中国報道のあした 番外編

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 ■今朝は一日、izaの自分のブログページが開けなかった。ログインページもだ。つまりアクセス禁止である。この書き込みは、いわゆる代理サーバーを経由で接続して、やっている。こういう事態が7月になってからしょっちゅうおきているが、これって、私だけなのだろうか。たぶん私だけなのだろう。なぜなら、北京在住の友人から「ブログ時々みているよ」と言われるから。

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 ■つまり、これがパソコン別検閲、というやつね。日を改めて、接続してみると、すんなりつながるから、ふつうのユーザーは、「やっぱりベータ版だからトラブルおおいのね」とサイト管理者側の原因だと思うだろう。もし、中国国内で同じ目に遭っている方がいれば、いいたいです。「それ、ネット規制です」と。

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 ■ところで、安全省はこういった規制以外にも、約20万人のネチズンブラックリストなるものをもっていて、この人たちのIPアドレスはきっちり個別に登録されて監視下にあるという。(by中国人権民主化情報センター)。この人たちはのリストは五段階にランク付けされ、実名は各ネットカフェにも通達されているとか、そのランクにあわせて監視密度がきまっているとか。監視されている人はメールのパスワードから銀行口座番号まできっちり調べあげられ、(当局にとって)危険情報を発信したりしようとすると、スパムとかウイルスを送り込まれてパソコンをダウンさせるとか。

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 ■そりゃウソだろ~、と思われるかもしれないが、たぶん本当(ウラはとれないけど)。中国のネット規制は、二重、三重に監視されていると思った方がいい。

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 ■産経一の親中派記者といわれる私は、さすがにパソコンを壊されるまで悪さをされたことはないが、北京の友人が、わずか10日の間に三度もパソコンがこわれて、それがいくつもの仕事の締め切り直前で大パニックになったことがあった。その壊れ方が、どう考えても不自然で、私も彼女も「安全部(安全省)にやられたな~」ということで納得。彼女自身は人畜無害の一般人なのだが、北京の人というのは一般人でも、どこかで政府や党や軍関係者に知り合いをもっていたり、ひょんなことで意外に深い情報に関わっていたりする。一般人にはよく価値がわからなくても、新聞記者なら、ええっ!というような話。

 彼女は欧米メディアにも知り合いが多く、そのパソコンの中に、彼女自身も気づいてないような、きっと外国人記者などに知られたくない情報がなど入っていたのかな、と想像するしかない。

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 ■こういうネット規制下で、メールが開封されていたり届かないということもある。ある日突然、ふいに半年前のメールが届いたりして、びっくり~、どこをさまよっていたんだよ~、なんてこともあった。どんなメールが届かないのかは、いまいち基準がよく分からないのだが、届かないメールの中には友人が北京市内のホテルで撮影した北朝鮮のプリンスの携帯電話写真、などというのもあったっけ。これって、敏感情報?

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 ■というわけで、重要なメールを送ったあとは電話で「メール送ったけど、とどきましたか?」と電話をかける。だけど、電話をかけると、メールの内容もはなしてしまうから、メール送る必要ないやん、と思ったりする。

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 ■ただ、メールをもらってうっかり返事するのを忘れたとき、「いや、メール送ったんですけど、中国はネット規制が厳しくて、届かないことがありまして~」と、いいわけに使えるから、ネット規制も悪いことばかりではないね。

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「中国報道のあした 番外編」への13件のフィードバック

  1. >つまり、これがパソコン別検閲、というやつね。
    産経NetViewで 署名記事を読みました。 「そこまでするか!」と思いましたが、情報の大切さを 再確認出来ました。 しかし中国では 匿名であってもブロガーは命がけなんですね...
    >産経一の親中派記者といわれる私
    媚中派でなければ 無問題でしょう。産経の皆様頼りにしてます!

  2. ttp://www.epochtimes.jp/jp/2006/02/html/d92463.html
    ttps://dongtaiwang.com/loc/download.php
    抜け道っぽいものを置いておきますけど、
    使った際どうなるかは保証できません。
    そもそも使えるかどうかも知りません。
    役に立てればよいのですが……

  3. こんにちは。産経愛読者です。
    新聞記事、ブログともども、いつも楽しみにしております!
    新聞に貴女の署名記事が載ると、おっ、がんばってるな~、と顔もほころびます。

  4. 郷に入ればなんとやらですね。考えてみればインターネットってその気になれば管理しやすいから中国政府もこりゃよいものが普及したと思っているかも。96年ごろ郵電大学教授で政府のインターネット委員会のメンバーでもある教授とお話したことがありますが、中国は先ずは巨大なイントラネットを構築するのだ、そこからいくつかのゲートを国際ネットにつなげる云々話してました。つまりインターネットという名のイントラネットが完成しつつあるというわけでしょうね。

  5. やっぱりやってんですね、支那政権は。
    支那共産党が最も恐れる「真実の流布」を防ぐ為に。
    そりゃizaの内容も在日の工作員から逐一報告されて、IPのデータベースが作られつつあるんでしょうも。
    大陸イントラネットですか、まさにその通りですね。

  6. 福島香織 さま はじめまして?
    なんでも中共の都合のいいことばかり吹き込まれて、都合の悪いことはなにも知らされない。
    とにかく国民が可哀想ですね。
    でも、裏返せば、そうまでしなければ国がもたないというこ
    とでしょうから近い将来、期待が持てるかも知れませんね。
    その前に砂で埋もれなければいいのですが。
    どんな小さなことでも、中共に関する記事は見逃しませんよ。
    訪中政治家、財界人などのそちらでの言動、ぜひぜひ期待しております。
    中共版のスクラップが一番厚いです。

  7. 福島さん、初めまして。
    95年から香港に住まう者ですので、銅鑼湾あたりですれ違ってるかもわかりませんね~。産経の支局があったころには。
    本土のネット規制はある意味、恐怖を感じます。
    以前、上海出張時に、ホテルのテレビでNHK見てたら、香港での趙紫陽氏追悼集会のニュースが、と瞬間に画面が遮断。
    「しゃーないやっちゃな~」と、PCの「お気に入り」から「蘋果日報」にアクセスしたがつながらず、香港ヤフーも、「東方日報」も「明報」もダメ!結局「大公報」と「文匯報」がOKでしたが、こんなの見ても趙紫陽の「ち」の字もないわけで。
    そこでふと思ったんですけど、「こんなんつなげようとしていて、アシついたら、捕まるんちゃう?」って。
    これからも中国関連、期待してます!

  8. hiroさま:記事、読んでくださってありがとうございます。
    私も、日本にいたままであれば、ここまで報道や情報発信の自由、自分の仕事の意義について深く考えることはありませんでした。中国さまさま、です。
    イラクサさま:ありがとうございます。大丈夫です。きちんと抜け道あります。
    abaregumaさま:応援してくださってありがとうございます。私も、この記事が、abaregumaさまはじめ読者の方々に役立っているか、面白く読んでもらっているか考えながら、取材、執筆してます。はっきりいって、遅筆でトロイですが、生暖かく見守ってやってください。

  9. kibayashiさま:そのとおりです。私も、中国にくるまで、真剣に言論、報道の自由について考えたことありませんでした。こっちの記者や言論人、文学者が、さまざまな抵抗にあいながら、ときに妥協することがあっても、なんとか情報発信しつづけようという姿勢には教えられることばかりです。
    MAO@まちともの語りさま:いつも読んでくださってありがとうございます。おっしゃるとおり、イントラネットですね。今度から、爪〝〟つきで〝インターネット〟と表記しようかしらん。
    nhac-toyotaさま:ぺきんこねたぶろぐは、アク禁リストに入ったみたいです。日本語だから大丈夫とおもったのにぃ。

  10. YAMATOさま:はじめまして?でしたっけ。読んでくださってありがとうございます。北京が砂に埋まる、という話は冗談のようで、北京ッ子にとって冗談でないみたいですよ。私の友人たちはなぜか、安部公房「砂の女」(中文訳)を好きな日本の小説のひとつにあげる人が多いです。
    leslieyoshiさま:銅鑼湾におすまいですか。懐かしいです。香港はかつて、中国報道の砦でした。中国からインターネットで香港メディアが自由に閲覧できない、というのは、それは香港にはまだ報道の自由があるからでしょう。香港がんばれ、と北京にいながら、いつも思っています。

  11. はじめまして、sankei.co.jpから過去の記事を自由に読めた頃、古森義久氏のサイト内の記事はほぼ全てダウンロードして、Wordで整理し、保存しています。izaができ、福島氏の記事を読むと、古森義久氏とは異なる視点から中国が見れ、楽しませて頂いています。体調に留意されますようお願い致します。

  12. aqua2020さま:読んでくださってありがとうございます。また、立ち寄ってください。

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