国(党?)なんですから,自分の都合で文書も約束も,変えたいときに変えて何が悪い! オレの勝手だろ! ってことですよね。 好きなように解釈だけ披露するなら,打ち合わせしたって無駄じゃないですか。 なんか笑えますね。
いつまでもボタンの掛け違えでいいと思います。 こんな国から好感度高いことのほうが,薄気味悪いです。
こんにちわ。
何処まで行ってもきっと交わることは、永遠にない国だと思います。
それに、日本をなめきってるとしか思えません。
ここまでなめられたら、福田政権もはっきり、抗議し続けて、中国に認めさせて、日本をなめんなよって所見せてほしいですが、どうでしょう?
話し変わりますが、胃の具合はよくなりましたか。
本読んでますよ。中国は、富裕層以外の人は、何を食べたら、いいんだろうと考えてしまいますね。特に、農村の人たちですが。
これで、オリンピックは、大丈夫かと、ますます心配になります。
福島香織様: こんにちは
朝鮮も、中共“帝国”も、ロシアも、日新戦争前の情況に似てきていると思います。現在の中国の精神構造は、『長崎事件』を起こした精神状態に似ています。『定遠』、『鎮遠』と言う巨大戦艦(今なら原子力潜水艦?)を持ち、増強した海軍を見せびらかしに来た清、中共はアメリカの艦隊の中に潜水艦を浮かび上がらせ喜んでいますが・・・
参考:日清戦争前夜の日本と朝鮮(14)
http://f48.aaa.livedoor.jp/~adsawada/siryou/060/resi050.html
>口では「大丈夫ですよ」「わかりました」「まかせてください」といいながら、態度で「絶対無理」「できません」と伝えているケース。
うーん 対話不能ですね、理系でデジタル頭の私には(^_-) 日本で 生活出来て、幸せです!
>たとえ言葉で「合意」とかいう文言がでたとしても、他に、合意していないよ、というサインを態度で示していたのかもしれない。
>あるいは、日本側は事前に、中国側から「今市場は敏感になっているので、人民元のところは削除させてくださいよ~」といわれていて、日本もいいですよ~なんて、のんきな返事をしていたのかもしれない。で、あとで新聞記事にされちゃって、日本側としても中国に対して批判のコメントをせざるを得なくなった?
そんなところでしょうか。
いずれにせよ今回の両国の対応から判断するかぎり、
中国商務部の言い分が我が国よりも正しいと判断せざるを得ません。
おはようございます!
はい。
中国風の空気の読み方には、いつも苦労させられています・・・。
To boyakijijiiさん
中国の米中戦略経済対話への意気込みをみるにつけ、やっぱり、日本はなめられていたのか、と思ってしまいます。
To t3f783さん
中国人が相手をほめるときに、「有種」という言い方をするときがあります。能力がある、という意味のほかに、手強いとか、脅威というニュアンスがあるんですね。日本の今の閣僚に、中国からみて「有種」な人物とかいるんですかね。
To haneda-no1さん
なめられてもいいから、実利を得るのだ、というしたたかさがあれば、まだしも。
To 一閑さん
>「雲南幼児インスタントラーメン死」の話題に絡めて「北京趣聞博客」を披露したら、「メシがマズなるやろっ!」と大変好評でしたよ♪
あの雲南の事件の真相ですけど、小学生が自分でカップラーメンにいれた豚の脂かすが殺鼠剤に汚染されていたのが原因だそうです。ぶたの脂かすを入れていたビニール袋が殺鼠剤の袋だったとか。この件に関しては、まったくの不運な事故といえますが、とっさにカップラーメンの品質が疑われてしまうんですね。
To umejumさん
話しあえば分かりあえる、というのはやっぱり幻想ですかね。でも、別に分かり合えなくてもいいから、自分たちのスタンス、要求を徹底的に相手にわからせる努力をしたいですね。
To masa19861124さん
きょうから、固形物をたべようかと思っています。食欲でてきました。
To aqua2020さん
歴史というのは、なんか同じところをぐるぐるまわっているように感じることがあります。
To hiroさん
家にかえって、よーく会話の内容を反芻すると、あとで、あ、これ断られているんだ、と気づくことがあります。
To guizisunさん
私も、中国の自信たっぷりの反論をきくと、実は日本の方がなにか大きな誤解や曲解をしていたのかも、と心配になってきています。
To ★塗姆★さん
大陸でお商売されているんですか?
これって、中国政府のホームページに合意内容がアップされていて、それをチェックしたところ削除されているところがあったことが分かった、っていうことだったと思うんですが、、、、このような削除は今回だけのことなのかな~?、今までの日中間の合意文書でどれだけの削除があったかわからないな~?っと、ふと、思ってしまいました。