■出張、インフルエンザ、6カ国協議とイベント(?)続きで更新が滞っております。あいすみません。とくにこの協議中は、周辺がぴりぴりしており、ブログ更新に力をいれると、逆にひんしゅくをかいそうな雰囲気。協議が終わるまで、少々おまちください。私のクレジットで協議原稿を書いてなくとも、張り番など、身動きのとれない状況が続きいております。今、釣魚台のプレスセンターで、待機中。ここで情報がとれるわけでもないのですが。どーせ、六カ国協議で、北朝鮮の核問題が解決するはずもないのですから、早く終わってほしいものです。ええ、中国の北朝鮮学者の多くは、そういっていますよ。北朝鮮の核保有方針は国策として揺るぎない、と。協議は北朝鮮に時間を与える以外の何ものでもないと。中国は協議以外の方法を考えねばならない、と。つまり、やってもムダ~。でも、政府としてはメンツがあるから、やらざるをえない。ええ、中国にとって6カ国協議は、中国にとっての外交上の利益があるからやっているのであって、半島の非核化という目的を達成する手段としては、死に体なのです。
■こういう不毛な協議ですが、記者は情報がとれず苦労し、あっちにはしり、こっちにはしりするわけです。私のブログは、いいかげんに書いているようで、実はいろいろ取材もしているので、こういう状況では、更新もままなりません。しかし、さすがに2週間ちかく、何も書いていないのは、読者から見捨てられてしまう。とりあえず、はるか昔の没原稿を転載しておきます。以前のエントリー、「中国文学のあした」の続報として10月30日に出稿したものです。閻連科さんを応援してあげてください。
【北京=福島香織】中国で当局から発禁処分にあっているエイズ問題をテーマにした小説『丁荘夢』(上海文芸出版社)をめぐり、著者の閻連科氏が、出版社を相手取り、著作権料支払いなど、契約履行を求めて上海市第一中級人民法院で起こした裁判で、出版社側は30日までに「発禁は、小説の内容が国家栄誉を傷つけたため」として、著者の責任を問う反訴を起こした。
きびしい言論統制がしかれている中国では書籍の発禁処分は珍しくないが、発禁に伴う経済的損失の責任の所在をめぐり裁判で争われるのは初めて。
同書は今年1月に出版。売血によるエイズ大規模感染が発生した河南省の通称「エイズ村」をテーマにした初の小説として話題を呼んだものの、当局から圧力を受けた出版社側が出版を停止、回収した。出版社側は、これにより損害を被ったとして、閻氏との契約にある?万元の著作権料支払いと、宣伝用に行うとした実在のエイズ村への5万元の寄付を拒否。これに対し、閻氏は8月契約履行を求める民事訴訟を起こしていた。出版社側は、「出版社には寄付など出版業務以外の活動が認められていない」「小説の内容が国家の栄誉を傷つけるものだったため、出版社が関係部門から注意を受けた。出版停止の責任は著者にもある」との理由で、①寄付5万元の取り消し②実際の書籍販売実績に応じた著作権料支払い③著者側の裁判費用全額負を求めて反訴した。
裁判については、出版社側は国内各メディアに対し「報道すれば、当出版社との良好な関係を損なう」と通達しているほか、国家新聞出版総局による報道統制もしかれており、閻氏に圧倒的に不利な状況。だが、閻氏は「すでにお金の問題ではなく、作家の執筆の自由と権利を世に問いたい」と裁判の意義を語っている。
閻氏は前作の『人民に奉仕する』(邦訳、文芸春秋刊)も発禁処分にあっているが、魯迅文学賞、老舎文学賞など中国の権威ある文学賞を総なめしている実力派作家としても知られている。
いつもご苦労様です。
文学作品のネタでしたので、最近ちょいと気になりましたことを…。朝日新聞社「AERA」12/18号P98.に、松原隆一郎氏の文で、ルル・ワン『睡蓮の教室』(新潮社)が紹介されていました。時代設定は70年代前半、文革下の中国。所詮フィクションとはいえ、中共独裁下の「暗部」? 『社会主義は誤りだった。(中略)この半自伝的小説に描かれたシュールなまでに陰惨な光景は、そうした感傷も吹き飛ばすだろう。』ってな書き出しなわけです。まあ、その本の宣伝といえばそうなんでしょうけれど…。なにか、すこーし身構えてしまうのは私だけでしょうか?(結局は、バイアスがかかっていた『マオ』(講談社)の例もありましたし。) 文革を“外部化”して、今はマトモであるかのような流れでも脚本・演出し始めてるのかなと…。そちらでは、この本の扱いはどうなっているのかと、気になっていました。以上です。
ニッポニア・ニッポン さま:中国では出版されていないと思います。本の題名がどう変わっているかわからないので、確実とは言えませんが。ただ、小説における文革表現はタブーではありませんので、出版されないとはいいきれません。でも、文革で同性愛もの?となると、うーん。(中国では最近同性愛小説はけっこうトレンドらしいですが)。同書はぜひ読みたい一冊なので、取り寄せて読んでみます。
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