時系列:チベットとその周辺で今まで何が起きたか。

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■チベット人女流作家、オーセルさんと先ほど、チャットした。彼女はこの事件で、うちひしがれている。たんなる、おしゃべりなので、このチャットの内容は非公開。今はそっとしてあげたい。ただ、彼女は自分のブログhttp://woeser.middle-way.net/については、ぜひ多くの人にみてほしい、というので紹介しよう。これは、中国からはアクセス禁止。

■とくに「大事記」と題された今回の事件を時系列にまとめたものは、ぜひ読んでほしい。いかに今回の一連の事件が深刻、危機的なものかが分かるはずだ。この情報はオーセルさんだけでなく、チベット問題の平和解決を願う多くの人がありとあらゆるコネクション、チャネルを使って集めた情報が入っている。要は口コミである。しかし、当ブログは口コミ・ゴシップブログを標榜しているので、堂々とのせてしまう。今後の資料にもなるかもしれないので、全訳、紹介の許可をいただき、当ブログに転載する。長いので読むの大変だ、という人は太字のところだけでも。

■チベット各地で2008年3月10日以降に起きた大事記。(3月22日まで)
(以下翻訳、転載)



310

 

ラサ・デプン寺で500人の僧侶が平和的なデモを行った。しかし武装警察は僧侶を殴り、催涙弾を使用し、これを阻止。数十名の僧侶が拘束された。同時に僧院は軍に包囲されたまま今に至る。水道は止められ、周辺の食堂も閉鎖し、僧侶らは生活の困窮に陥っている

■同日、ジョカン寺の前で14人の僧侶がチベット国旗をもって抗議活動を行い、警察当局に殴打され、逮捕された。多くのチベット族市民がこの惨状を目の当たりにし、警察に暴力をやめてくれるよう哀願したが、そのため3人のチベット族市民も逮捕された

     アムド(青海省海東チベット自治州)華隆県の?寺では、僧侶が平和的デモを行ったが、軍、警察に解散させられた。

■アムド(青海省海南蔵自治州)貴南県魯倉寺の僧侶が平和的デモを行ったが軍、警察に解散させられた

 

311

セラ寺で600人の僧侶が平和的抗議活動(座り込み)を行ったが、武装警察が殴打し、催涙弾などを使用し、僧侶を拘束した。同時に寺院を包囲し、水を止め食堂を閉鎖し、僧侶は生活困窮に陥っている。セラ寺周辺では多くの市民が寺院に集まり、僧侶の虐待をやめるよう哀願した


 

 

312

デプン寺で僧侶2人が(抗議の意味で)手首を切り、セラ寺僧侶がハンガーストライキを開始した

■ラサの多くの政府機関(単位)において、3月10日、3月11日の事件の緊急報告会が行われた。各機関の責任者は、その会議で、下部組織の幹部職員らに簡単に事件を報告した。一部責任者の報告は「デプン寺の数百名の僧侶集団がラサに向かっていこうとして、ラサ税関付近で武装警察に阻止された」というものだった。またある責任者は「その地区の寺院で若干規模の違う事件が発生した。しかし、主な事件はラサ地区に集中している」。また別の官員は「武装警察とデモ隊の衝突(肉弾戦)が発生した」と語った。

 

■多くの機関は事態が拡大中だと説明し、幹部・職員およびその家族に対して敏感な部分に触れることを禁止、みだりに人に話したり、疑いをもつなと強調した。一部当局機関の責任者は事態が非常に深刻なときに使う「これはチベットの長期的安定局面に対する厳粛な挑戦である」「事件は拡大傾向にある」という言葉を使った。


 

313

ラサ郊外のガンデン寺(甘丹寺)の数百人の僧侶、曲桑寺150人の尼僧がラサ市中心に和平請願に赴こうとして武装警察に包囲され今に至る。ラサ3大名刹(セラ、デプン、ガンデン)は当局によって封鎖された。

314


午前、ラサ・ラムチュ寺近くで百人の僧侶が連日のデプン、セラ寺院の鎮圧に対し、デモ・抗議活動を行っていたが、この日、警察がやって来て僧侶を殴打、チベット族市民の怒りを誘発した。この後、数万の市民が大規模抗議を行い、過激な事件も発生。当局が大量の軍隊を投入、鎮圧した。ラサは至る所に軍用車両、装甲車が配置され、催涙弾を使用、発砲などによって局地的に鎮圧、例えば
?瑪貢居民区などで殺戮と拘束が行われた。

その晩は外出禁止令が出た。これは1989年以来、最大規模のチベット族抗議活動。当局は13人死亡と発表、チベット亡命政府は100人のチベット族が撲殺されたという情報をうけている。

 

 
ラサ公安当局から聞いたとするある情報によると、14日から当局は発砲禁止令を撤回し、群衆に対して発砲許可したという。

 

   
アムドのラプラン・タシキル寺(拉卜楞大寺)(甘粛省甘南チベット自治州夏河県)では、年に一度の〝多久〟と呼ばれる仏教行事がおこなわれていた。午後2時ごろ、400人の僧侶と群衆がチベット国旗を掲げ、沿道の人民に向かって「チベット独立!」「ダライ・ラマ万歳」「われわれに宗教の自由を返せ」などと叫び、県党委、県政府、公安当局の前で平和的デモを行い、夜になって当局武力警察で武力により解散させられた。

 


 

315

 

ラサは正規軍が投入され制御され、(デモ参加者の)全面的な捜査拘束作戦が展開された。ある情報によると600人が拘束された。ラサ市は戒厳状態で夜間外出禁止令がしかれ、軍備警戒はますます厳重になっている。当局はオフィシャルサイトで、「公告」を出し、自首期限を17日24時とした。

 


■ラサ周辺の県、達孜、曲水、林周、墨竹工?などで、デモと抗議活動が発生した。


     アムドのラプラン・タシキル寺で、一万人以上の僧侶と民衆が大規模抗議デモを行い、公安、武装警察との激しい衝突があった。その後、蘭州軍区の40両以上の大砲(?)車両、20両以上の装甲車が、寸鉄纏わぬ老若男女に向かって発砲、多くのチベット族が死亡した。20人が逮捕された。

 


■その夜、アムド合作市の主要寺院の僧侶は協力してデモを行い、軍・警察に包囲封鎖された。合作市東一路一帯で、民衆が抗議デモを行い軍・警察に追い散らされた。


■合作市の民族師範専門学校のチベット族学生が平和的抗議を行い、学校の党委員会と衝突した。


アムド碌曲県郎木寺で大規模デモが発生し、軍・警察に解散させられ、包囲された。

■四川省甘孜藏族自治州道孚県
で数百人の僧侶と民衆がデモを行いビラをまき、軍・警察に解散させられた。

 

   康地達折多(四川省甘孜藏族自治州州府康定県)では、この日からすべての政府機関で必ず当直をおくよう通達された。3月6日、康地稻城(四川省甘孜藏族自治州州稻城県)では、百人以上の僧侶と民衆がデモを行い、軍・警察との深刻な衝突が発生していた。3人のチベット族が撃ち殺され、ある公安当局者は手を切断されるけがを負った。事件後、さらに大量の軍、警察が投入された。道孚県八美区では標語やデモは当局軍、警察によって制止されている。

316

ラサ市内の一部地域では、依然抗議活動が発生、当局は鎮圧拘束し、少なくとも300人が拘束された。全市が厳戒状態。昼には、拘束された40人のチベット族を軍用車両2台にのせ、市民への見せしめにするためにラサ市内主要道路と二環路を回った若いチベット族男女で両手を戒められ、頭を低く抑えつけられ、一人一人の背中を銃をもつ兵士が抑えつけていた。


   ラサ付近の達孜県では、30~40人の逮捕者がでた。墨竹工?県では、僧侶が平和的デモを行い、当局軍、警察に鎮圧され、一部僧侶が逮捕され、一部僧侶は現在身を隠している。山南桑耶寺一帯、那曲地区所在地那曲鎮でも、デモと抗議があった。

 
パンチェン・ラマの寺であるシガツェ・タシルンポ寺でも抗議活動があった。シガツェ地区では、僧侶と民衆が抗議活動を行った。


 午前、アムド(四川省阿蔵?族自治州)阿?で、僧侶と民衆がデモ、抗議を行い、軍、警察に鎮圧され、30人以上が撃ち殺された。僧侶、学生、遊牧民、一人の妊婦、五歳の子供、中学二年のLhundup tsoという女の子も含まれている。午前4時、現地のチベット知識分子、覚勒達瓦(学校教師,2006年、ダライ・ラマの呼びかけに従って、毛皮を燃やした一人)が、拘束され、行方不明。

軍、警察が県城(県庁所在地みたいな町)を包囲。18人の犠牲者に対し、格德寺で天葬が執り行われた。その他の遺体は他の教派の寺院に送られた。失踪者多数。

■アムド紅原県で数百人の軍が増員された。


■アムド朗木寺で抗議事件中、軍、警察による発砲があり、死傷者は不明。


■午後、アムド(青海省海南藏族自治州共和県
)で、僧侶と民衆のデモ・抗議があり、軍、警察に解散させられた。


  
午後、アムド(青海省黄南藏族自治州同仁県)のアムド大寺隆務寺の300人の僧侶が抗議活動を行い、千人規模の武装警察に包囲され、十数両の軍用車両、装甲車が街を巡邏した。

■青海省果洛藏族自治州瑪
卿県拉加寺で、平和的デモがあった。

 

■午後、四川省甘孜藏族自治州炉霍県の各寺院でデモ準備を行っていたところ、現地幹部が寺にきて取りやめるように勧告、威嚇、当局は軍、警察をこの地に増員配置した。

■午後、アムド(甘粛省甘南藏族自治州)瑪曲県で、空前の規模の抗議活動があり、瑪曲県チベット語中学生と小学校生、地もと寺院の僧侶が千人以上の県民とともに、街の通りをデモ行進した。多くの異民族商店が打ち壊しにあい、16台の自動車が焼き討ちにあい、多くの鎮当局の建物が打ち壊しにあった。当局軍警は発砲、多くの死傷者、逮捕者がでた。17日夜から、政府は厳戒行動をとり、各機関に24時間の当直制をとるよう通知、通知がなければ、職場を離れてはいけない、とした。

 

    
アムド(甘粛省甘南藏族自治州)碌曲県でも抗議事件が発生。州府・合作市では抗議事件が発生し、回族の店が焼かれた。甘南卓尼寺、恰盖寺など多くの寺院で抗議活動があったが、衝突はおきていない。

■その夜、甘粛省蘭州の西北民族大学チベット語学部の500人のチベット人学生が運動場で座り込み抗議を行い、校内でラサの状況を説明したビラを貼った。ラサなどのチベット族の苦しみを訴えたものだった。座り込みは午後4時からはじまり、多くの教授、院長、チベット族教師は学生にやめるよう説得したが、17日夜も7人が座り込みをつづけている。


 
もっか、成都の西南民族大学も警察と私服監視員が増員され、チベット族学生の行動を懸念している。成都武候祠はチベット自治区の駐在事務所、甘孜州の駐在事務所、西南民族大学などがある。このあたりはチベット族の主要居住区で、100前後のチベット民族工芸品店などがありチベット族区とも呼ばれている。この地域は警察の厳重な監視下にあり、車の出入りも厳格な検問を受け、車両は中に入れない。街の入り口は警察と警察車両が封鎖して、通りにも多くの警察車両がランプを点滅させている。通りにそって一定の間隔で警官が立っている。ヘルメットなどをかぶった、防暴警察のような警官もいる。付近に武装警察で一杯のバスが駐車されていた。

■甘南合作師範専門学校、青海師範専門学校、四川省甘孜州では、阿?県の一部チベット族学校でも抗議活動があった。


 

 

317

■ラサは軍隊に包囲され、各家をしらみつぶしに回ってデモ参加者をとらえる大捜査作戦を展開。何人が拘束されたかは不明。ラサの各道路では軍による検問が行われ、身分証明書持たないチベット族はすべて拘束された。

 


■ラサの堆龍徳慶県徳慶村丁果寺の12人の僧侶は当日の抗議活動中に逮捕された。そのうち名前が分かっているのは?瑪?瓦、格桑巴珠、阿旺英尼、阿旺塔曲和晋美。

 


■ラサの当県康瑪寺の8人の僧侶が逮捕された。

 

■午前、アムド(四川省阿?藏族自治州)阿?県の馬迷寺の尼僧がダライ・ラマの写真をもって和平を叫びながらデモ行進した。


     午前、アムド(青海省海南藏族自治州共和県)の寺院でも抗議活動が行われた。

 


  午前、アムド青海省黄南藏族自治州同仁県の隆務寺僧侶全員が、隆務寺西山口?桑,斉頌で、ダライラマへの祝福の祈りをささげたところ、軍、警察に阻まれ、追い払われた。僧侶は市街区にデモに行こうとしたが、民衆が泣いて止めたので帰った。警察は高度の警戒態勢をとっている。最後に僧侶は寺の夏日倉(シャリツアン?)活仏に頼んで、政府に要求を提示してもらった。その要求とは寺を包囲警邏する軍、警察の撤退、寺の中に設置されている監視カメラの撤去、仏事の理由無き禁止を撤回、など。政府は同意。

    
しかし午後、地もと当局の官員がチベット族各家庭をまわり、デモに参加しないことの証明証にサインさせた。18日に、西寧から特殊警察部隊が派遣され現地に配置された。

 
     午前、アムド甘粛省甘南州府合作市で、合作衛校の学生が市内をデモ。合作師範専門学校の学生と現地中学校の学生がデモを計画して阻まれた。

 

■午前、アムド甘粛省甘南藏族自治州の碌曲県で500人の僧侶と民衆が平和デモをおこなった。



 
アムド青海省海南藏族自治州の貴南県塔秀寺僧侶が平和デモを行い、県城に行く途中で警察に阻まれ寺院に追い返された。

    
午後6時、アムド(青海省果洛藏族自治州)久治県大龍寺で、平和抗議デモがあり、1000人が参加、中国国旗を降ろしチベット国旗の雪山獅子旗を掲げた。

  アムドは青海省果洛藏族自治州久治県隆盖寺の200人の僧侶が平和デモを行った。この前にこの寺の僧呂はラサの最初のバルコルでのデモで何人かが逮捕されている。

■アムド(
甘粛省果洛藏族自治州)久治県で数百人の遊牧民の抗議活動があり、商店や警察車両が、寺院の一部ラマ僧が、説得に当たって停止させた。当局は連夜、軍警を久治県に派遣し、夜間外出禁止措置を実施。

■午後7時、アムド(青海省果洛藏族自治州)久治県の門塘郷で300人規模の平和デモがあり、チベット国旗を掲げた。

■アムド(甘粛甘南藏族自治州)卓尼県の民衆がデモを行い、卓尼藏族中学の学生が、多くの商店、レストランの窓ガラスなどを破壊、その後警察に追われて解散。そのご、40台の武装警察車両が配置されて州府への交通が遮断された。

■アムド(甘?省甘南藏族自治州)迭部県でも暴力を伴うデモが発生。


■ 中国少数民族教育の最高学府である北京中央民族大学で100人のチベット人学生が校内で数時間の座り込み抗議をおこなった。これでチベット族を支持する声が首都北京にまで広がったことになる。目撃者が語るところによると、座り込みの学生は静かにろうそくをともし、一言もはっせず、だまって涙を流していたという。
教師は学生を説得。公安も現場にいた。学校の外では警察車両が待機したが衝突は起こらなかった。ただし、公安はすでに首謀者の捜査を展開、座り込みは19時から23時半まで続き、ある情報によれば300人が参加し、学部生および研究生も含まれるという。

■四川省成都市の西南民族大学100人あまりのチベット族学生はデモおよび座り込み行った。

■アムド(四川省阿?藏族自治州)?原県で、チベット族の抗議活動が行われ、現地のチベット族中学の学生が校門を出てデモ行進。警察と教師が阻止し、数名の学生リーダーが逮捕された。学生らは座り込み抗議をして、彼らは釈放された。ある学生は足に銃弾を受け、ある学生は刀による刺し傷をうけた。現在病院で治療中。

四川省甘孜藏族自治州の色達県でチベット族の抗議デモがあった。

■ 3月18日

■ラサは依然、大捜索が行われ捕まった人は何人にのぼるかわからない。主要道路の入り口には、解放軍が配置され、通行人の身分証などをチェックしている。とくに、チベット族衣装をきたチベット族に検問は集中。多くの兵士が、住民を拘束、捕まえたものを棍棒で殴る者も。催涙弾をつかって、野次馬を追い払う場面も

■ラサ郊外雪新村では午後4時から4時半にかけて、住民3人が連行された。うち一人は50歳くらいで、衣服から幹部らしい。かれも縛られ殴られていたが、頭をたかだかとあげ、おそれた様子はなかった。もう2人は若者で、見た目からラサ市民のようだ。

■午前10時半、青海師範大学民族師範学院で200人近いチベット族学生が運動場で座り込み抗議を行った。「哀悼」をスローガンにしていた。多くの教師が説得し、午後2時半に解散。

■午前、アムド(青海省果洛藏族自治州)大塘寺で、平和抗議デモがはじまり、のちに学生、民衆が数千人参加。彼らは非暴力平和デモを行うと堅く決めていた。

アムド(青海省果洛藏族自治州)果洛地区、扎曲?で、大規模な民衆の抗議活動があり、多くの郷鎮政府で中国国旗がおろされ、仏教の旗幟が揚げられた。軍警の制圧をうけ、双方が衝突、あるチベット族は射殺され、死傷者の数は不明。大多数は普通の民衆。


■午後、アムド
(甘粛省甘南藏族自治州)合作市で、百両以上の軍のトラックが市内に入った。甘南州府合作市の師範専門学校やチベット族中学、チベット族小学校の学生は、実家に帰らされ、授業開始日を待っている。

■アムド(甘粛省甘南藏族自治州)瑪曲県の各学校で、学生に対し、校内にいることを禁止、同時に、チベット族幹部に街の治安維持を要求し、聞かぬものは懲罰を与えると通達した。


■午後4時半前後、 四川省甘孜藏族自治州理塘県で、300人のチベット族がデモを行い、一部拘束された。

四川省甘孜藏族自治州甘孜県で、僧侶民衆がデモを行い、炉霍県の農牧民も参加。報道によれば少なくとも、一人が軍警に射殺され、9人が銃弾を受け、死傷者の数は不明。炉霍地区では大量のビラがまかれた。

■その夜、四川省甘孜藏族自治州色達県では、数千人の僧侶と民衆の抗議活動があり、軍、警察当局に解散させられた。

■その夜、アムド 青海省黄南藏族自治州尖扎県の民族中学(唯一のチベット語中学)で、すべての教室に「フリーチベット」「ダライ・ラマ万歳」の張り紙がはられる事件があった。中国国旗がおろされ、雪山獅子旗が掲げられた。しかし、尖扎県の市内では軍、警察があふれ、すべての寺院で僧侶は寺から出ることがゆるされていない。

北京の大学では少数民族の学生(つまりチベット族学生)にたいし、身上調査が行われた。質問は①ダライ・ラマのあなたの心に置いての地位は?②父母の詳細な住所、職場連絡先など③学生の身分証明書番号、④いかなるデモ、座り込み抗議に参加しないと保証するか。

■すべての外国記者にラサ、青海、甘粛、四川などのチベット族自治州、居住区に行くことを禁止。主要道路で検問を行い阻止している。ある外国人記者は車で15時間かけてさまよったが、結局、いずれのチベット族居住区にも入れなかった。最後に警察の強制撤退命令をうけ、蘭州から北京に帰った。理由はチベット族自治地域は安全ではない、というものだった。記者は「イラクより安全でないのか?」と笑ったという。

■青海省西寧の各小学校、中学ではすべてのチベット族学生に登録をもとめ、家庭状況、戸籍を調査。戸籍が西寧にないものは、現地の戸籍を提出するよう求めた。

■3月19日

■ラサでは依然、拘束された人数は不明。新華社はすでに160人が自首したと報道。 

 

■ラサのデプン、セラ、ガンデン寺は依然、当局に封鎖されている。軍に包囲され、水、食糧が止められ、僧侶に対し「兵糧攻め」が行われている。三大寺の僧侶の直面する危機を外界に訴える。

■チベットテレビの文芸チャンネルとラサテレビのチベット語チャンネルで、ラサ市公安当局による21人分の指名手配が発表された。そのうち2人が僧侶、1人が女性。録画映像から写真を拡大して、顔が写された。ラサで逮捕されたチベット族は千人以上にのぼる。3人のチベット族は逮捕からのがれようとして、ビルから飛び降り自殺。とらえられたチベット族はほとんど、衆人環視の中、軍警用の鉄棒などでひどく殴打された。この様子を見てチベット族は同情をしめし、目を覆ったというが、多くの人は喜び「ざまあみろ」と叫んだという。街は兵士であふれ、チベット族の身分証明証、戸籍をチェック。チベット族は基本的に門を閉ざして外にでていない。街を歩く人は基本的に漢族という

香港フェニックステレビの番組は、ラサがすでに正常な生活に回復したといしているが、これら取材がいうところのラサ市民とは、漢族であり、つまりラサはもう、漢族の都市であるということだ。


■ラサ人民検察院が24人のチベット族の逮捕状を発行。指名手配されていた21人は含まれていない。しかし、21人のうち、一人は逮捕されている。

 


■青海のあるチベット自治州からの情報。多くの地方の村村がすべて軍、武装警察に包囲されて、厳戒体制がしかれている。蘭州軍区の派遣した部隊という。

■青海民族学院のチベット族学生は座り込み抗議したいと、署名活動を行っている。

■アムド(甘粛省甘南蔵族自治州)瑪曲県城および各郷鎮が軍の車両に包囲され、容疑者大捜索が始まり、多くのチベット族が捕まっている。

四川省甘孜藏族自治州色達県の500人以上のチベット族は県政府の前で抗議活動を行い、多くのチベット族が拘束された。

■アムド(四川省阿?藏族自治州)?原県?日馬郷の40人のチベット族は抗議を行い、学校の中国国旗をおろし、ハダ(巡礼者の使うスカーフ)をチベット国旗のかわりに掲げた。

■アムド
(青海省黄南藏族自治州)同仁県の???和多瓦郷のチベット族がデモを行った。

 

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「時系列:チベットとその周辺で今まで何が起きたか。」への15件のフィードバック

  1. 福島香織様: こんばんは
    またまた、深夜の更新、からだは大事にして下さい。
    がんばりどころではるのですが、少し心配しています。

  2. 一つ一つの出来事に深い思いがあることを感じながら読みました。
    今、チベットで、民族浄化が成し遂げられようとしているのでしょうか。

  3. ひとつひとつのニュースに深く心がいたみます。
    中国にいる日本人は、本当に「知ること」しかできないので、とても有用な情報源です。どうかご自愛下さい。
    大学の寮で暮していますが、ヨーロッパ諸国の留学生が言うには、本国の主なメディアや多くのサイトが中国から閲覧不能になり、本国の世論や母国語でのニュースを知ることが難しい情況です。
    また多くの動画サイトも見られなくなって、不満がたまっています。
    日本語のものはそれほど影響が少ないのですが、残念ながらチベットに心を寄せる日本人留学生は、チベットへの旅行の経験があるか、社会問題に興味のある学生に限られます。
    しかし、今の私たちのあいさつ代わりの言葉は「何か新しいニュースは?」になっています。
    中国にいて、日本で日本人が多くデモにあつまっているのを心強く思いますが、でも、もっと早い時期にこうして強い関心を示すべきだったと、悔やまれます。

  4. いつも記事を拝見させていただきます。
    私はチベット族ではないですが、内モンゴル自治区に20年以上住んでいた漢族です。少数民族は中国の二等国民とか、外国のメディアにはよく言われますが、その地の住民として決してそうではないと反論したいです。小中一貫の寄宿民族学校に入って、学費なしで学べる同じ年の仲間がいました。ただ2割しか進学できない時代でも、彼らが優遇され、同じ大学を受験しても漢人より合格ラインは20点以上低かったです。そして、就職から、給料、育児(少数民族の頭数を増やすために、一人子政策の中国でも第2子まで生むことができる)様々な面で優遇されています。チベットに行ったことがないですが、恐らく同じ政策が実施されているはずです。だから、なんだかんだ中国の民族政策を否定する言動は同意できません。
    昔記者を志望していた時期もありましたが、正直くだらん記事を書くやつがびっくりするほど一杯居るから、この業界に飽きれてしまいました。
    このブログだけを唯一の情報源として、かなり信じている日本の方がいると思いますから、どうか記者の責任をいつも念頭において、ただ猟奇的なこととか、びっくりさせよう、特ネタとかの心理で記事を書かないでください。
    そして、任せられた仕事かもしれないですが、自分の推測、評論やどこかから集めてきた不確かな情報などを情報源の限られた人に伝える時、慎重にすべきではないかと思います。
    言い換えれば、本当に特ネタを狙うなら、現地に入って、ジャーナリズムの精神で第一線から取材してきてください。

  5. To xinyuさん
    こんばんは。
    >昔記者を志望していた時期もありましたが、正直くだらん記事を書くやつがびっくりするほど一杯居るから、この業界に飽きれてしまいました。
    それは、中国の思想を軸にしてるからではないですか?
    物書きは、低級の仕事だと聞いたことがあります。
    あと、教師も。
    >このブログだけを唯一の情報源として、かなり信じている日本の方がいると思いますから、どうか記者の責任をいつも念頭において、ただ猟奇的なこととか、びっくりさせよう、特ネタとかの心理で記事を書かないでください。
    日本では、ここだけが唯一の情報源なることはありえませんよ(笑)
    自分でTVやラジオを持たない、新聞を読まない、パソコンをネットに繋がないなどということをしない限り、情報源は選択できます。
    選択できる「自由」があります。
    内容が、情報を発信してる元の思想に偏ることも事実あります。
    でも、色んな情報源との比較、検討をすることもできます。
    日本でYouTubeにすら接続できなくなる状況なんていうのは、システム障害くらいじゃないでしょうか。
    それが「本当」の民主主義です。
    >そして、任せられた仕事かもしれないですが、自分の推測、評論やどこかから集めてきた不確かな情報などを情報源の限られた人に伝える時、慎重にすべきではないかと思います。
    福島さんは、十分慎重にされていると思いますよ。
    >言い換えれば、本当に特ネタを狙うなら、現地に入って、ジャーナリズムの精神で第一線から取材してきてください。
    入れるもんならね。

  6. To xinyuさん
    おっしゃる意味わかります。漢族の人にきくと、チベット族は優遇されている、とうらやましがる人が多いです。実際、受験のとき優遇されていますよね。それで受験のためにチベットに移住する漢族受験生も多いとききました。ラサで外務省のアレンジで企業を取材しましたが、チベット幹部の人が結構おおかったのも印象的でした。もっとも、それは外国メディアに取材させるために選ばれた非常に優秀な企業であったという気もします。建設現場で、賃金格差があったり、チベット族の間に不満があるのも事実です。本当は現地で、何者にも監視されずいろいろなインタビューができればいいのですが、今は無理のようです。ですから、このブログの読者の方には何度もいっているのですが、ここに書かれているものは、あくまで私の視点、経験、思想を反映した一つのものの見方ですし、根拠となる情報も口コミ情報が多いです。そういうことを割り引いて、一歩離れたスタンスで読んでいただければと思います。公式情報は、紙の新聞がきちんと報道していますので、普通の日本人読者は、そちらの方を重視しています。ご安心ください。

  7. 3月10日に僧侶を殴った武装警察ってのは単にデモしてる僧侶にムカついて殴っただけの?それとも胡錦濤を追い落としてやれ、とたくらんでる上海派閥の息がかかった自作自演の匂いプンプン的なものなの?

  8. TO tenyoufood さん
    質問していただき、有難うございます。
    十数年前までは大学生の就職は全て学校側が斡旋してくれた時代だったです。親父が勤めた大学でも少数民族の教え子が沢山いまして、卒業後殆ど政府、学校に務めるようになりました。今は状況大分変わりまして、公務員になろうとしても難関の試験を合格しない限りなかなか採用されませんが、民族地域では、少数民族出身者の割り当て枠があって、何割は必ず登用しなければいけない決まり(政策)がありますので、例え点数が多少低くても採用されます。一般企業においては少数民族出身者に対する就職差別なんかも聞いたことがないです。優れる人材だったら、出身民族なんか関係ありません。
    政府官庁に勤めたら、ロケット昇進ができるのは大体少数民族出身者です(民族地域においては、他の省は分かりません)。30代ですでに政府高級官僚になった知り合いもいます。
    給料面では、少数民族出身者だけに支給する手当てがあります(公務員)。
    これらの施策は当然民族地域の安定を狙っていますが、一般庶民にとって平穏無事に生活できるのは一番の望みではないかと思います。
    少数民族は信仰、宗教を尊重するのは当然だと思います。漢民族の人でも、大大多数はそれを踏みにじることを考えていません。綺麗ごと言うだけでもないですが融合と共存は唯一の道だと思います。考えてご覧、五十六の民族を有する国がそれぞれの民族の独立要求を許したら、平和なんかなれるのか?

  9. TO laska-take3 さん
    コメントをしていただきまして、有難うございます。
    中国では言論統制があり、庶民の知る権利が制限されているのは事実です。それを否定しません。
    記者として検閲され、自由に書けないのは悲劇です。報道の自由があって、報道の倫理を忘れてしまうのは悲劇より人災です。記者の責務は事実を報道するだけだと思います。自分の先入観を極力排除し、事実を庶民に伝えるのは仕事だと思います。これ万国共通ではないでしょうか、同意しませんか?
    「以訛伝訛」という言葉がありますが、不確かな情報を人に伝えたら、段々
    真実から掛け離れ、真実でなくなることです。日本の大学で先生から最初に教われたのは、参考文献使ったら、書名、作者、何ページから何ページまでの段落を引用したかをきちんと書くことが、一番印象深かったです。プロの記者だったら、もっと慎重に裏づけをしなければ失格です。
    例えば「××には300人がデモ参加、10数人が銃撃を受け死亡、、、」とかは本当はどこから入手した情報、その情報の信憑性があるかどうかは確かめましたか?
    中国は何だかんだ素晴らしいと自己満足はしてませんが、中国を「妖魔化」する者は私から見るとただの変態に過ぎないです。
    また、チベットに関する第一線からの「生情報」と認識して福島さんのブログを見ている日本の方⇒「唯一」は過言かもしれないが、現地からの情報が限られている今、かなり記事内容を信じてしまう観衆にとってある意味では「唯一」かもしれないでしょう?

  10. To xinyu さん
    こちらこそ、有難うございます。
    xinyuさんは分かり合える方と思ったんですが、スパイですか?^^
    >中国では言論統制があり、庶民の知る権利が制限されているのは事実です。それを否定しません。
    xinyu さんの仰ることはもっともという部分もあるので、話がすんなり通じる部分は、かえって慎重になってしまいます。
    >・・・・事実を庶民に伝えるのは仕事だと思います。これ万国共通ではないでしょうか、同意しませんか?
    します。
    じゃあ何故xinyuさんは一度思い立ったに関わらず、記者を諦められたんですか?
    (この職業で生活するのがバカバカしかった?)
    >中国は何だかんだ素晴らしいと自己満足はしてませんが、中国を「妖魔化」する者は私から見るとただの変態に過ぎないです。
    「妖魔」なんて抽象化する前に、中国は具体的に治せるところあるでしょう?
    地、水、土、空。
    xinyuさんのような方から、少しでも(とてもとても遠回りにでも)定義できないんですか?
    ご存知だと思いますが、「察してください」みたいな返答がくると、ガッカリするんですよ(苦笑)

  11. To xinyu殿
    自由主義社会におけるルールを理解されていないようですね。
    自由主義社会においては、プロの記者に値するかどうかは読者が判断します。信用を失ったら(読まれなくなるという形で)読者によって退場させられます。
    共産党がすべての価値判断をする中国とは根本的に違うのです。
    「プロの記者だったら、もっと慎重に裏づけをしなければ失格です。」などというあなたの判断基準を他人に押し付ける必要は、自由主義社会においては必要ありません。
    嘘をついても退場させられない共産党と、嘘を書いたら記者としての信用を失う福島さんとどちらを信用できるかを読者一人一人が判断するだけです。
    それから、ご自分の信用のためにご自分の一番最初の(読むにたえない)コメントについて誠実に説明すべきと思います。
    それまではあなたの信用はゼロです。

  12. TO yigosso さん
    僕のコメントで随分血圧を上がらせてしまったようですね!反省しときます!中国人はやっぱり血性荒い?って結論づけにしたら、大多数の同胞には申し訳ないですね!(実は比率的には温厚な人が多いかも)
    でも一部の本当の「読むにたえない」コメントをする人に対して、「いい加減にしろう」くらいじゃ物足りない、頭より爪先で考えてるか?と問い詰めたいだけです。
    laska-take3 さん からも「xinyuさんは分かり合える方と思ったんですが、スパイですか?^^」のご指摘を受けましたが、「スパイです」と認めなければ、laska-take3 さんも気が済まないでしょう?(笑)
    でもスパイだったら、こんなコメント何かする暇もないでしょう?!もっと暗殺とかで手柄を上げなきゃいけないでしょう?僕は此処を議論の場として、脳の活性化を図ろうと思っているだけです。ちょっと饒舌になったかも知れません。
    ただ真相を知りたいわけ、デマなんかいらないです。

  13. TO tenyoufood さん
    回答が遅れて、すみません。
    「自治区」は主に自治内容は「中国民族地域自治法」の第3章の中に細かく書かれています。
    1民族地域の具体的な状況に応じて、自治条例(法律に等しい)を作れる。
    2国家機関で作った法律の中、民族地域の実情に相応しくない部分の改正権がある。
    3自治地方の政府は職務を履行する時に、一種か多種の民族言語、文字を使用できる。
    4地域の需要に合わせて、少数民族幹部、人材(特に女性)を育成すべき。
    5自治地方政府の公務員を登用する際、少数民族出身者を適当に優遇すべき。
    6自治地方の企業も優先的に少数民族から特に農村、遊牧民出身者を登用する。
    7中央政府の承認の元、自治地域の治安を維持する公安部隊を組織できる。
    8自治地方の経済方針政策などの設定権
    9自治政府は法律に基づき草原、森林の使用権と所有権の確定権がある。
    10民族自治機関が当該地域にある鉱物採掘権を有する。
    後は国境地帯で貿易区域を設ける権利、
    独自の経済貿易活動を行う権利、
    国家予算に組められた財政の処分権、
    国の財政から優先的に補助をもらう権利、
    非少数民族地域より予算外の機動費(?ようは臨時応変に使う)を保有する権利、
    民族地域に有利な減税措置を講じる権利、
    9年義務教育(寄宿学校と助成金制度)を受ける権利、
    地方財政は民族文字で書かれた書物の出版、編集を助成する。
    民族のメディア関連事業の育成、
    歴史記念建造物、書物の保存、無形文化財(宗教)などの保護は自治政府の責務、
    少数民族の衛生及び健康の保護。
    民族自治機関は自民族の実情に相応する人口政策を設定する権利がある。
    相当長いもんで、簡単纏めました。
    参考になればと思います。

  14. To 福島香織さん
    中国の駐在記者として、福島さんはある程度中国の事情を御存知だと思います。
    次のコメントを見る限り、福島さんは中国のチベット民族も含める少数民族に対する優遇政策についての理解は十分ではなかったようで、少し説明させていただきます。
    > おっしゃる意味わかります。漢族の人にきくと、チベット族は優遇されている、とうらやましがる人が多いです。実際、受験のとき優遇されていますよね。それで受験のためにチベットに移住する漢族受験生も多いとききました。
    実際は漢民族の受験生はチッベトへ移住しても、少数民族の受験生に対する優遇を受ける事が出来ません。
    中国の平均教育レベルは他の国と比べると、高いと言えないと思います。その優遇は少数民族の平均教育レベルを優先に上げさせる政策だと思います。
    大學受験の面における優遇のほかに、一時人権問題として批判された中国の一人子政策は少数民族に実行してません。それは少数民族の人口が増える為の政策だと思います。
    一つの少数民族に対して、教育レベルの向上と人口の増加により、もっと重要なことがまだあるか?確かに民族によって、価値観は若干違いますが、ただ、現代社会でその価値観の基本部分における相違は段々無くなっているようです。
    以上

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