■国家質量監督検査検疫総局は11日、「歯磨き粉にジエチレングリコールの添加することを禁ず」と公告をだしました。10日の会見では、「歯磨き粉へのジエチレングリコール添加に、関係国は科学的な態度で応じてくれ」と、まるでWHO基準に反しないならさわぐことないじゃないか~みたいなニュアンスで答えていましたが、ここに来て、国際世論に屈したようです。中国に刃向かうはずないと思いこんでいた香港政府まで輸入禁止措置をとったことで、深刻さに思い至ったようです。とりあえず、関心事が高いようなので、ブログで公告の内容を抄訳。明日の記事にのると思います。
■このほど、米国、日本、カナダであいついでジエチレングリコール入りは磨き粉の販売禁止措置がとられた。目下、ジエチレングリコールの歯磨き粉添加量の国際基準はもうけられておらず、我が国の歯磨き粉にもほとんどジエチレングリコールは原料として使用されていないが、消費者の科学的な歯磨き粉使用のため、輸出企業の不必要な損失をふせぐため、次ぎのように公告するものでである。
■本日より(11日)、ジエチレングリコール入りは磨き粉の輸出入を禁ず。歯磨き粉のほかの原料を通じてジエチレングリコールが混入したばあい、その含有量は必ず輸出先国家・地区の要求に合わせること。
■本日より歯磨き粉製造企業は原料にジエチレングリコールの使用を禁ず。
■衛生省専門家グループはジエチレングリコール入りは磨き粉に対し次ぎのように、説明している。ジエチレングリコール含有量15・6%以下の歯磨き粉であれば、長期使用ても、人の健康に悪影響を与えることはない。もっか、ジエチレングリコール入りは磨き粉による中毒例があったことを示す資料はなく、最近の国家による抽出検査でも、国内生産の歯磨き粉の大部分からはジエチレングリコールは検出されておらず、検出されたとしても、含有量は10%以下である。消費者は、グリコール入りは磨き粉を使用したとして心理的に悪影響を受ける必要はない。
(以上、公告でした)
■ただし、国家が禁じても、企業が言うことを聞くかどうかは、わかりません。私は、愛用の歯磨き粉を日本から送ってもらっていますが。
この間香港系移民のおうちにあそびにいきましたが、香港を中国の子分というのは、失礼際なりなく、かわいそうな気もしますが。まともさが違うと思いますが。
でも中国の普通の人が悪いってわけじゃないですよ。
誤解しないで下さいね。モラルのない人の数の問題です。
To izaporaさん
子分と、言ったのは、中国側が香港政府のことをそう思いこんでいると、いう意味だったので、香港が本当に子分に甘んじているかどうかは、まだわかりません。少なくとも食の安全がかかわれば、毅然と抵抗するということは、今回の禁輸措置でわかります。でも誤解を呼ぶ表現なのでなおしました。
今回の件に限らず、彼の国の公告は、常に対外敵対心を基礎においた自己正当化で満ちています。彼の国の文化には敬意を払う面が少なくありませんが、近代の政治においては敬意を払う場面が全くありません。
文化や芸術は、権力の庇護によって育まれる場合と、権力に対する反抗を糧とする場合がありますから、愚かな政治体制と優れた文化が全く相容れないわけでもないのでしょうが。
福島様、中国まで出向いたのに質問できず残念でしたね。この際海外の記者と共闘ってのは無理でしょうかね…Give&Take?。
今度は中国産肥料で南アフリカ産パイナップルから高濃度カドミウム・鉛だそうです。昨日海外では報じられてましたが、日本では未だ見ません。
検索かけるといくつか掛かりますがインデペンデントからどうぞ。
http://www.iol.co.za/index.php?from=rss_News&set_id=1&click_id=79&art_id=vn20070706042703356C499181
あと米のある健康食品会社が”CHINA FREE(中国産を含まず)”商標を登録したそうです。
なんか食品問題で、他の諸々が彼方に消えてしまいましたね、これで良いのでしょうか。
>wonder123 さま
そのネタ、パチッてしまいした。すみません。おいしそうだったもので。つい。
http://koku.iza.ne.jp/blog/entry/227349/
>kokuさん
お気になさらないでお好きにどうぞ、元々Web上でOpenなものです。
別ソースだと、パイナップル生産者と労働者2700人が壊滅的な打撃を受けたとか…。
たった今、別の香ばしいのを見つけたんで、カキコに来たところです。
TimesOnlineから「インサイダーの意見:弱く、超親米過ぎ!」
http://www.timesonline.co.uk/tol/news/world/asia/article2062270.ece
何のことかと見てみればBan ki-moon国連大統領様のお話でしたw
>福島様 コメント欄汚してすいませんです^^
To wonder123さん
中国の土壌汚染の主要原因は化学肥料です。日本でも中国産肥料から基準値を超えるカドミウムが検出されたことでたびたび輸入禁止措置がとられています。食の安全学、あと2、3回でいったん締めるつもりでしたが、少なくとも飲料水、屋台スナック、残留農薬野菜、海苔(実はこれも深刻)、肥料はやはりとりあげないとね~。もう暫くお付き合いねがいます。
To yaginumaさん
>文化や芸術は、権力の庇護によって育まれる場合と、権力に対する反抗を糧とする場合がありますから、愚かな政治体制と優れた文化が全く相容れないわけでもないのでしょうが。
まったく同意見です。南米や中国ですぐれたマジックリアリズム表現が生まれたのは、権力への抵抗が糧となっていると思います。
>中国の土壌汚染の主要原因は化学肥料です。日本でも中国産肥料から基準値を超えるカドミウムが検出されたことでたびたび輸入禁止措置がとられています。
そんな肥料を使った畑では土を入れ替えないと作物は作れないでしょうね。作物が商品にならないという以上に被害は深刻です。
日本でもカドミウム入り肥料が検出されていて、”たびたび”輸入禁止措置がとられているそうですが、改善策が明示されない限り輸入禁止にすべきです。日本国内の企業には厳しく処置するのに輸入品にはその場しのぎの対応しかしていないように思えます。
中国に対する遠慮か、中国利権からの政治的圧力かなぁ。
>中国の土壌汚染の主要原因は化学肥料です。日本でも中国産肥料から基準値を超えるカドミウムが検出されたことでたびたび輸入禁止措置がとられています。
これは私にとって意外な情報でした。日本でのイタイイタイ病はカドミウムの溶出した神通川の水を農業用水(灌漑用水)として使用していたことが原因とされていますので、中国でも工場排水中の重金属で汚染された川の水を農業用水として使用したことが土壌汚染の主因だと勝手に思い込んでいたものですから。
それにしても、どうやったら重金属を含む化学肥料を製造できるのか、自称化学屋の私にもわかりませんので、念のため上記wonder123さんのソースを見たところ、使用されたzinc sulphate硫酸亜鉛中に微量成分としてカドミウム、ヒ素、鉛が含まれていた、ということのようです。この場合、硫酸亜鉛は肥料というより、ボルドー液(殺菌剤)などの農薬に混合して使用されるもののようです。
初めまして。
産経新聞愛読者だったので、以前から福島さんの記事は拝読しておりました。現在、主人に帯同し上海在住ですので中国の記事には興味津々です。
今は新聞が読めないのですが、記事とはまた違った関西風味ブログに出会えて、とても嬉しいです。
見つけたばかりなので、これからゆっくりと読ませて頂きます♪
これからも、中国の本質・本音紹介を宜しくお願いいたします!
私は行儀が悪いので、もっと行儀の悪い人がいるとなんだかホッとします。
上海・・・住みやすいです^^;
>本日より歯磨き粉製造企業は原料にジエチレングリコールの使用を禁ず。
これまで中国政府は歯磨きにジエチレングリコールを使用することを許めていたということが明らかになりましたね。日本なら一大スキャンダルになるところですが、一党独裁でよかったっと。
報道官の一部の製品で他の製品が迷惑を受けているとのコメントは言い訳に聞こえましたね。
何でそんなに騒ぐのかとのニュアンスが見て取れ危機感が薄い。
偽飲料水もただの水道水に偽シールを偽造したまがい物で、知らずに1年以上も飲んでいたとか。
業者も最後までシラをきりとおして本物と言うのみでは、中国の偽商品は多岐に渡ることを証明しています。
金のためならダンボールも廃油も利用する節操の無さは、孔子の国とは思いませんね。
やはり文化大革命の影響は今になっても負の遺産ですか。
福島香織様
>ジエチレングリコール入りは磨き粉の輸出入を禁ず。
ふと疑問に思ったのですが、これは、中国国内で販売、使用されるハミガキには、ジエチレングリコールを使ってもよいということですか?
To ブリオッシュ或いは出べその親方さん
製造企業は原料としてジエチレングリコールの使用を禁ず、という一文もはいっています。国内もダメよ。
To 無駄話さん
2005年4月のカドミウム肥料に関する農水省のプレスリリース、ネットにありました。いちおう参考まで。
http://www.maff.go.jp/www/press/cont2/20050428press_4.html
To stopchinaさん
ちょっと誤解をまねく書き方でした。
中国の土壌汚染は化学肥料による場合が多いのですが、このばあい窒素過多が問題視されます。窒素過多の土壌で育てられた作物をたべると、作物内の亜硝酸態窒素が体内で亜硝酸に変化して、がんを誘発する?すみません、その仕組みはまだ調べていません。いずれにしろ、窒素過多の土壌で育った作物は食べられない、おなかこわしちゃうのです。これが中国における化学肥料による土壌汚染の主なケースとみられます。あと、混合肥料にカドミウムが含有しているケースはこちらでもしばしば報道されていますが、なぜカドミウムが混入するのかは、まだしらべていません。食の安全学シリーズで、またとりあげたいと思います。
To chauchaauさん
初めまして。
私も北京、いごこちいいです。日本に帰ると日本人は、ルールきっちりまもるし、こぎれいだし、声うるさくないし、腹出してあるいているおっさんいなし(でもへそだしてあるいているおねちゃんはいる)、ものたりないです。
To ブリオッシュ或いは出べその親方さん
国内用も原料としてジエチレングリコールを使用することは禁じられました。
To kyamagaさん
文化大革命の影響かは別として、危機感は薄いですよね。もうちょっとちゃんとしろい!といいたいです。
福島さんの健康が心配になってきました。