雑談:権力との付き合い方。かわいがられる記者におなりなさい

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■更新滞っていました。すみません。このタイミングで書くなら、首相の訪米成果の分析とかなんだろうな。しかし、期待されている方、すみません。ここはあくまでゴシップ・ブログなので、そういう真剣な記事はとりあげない。同行記者の記事をどうぞ。私レベルではおこがましくて書けないよ。

 

■ちなみに、米国から首相と一緒に帰って来た人に、「米国債買え~って、暗黙のプレッシャーかかりましたか?」ときいても、「そんなのありえない!」とのこと。つまり日本の外貨準備高の増額って年3兆円程度だから、それを全部回しても75兆円規模の米国の経済政策にとっては焼け石に水だから、米国はわざわざそんなこと日本に頼まない、と。今回の成果は、米ドル基軸維持で日米が一致したということ。米国としては、ドルの権威維持に第二の経済大国日本がいち早く協力表明してくれたことで、十分恩にきている。日本にとっても、つまりドル安を容認しないということを米側が約束してくれたこは大きな成果と。というわけで、ドル80円に切り下げでリセットということはない?

 

 

■で、某先輩記者にそう伝えてみると、「政治家や官僚は平気でウソつくこともあるからな、鵜呑みにできん」。もちろん中国当局者も公式非公式とも、よくニセの情報を流すのだが、長くいていた分だけ、これはあやしい、これは本当というカンが多少は働く。だが、日本の政治については、本音と建前、そこのところがまだ、よくわからない。だから書けない。

 

 

 

■で、とりあえず書けることは、自分の目の前で展開される政治部記者の生態なので、官邸テーマのエントリーはしばらくはこっちを主流にする。

 

 

■ずいぶん前の話で恐縮だが、番記者(女性)がバレンタインデー・イブに麻生太郎首相にチョコをプレゼントした。小泉純一郎元首相に「叱咤激励」をうけて、心が弱っていたのか、普段なら「記者いじり」のひとつもしそうな麻生首相も、本当に嬉しそうだったという。残念ながら、私はその場にいなかった。その夜は夜勤で本社で作業していたのだ。

 

 

■女性番記者がバレンタインデーに首相にチョコを贈るのは官邸記者クラブの伝統という。しかし今年はバレンタインデー当日が週末なので、首相にチョコを贈る、贈らないで、女性番記者たちの間でまえまえから話がでていた。ある女性番記者は、首相にチョコを贈るのは抵抗があるという。「番記者と首相の関係は緊張感が必要。チョコをプレゼントするような甘い関係でよいのか」。若い記者の中には、政治部にいながらも、こういう潔癖さやきまじめさが滲む人もいる。

 

 

■だが某社のある男性記者はいう。「うちの女性記者の中にはバレンタインデーにリヤカー一杯のチョコ(誇張表現)をもってきて、担当の政治家や官僚に電話をかけて、〝今からチョコもっていきます〟とねこなで声をだしている。ポイントは同じチョコを買わないこと。同じ包みのチョコだと、ばらまいたことが相手にきづかれる」。ちょっと嫌味な口ぶりからして、男性記者としては、バレンタインデーを武器にできる女性記者がややねたましいようである。でも、女に生まれたからにゃ、その特性をフルに生かして仕事するのがかしこいのは当然。男性記者だって女性議員や女性大臣にチョコあげればいいじゃないか、と言われるだろう。

 

 

■政治部の番記者は女性が結構多い。しかも美形率も高い。政治部というのはもともと男性社会的な色合いが強いのに、この女性記者の多さは、やはり、保守的なおっさんの政治部長あたりが、美人で若い女性記者の方が「大物政治家からかわいがってもらえる」と思って配属するのではないか、と思う。

 

 

■で、実際のところ女性記者の方が政治家と特に親密になれるかというと、私のみるかぎり、女性であろうが男性であろうが、「政治家にやたらかわいがられる記者」というのは存在するが、その第一の決め手は性別ではないと思う。もちろん、美人記者は政治家にも官僚にももてるだろうが、男だって男にもてる人は多いのである。それもハンサムとは限らない。

 

 

■政治家にかぎらず権力者に気に入られる決め手は、おそらく「かわいげ」と総称される魅力であって、それはなんとなく手なづけられそうなスキもあるけど、でもバカではなくて、見込みがある(利用価値がありそう)などと評される人物。自然なムードで相手をうれしがらせるお世辞がいえたり、容姿が好ましいければなおよし、性別が違えば、そこはかとなく下心も滲むこともある。

 

 

■おそらく政治部記者が最も求められる資質は、この「かわいげ」であって、政治部とはかわいげのある記者がネタをとれる世界である。いや、ネタをもらえる、というべきか。「あの記者は某大物政治家からえらくかわいがられている」などという、やや嫉妬のまじった表現を耳にすることがあるが、政治家と政治部記者の関係とは、そういう上下関係が基本であり、新人記者の頃に教えこまれた「記者はどんな権力者とも対等に向き合い、取材する権利がある」といった建前を信じ込んで、かわいがられる関係に抵抗を感じる者は、けっこう居心地がわるいだろうと推察する。

 

 

■で、さきごろ世間を騒がした、中川昭一・前財務・金融担当相のG7〝酩酊〝記者会見。中川氏が会見直前に某社の美人女性記者ら、お気に入り記者を集めて会食したという話が新聞や週刊誌で話題になった。「美人記者」と週刊誌やタブロイド紙は強調して書くものだから、なんかいかがわしげなことを連想させるが、要するに2月14日のバレンタインデーだから、女性記者限定の会食にしたのだろう。いずれにしろ、閣僚から特別扱いされて同じテーブルに呼ばれるというのは、まちがいなく彼女らが「かわいげ」のある優秀な記者であるということだ。本来なら、政治家によく食い込んでいる、と評価されてしかるべきだが、残念なことに、昼食会の現場ルポという特ダネ記事は書けなかった。

 

 

■中川氏が注文したワインを飲んだ飲んでいないかを、たびたび電話連絡で席を外していたので目視で確認していなかった、というのが表むきの理由。だが、記者という職業の人間が、テーブルにおかれたワイングラスの量が変わっていないか減ったか、その変化にまったく気づかないほど観察力がないはずはない。

 

 

■本当のところは、要人臨席のクローズドの食事会での会話やできごとは「完全オフレコ」というこの世界のルールと「情」に縛られて何も書けなかったのだと思う。あるいは稀少な愛国保守系閣僚を擁護することこそ真の国益という信念から、沈黙を守ったのかもしれないが。(それだったら、酒ぐせのあまりよろしくない大臣にワインを注文させるなよ、と言う意見もあるが)

 

 

■あの会見映像が流れた日、官邸記者クラブでは、他紙の記者らが、昼食会の同席した女性記者らに連絡してウラをとろうとがんばっていたが、結局最後まで連絡とれずじまいだった。

 

 

■そういう中で18日付の産経新聞は「薬の影響」とする中川氏の言い分を全面的に肯定した記事で、酒のせいとする同日付の毎日新聞の記事と並べて読むと、政治記事とは政治家と記者の距離感とか編集長の方針によって、ここまで変わるのか~ということがよく分かっていただけると思う。某紙の記者は、産経の記事を読んで「産経新聞はまだ、中川氏が返り咲くと思っているんだ」と言っていた。おお、政治部記者とは記事からそういうところをよみとるものなのか。私はてっきり、記者の情の深さ、あるいはその政治家は自分に対しては絶対ウソをつかないとの自信から書かれた記事だと思ってしまった。

 

 

■とういうことで、本当に政治部の優秀な記者とは、かわいげを発揮して権力にかわいがられつつ、その権力を批判するときは手加減しない非情さも持ち合わせている記者らしい。ただし、その変わり身を「人間としてどうよ?」と思われないだけの取り繕いができる器用さも必要だ。そういう風に考えると、政治家に必要な資質も、記者と同じかな。政治家もより強い政治家にかわいがられつつ、いざその人が落ち目になると、批判に転じて、自分自身がより大きな権力を手にいれようとする。

 

 

■私が東京にもどって、政治部に配属されるとき、会社のえらい人たちや先輩記者が、「麻生(首相)は福島みたいなのを、意外(?)に気に入るかもしれん」「がんばって、かわいがられてこい」という激励の言葉を受けた。入社したてのときから「かわいげのない」と言われ続けてきた私に、いまさら、かわいげを出せと。しかも、もう40すぎでっせ。努力してはいるのだけれど、中国では皮肉と諧謔で売ってきた私ですから、ちょっと苦しい。

 

 

■で、せめて女の魅力がプラスに使えないかしらん、と思って、髪などのばしてみたのだが、若い美人記者らとならんで秘書官らとオフの懇談会にでたとき、美人記者には「美人記者さん」と呼んだり、結婚や合コンの話題をふったりするのだが、私の顔の上に視線がとまると、そういう会話の流れふと、止まるんだな。いや、美人とよばれたいわけじゃないし、あたしに結婚や合コンの話をふられても確かにこまるんだが。しかし、あまりに露骨に口ごもられると、「この正直もの!官僚は平気でウソがつけるんちゃうんかい!」と内心つっこんでしまう。

 

 

 

■というわけで、私がかわいげのある政治部記者になるのは当分無理なので、このブログでも官邸発の政局や政策に関するまともな記事がエントリーされるのはずっと先のことになる。まあ、あんまり取材対象との距離が縮まると、私などは簡単に情に流される人間だから、このあたりでいいのかなと思ったり。取材対象と記者の関係は緊張感があった方がいいのよ!とうそぶいてみたり。

「雑談:権力との付き合い方。かわいがられる記者におなりなさい」への23件のフィードバック

  1. 福島さん、ジャスフォーは、まだまだ「俺の子ども産んでくれるかな?」と
    期待を抱かせるに充分ですよ。美人は「眺めるにはいい」けど「家においておくと心配」なものらしいから。それと、男の視線は「腰周り」と「二の腕」あたりに行くともいいますよ。
    >しかし、あまりに露骨に口ごもられると、「この正直もの!官僚は平気でウソがつけるんちゃうんかい!」と内心つっこんでしまう。

  2. ゴシップブログですので、本人の了承なしに実名の書き込みはひかえたいと思います。コメント欄もご協力ください。というわけで、一部コメントは消させていただきますね。

  3. 今回の麻生首相の訪米、中川さんが転(こ)けたので竜頭蛇尾になっちゃいましたね。
    ところで「可愛がってもらうに価する政治家」と言うと「おまえ何者?」って話になりますが、福島さんから見てそう言う政治家はいますか?(名前を挙げる必要はありませんw)ネタが豊富と言うのではなく、大成して欲しいなって言う意味でね。

  4. こんにちは。
    >昼食会の同席した女性記者らに連絡してウラをとろうとがんばっていたが、結局最後まで連絡とれずじまいだった。<
    これは理解できるんですが、この女性記者の名前、個人のページまでことごとく削除しているY紙の行動はどう考えるべきなんでしょうね?(魚拓なども削除要請で消されてます)
    今ではこの女性記者の存在そのものが否定されてますが。
    まさか、この記者はもう辞めさせられたのかしら?と思ったりします。

  5. 官邸付きの記者も一般のサラリーマンも、果ては教師や自営業も、「かわいげ」があることが大事なのは男女問わずそうでしょうね
     何か楽しげな雰囲気を漂わせている(これもかわいげ)と好かれるだろうし、かといってバカでは箸にも棒にもかからない
     人間の魅力というか、幅があるかってことでしょうか
     私は福島さんのテンポのよい切れ味のよいところが素晴らしいところのファンです 表現は悪いですが「男らしいさっぱりした」気性ではないかとお見受けします
     福島記者独自の官邸記者になって下さい 周りに左右されないところが福島さんなんです

  6. 今回の中川問題で日本のマスコミは国益より自己利益を優先し
    その行為に責任を取らない存在だとつくづく思い知らされました。
    国益の受益者である国民としては事象の放置は再発の可能性大と判断し、
    加害者であるマスコミへの制裁のため今回の当事者の新聞社をメインに
    私はテレビ広告を提供した企業の商品を極力購入しないことを宣言します。
    どうせコストは似たり寄ったりだから広告費の捻出は質の低下で賄うしか術が無く
    避けることはコストパフォーマンスに優れた商品の購入につながるから一石二鳥。
    知る権利はニュースの創造まで保障していないはず。

  7.  基本的に、新聞記者としてのあるべき姿がわかっていれば、【かわいがられる】という議論は、成立しないでしょう。
     こちらは取材する側、あちらは取材される側、それだけの関係で十分でしょう。
     かわいがられるとは、癒着と同義語と考えればわかりやすいですね。
     先日の女性記者は、ますますかわいがられることでしょう。
     他の新聞記者と異なる関係が成立するから、かわいがられているに他ならない。
     もっとも、男のスケベ心が主要テーマならば、言葉もありませんが。
     正論が書けなくなると永田町目線になるのもやむをえません。

  8. To maikeeさん
    >まさか、この記者はもう辞めさせられたのかしら?と思ったりします。
    そんなことはないと思います。客観的にみて、それだけ閣僚に食い込んでいる記者は優秀と高く評価されているはずです。ただ、ネット上には出所のわからない情報をもとに、明らかに筋ちがいの誹謗や中傷があるように思われ、そういう書き込みから自社記者を守るために、アク禁や削除を行っているのではないかと勝手に想像しています。やさしい会社ですね。
     ちなみに産経新聞なら、嬉々としてルポかけ!といいそうですね。デスクとか部長が、そんなことしたら、(完オフ破りで)めんどうなことになりますと涙目で訴えても、読者はそういう原稿をもとめているんだとかなんとか言い張って、書かせてしまいそうな人たちがいっぱいいます。

  9.  客観的にみて、それだけ閣僚に食い込んでいる記者は優秀と高く評価されているはずです。
     
     断片的には、もっともらしいが、本気でそう考えているとすれば、親方日の丸の平和な新聞社ですね。

  10. To maikeeさん
    読者が匿名のネット上ではなく、身元をしっかり明かした上であれば、問い合わせにはできるだけ応じるつもりでいます。ただ、新聞記者にはニュースソースの秘匿という義務がかされています。また取材というのはその現場現場でいろいろなルールがかされてることがあります。それは相手の安全や名誉などいろいろなものがかかわることがあります。また記者が名詞をきって取材した情報のは記者個人のものではなく、新聞社のものとなりますから、最終的には記者が取材に応じるかどうか、新聞社の判断ということになります。
     私は在北京中に、中国メディアの記者からインタビューという形の取材をしばしば申し込まれましたが、社の方針としては、これを断ることになっていました。いわく、中国メディアは真実を報道しない、発言を歪曲されて、プロパガンダに使われてはこまると。CCTVに産経記者が映って中国ほめていたらこまるそうです(笑)。
     私自身、中国の新聞記者を取材したことがあるし、取材くらいどんどん受けたらいいのに、と思います。明かせないことは明かせないけど、明かせることは明かしていいと思うんですけど。
     
    >To 福島香織さん
    >
    >> ちなみに産経新聞なら、嬉々としてルポかけ!といいそうですね。デスクとか部長が、そんなことしたら、(完オフ破りで)めんどうなことになりますと涙目で訴えても、読者はそういう原稿をもとめているんだとかなんとか言い張って、書かせてしまいそうな人たちがいっぱいいます。
    >
    >産経新聞なら、何となくありそうですね(笑)
    >でも、もしそう言うことをやったら産経新聞を今一度見直しますが、やらないだろうな(^^;
    >
    >ただ今回の措置、「自社記者を守るため」だとしたら逆効果しか産んでいない様に思えるのですけどねぇ。
    >ほとぼりが醒めても現場で取材できるものなんでしょうか?
    >
    >あと、マスコミは「知る権利」を盾に、執拗とも思える取材を正当化しますが、自分達が逆に取材を受けることは認めないってことに違和感を持つんですよね。
    >福島さん個人としてはどう思われますか?
    >
    >

  11. To 福島香織さん 、ご丁寧にレス頂きありがとうございます。
    >私自身、中国の新聞記者を取材したことがあるし、取材くらいどんどん受けたらいいのに、と思います。明かせないことは明かせないけど、明かせることは明かしていいと思うんですけど。
    前段を含めて了解しました。
    仰るように、ノーコメントを含めて本人が一度前面に出て発言した方が良いと思うのですけどね。
    マスコミがよくメーカーを叩く時の「説明責任がなってない」が、今はそのままY社に向かっていると思うのです。
    そこを追求すべきマスコミが仲間内での庇い合いなのか、どこの社もその辺を追求しないのが・・・。
    まぁ、これ以上この件で福島さんに言っても詮ないことですよね。
    ですので、このコメントにレスは不要です(^^;

  12. 大手メディアの政治部が国家機密に関わる事項についてスクープするということがなくなったのは、1972年の外務省機密漏洩事件以来ともいわれています。
    私は、あの時外務省職員と「情を通じて」大スクープをものにしたM新聞のN記者は、「人間としては」最低なやつかもしれませんが「新聞記者としては」最高な記者だったと、思います。
    今回の件とは、若干ケースが違うかも知れませんが、福島様は、あのN記者のスクープについて、新聞記者としてどう思われますか?
    産経社員として、ではなく、新聞記者個人としての職業的、人間的立場からのご回答を頂ければ、幸いです。

  13. 政治ゴシップ、福島さんブログ節、復活、一本筋が通っているよでないよで、楽しく読みました。
    この路線、大賛成の人が多いのでは? 
    お硬い記事は新聞で読めば良いし。
    今後とも頑張らないで、頑張ってください。
    ずーっとファンです。本をいただいたと言う買収された行為もありますが。
    次は、政治ゴシップの本を狙ってます。
    まーでも、かわいがられるって、弟分か妹分になれって感じしますねー。
    そんでもって、政治家から「この件での各社の社会部の情勢を教えてくれ」とか、ありそうな。
    Y新聞の記者は、おそらく、しばらく、内勤限定か地方でしょうね。
    ネットで名前と面が割れてしまったので、ほとぼりの冷めるまで。大手企業ってそんなもんだと思います。

  14. 残念ですが、私のコメントが削除されたようですね。
    同じ産経の阿比留さんのブログのコメント欄では、例の読売の女性記者の実名が飛び交っていたので書きました。
    何れにせよ、福島さんの考えなので了解しています。

  15. To tomikyu08さん
     その情報が真実であれば、その取得方法に違法性がないかぎり問題ないのでは。むしろ、おのれの貞節を犠牲にしてまで、世に知らしめるべき情報だと思った、と主張すれば、最後まで報道の自由と国家機密漏洩の問題という争点で戦えたのではないでしょうか。
     この場合、記者倫理が最も問われる点は、情を通じたとか不倫ではないと思います。それは情報提供者を守りきれなかったという点。情報が国家機密に牴触しかねないという重要なものであるほど、情報提供者を守る覚悟がもとめられます。公開する前に、情報提供者の了解をとる、その危険性を十分知ってもらう。その上で共闘できれば、裁判に勝てたかもしれません。あと情報提供者が裏切られた、騙されたと感じるような情報の取り方も、私の倫理観からいうとボツです。情報は記者にとってメシの種、金と同じです。相手を騙して金をとれば、詐欺ですよね。
     陳腐な表現ですが、記者は記者なりに自分の正義の流儀というものをもっています。行動基準は常に自分の正義にそむかないか、です。自分の正義にあっていれば、週刊誌に情報提供者との関係を暴かれても、堂々と反論できたんじゃないかな、と。大スクープをセックススキャンダルに貶められたのは、もともと、記者の報道姿勢に貫くべき正義がなかったのかもしれません。私は例の事件を同時代で経験していないので、細かい経緯は理解していないので、あまり踏み込んでは言えませんが。

  16. 福島記者
    > で、せめて女の魅力がプラスに使えないかしらん、と思って、髪などのばしてみた…(中略)…「この正直もの!官僚は平気でウソがつけるんちゃうんかい!」と内心つっこんでしまう…
    …あかん、情景を想像してしまった…そして大笑してしまった…♪
    でも「福島記者をoff合コンで同席させると会話の中心を持っていかれかねない」危惧を某秘書官氏なんざは抱いて居られるのではないかと…彼は案外慧眼かも知れませぬな…(笑)
    > …だが、日本の政治については、そこのところがまだ、よくわからない。だから書けない。
    京都弁で多用される「婉曲な表現」ってえのが変化した上で政界官界でも横行している所為なのかなあ…北京語も英語も語順が似ているから発言者の意図も必然的に明瞭なのですかね? 標準語は関西弁に比べイントネーションが平坦だからかなぁ…
    ともあれ、各社政治部記者の生態観察も福島記者が書くと愉快なので期待しますよ。
    それに現状の政局報道を鑑みればむしろ雑談ネタの方が興味深いし…♪

  17. 福島香織様
    早速、丁寧な回答をありがとうございました。
    あの時代を経験したものとしては、実際福島様のおっしゃるような、「共闘」が貫ける可能性があったかどうか、難しいところだと思うのですが・・・
    現在、もし同じようなことが起きた時、福島様のおっしゃるような形でメディアが行動し、読者や周囲も、それを理解できるように世の中が変化していれば良いが、と思います。

  18. ゴミ売り新聞は、オーナーの渡辺恒雄氏が、北京週報で、逆らう総理が出たら、1000万部の力で叩きつぶす、と云ってますから、その時点で真っ黒なんですけどね。福田総理の時も、自民党の幹部連中を集めて、氏家日テロ社長とともに託宣かました、という話が出ていますが、今回も、同様の行動をとっているようです。
    http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090219ddm005010120000c.html
    こうした人物が反麻生キャンペーンを執拗に続けているということは、今回の女性記者についても、テロではないか、という疑いが出るのももっともなことと思います。
    というか、北京週報について、否定声明を出さない時点で、報道機関としては終わっていますよ。

  19. >>同行記者の記事
    >日米関係に詳しい米議会関係者は「いつ退陣するか分からない麻生首相と昼食会までするメリットはないと判断したのだろう」と指摘する。
    こんなこと書く、石橋とか。
    >24日の日米首脳会談は、近年の首脳会談では異例の昼食会なしだった。首相よりも米メディア対策を重視した格好だ。
    こんなこと書く、有元とか。産経新聞にはいらねえな。
    彼らは朝日や読売の記者と一人前に仲間のつもりなんだろうが、産経は仲間外れであることを知るべきだろ。
    こんな記事書いてたら購読者減らすだけ。
    産経の生きる道は1千万人と言えども我行かんなんだが、そんな淋しい事はしたくない記者が多すぎるよ。

  20. まあまあ…肩の力をたまには抜いてくださいな。
    焦りすぎるとかえってしんどいですよ。
    創作料理の店などはどうでしょう。忙しい中あまり時間はないのでしょうが。

  21. To tenyoufoodさん
    >ジャーナリストらしい行動を取っているのは、フリーランスの連中だ。
     そうだといいんですが、日本では、まともなマスコミに相手にしてもらえない程度の低レベルの人間が「フリーランスのジャーナリスト」と自称してるのがほとんどですよ
     こういう連中は新聞や雑誌に記事を買ってもらうために、妄想をたくましくしてあることないことを適当に書き散らす売文屋です 上杉隆みたいにね
     フリーランスの中から探すより、産経の社内を探すほうが、ジャーナリストに出会う確率は高いと思います ここ日本では

  22. 1ヶ月たちました。
    いまだに大臣3人くらいいないと成り立たない…のです。
    否定できる確証がないので「自分が信じたい」ものをとってしまうので
    よくないです。ほかの記事までそうやって見てしまう…。
    会見みてびっくりした 帰ってきて「ひどいことになっている」ときいたが本当なら (記憶障害、判断力低下)
    酒だ!!と報じた毎日紙ですら日ロ会談直前の飲酒時間は食事込みで30分。
    その後の会見のような泥酔期、酩酊期のような血中濃度になるには計算上は
    短時間に1瓶から1リットル位空けないとなりません。
    日露会談、会見、バチカンと長時間にわたる酩酊となれば
    寝入るか運動機能困難で観光なんて。
    触った、柵越えたでは済まず…厳重ガードしないと…。…ホントの外交問題です
    …記憶あるけど語れないなら…こんな推論してもショウガナイのですが。
    グラス傾けている…では(本当に酒豪なら)とても。
    前夜のジントニ+処方薬が許容量だったならグラス程度では…。
    そうすると本当はもっと長時間?多量?
    →なぜ飲ませた?等々
    それとも、不調の上に前日から酔いがのこったまま?
    →本会合も不調だけでなくグダグダ?
    それなら前夜の方々がもっと問われるべきで。
    そうすると昼同席された方々は…オフでも何か語らないと
    醜態を許したとか情というより加担したとか。
    それとも語るほど突っ込みどころ満載か?となってしまいます
    本会合がグダグダだったらそれを報じればこんな回りくどいことないのに
    出てこないということは…
    ①ちゃんとしていたから書くにかけない
    ②不調、グダグダなのにさらに?    
    不調+処方薬=なぜこの報道?+どれだったのか……
    どれだとしても本人が甘く
    「家に帰ってくるまでが遠足…怒」(BY姪)ですが。

  23. そして、一月たっても都合いいものをさがしてしまう本当の理由。
    ①酒を造ってます
    ②父親の後 継ぎます
    報道の間、自分の居場所というか自分が存在していい理由が見つけられませんでした。
    どっかに矛盾を探して、何とか自分が存在する意味をみつけたかったんですが。
    真実がどこにあるにせよ、きっと本人から語られる事もないでしょう。
    でも、酒のあったことで失ったものが大きく
    ずっと抱えてやるだけの仕事なのか…エンドレスで文頭に戻る。
    どれか可能性が消せれば
    怒りなり呆れなり悲しみなり感情が整理できるのに…と勝手に延々。
    長々失礼しました。

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